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第135話 【VSゴブリン】

翌日、俺は朝はボタンを連打してIPを獲得し施設#1を購入した所で1階へ向かい朝食を済ませた。

俺は冒険者ギルドへ向かい昨日狩れなかった100匹分のスライムを狩るのと同時並行できるクエストを一つ手に取った。

クエスト内容としてはコーンラビットを狩るだけの単純なお仕事だ


「よし!スライムを狩りますかね」


俺は今日…他のクエストと共に新しい一歩を踏み出そうと思っている。それすなわち!ゴブリンの討伐だ。

俺はダンジョンへ潜りスライムとコーンラビットに関してはそれぞれ100匹ずつ狩っていった。


「よし…ここからが本題だ」


俺は地図を見ながら恐る恐るゴブリンのステージへ向かっていった。


「ここから、先がゴブリンの、ステージ…」


壁の色は灰色、どこからかゴブリンがすぐ現れそうなステージだ。


「よし、いくか」


下手したら死ぬ。俺はそう心に言い聞かせながらゴブリンのステージへ入っていった。


み、妙にゴブリンが現れねぇ…ゴブリンのステージに入って5分は経過しているというのに、後ろか?前か?右か?横か?はたまた下か?上か?全てを疑いながら進む


ギィエ


少し高い音程でかすれた声が後ろから聞こえた。俺はすかさず後ろを振り向き剣を構えた。


そう!奴だ…体が緑で耳が大きく垂れ下がり、ガリガリで大きさは小学3〜4年生程のゴブリン!


ゴブリンはナイフを持ちながらも手を前にかざした。


「な、何をする気だッ!?」


「ギィギィエ!ギュエギィ!」


その言葉が何故か俺の脳内で翻訳された


『我は神なり!全能の力を持って貴様を殺す!』


「か、神だとッ!?」


ゴブリンは自身の指先から黒色の球をそれぞれの指先に対応するように5個生成した


『全能の力により生成された物語を死に追いやる球だ。貴様がどんなに強い改変優位性を持っていようが、無力!』


俺は黒い球を時間改変により発射という時間があって成立する事象をせき止めた。

だが、黒い球とオレの改変は均衡し何なら俺のほうが押されていた。


『消滅するが良い!』


ゴブリンは壁沿いを走り、改変に集中していた俺の意識外からナイフを使い左腕を突き刺した。俺はその反動で改変効果が消滅し壁沿いに倒れた為、黒い球はそのまま直進。

ダンジョンの曲がり角にぶつかり黒い球はそのまま消滅していった。


「クソッ!いてぇ!」


俺は左腕を抑えながらコーンラビットと戦う時に購入した安い回復薬を飲んだ。


『アイテムを使うなど…万死に値する!』


ゴブリンは自身の拳に物語改変、時間改変、空間改変、現実改変、次元降格、因果改変、サイズ可変、距離改変を纏い0秒で瞬時に攻撃した。俺はそれを政宗流剣技三の型を使い受け止めた。


「くっ!重い!」


この拳を食らったら俺は必ず低次元に落とされ、余剰次元として丸められ消滅させられる。だが、俺の剣とこいつの拳がぶつかり合っている間は連続攻撃判定でゴブリンのレベルをみるみる吸い取っていく。

ざっと100万レベルはあるゴブリンは自身が急速に弱体化していることを察知し、後ろへバックした。


『全能の神たる我が虚空に呑まれかけたッ!?』


俺は剣に空間改変作用を仕込み動揺しているゴブリンをぶった斬った。

ゴブリンは首から腰までズバッと傷こそは浅いが切られた。


痛みに悶絶しているゴブリンに俺は追い打ちをかけるように物語改変ラッシュと政宗流剣技三の型を連続で畳み込みどんどんレベルを吸い取っていった。


『ずびばぜん!ゆるじで!』


ゴブリンは自身の声を翻訳しながら、地面に頭をこすりつけた。


『神様みたいな気分になって気持ちよかったからついッ!草原で遊んでいたら急に俺の身体が冷たくなって、目が覚めたら全能の力を持ったゴブリンだったんです!』


おっと…?前世の記憶があるのか?


「前世の記憶があるのか?」


『はい!前世は魔界から攻め込んできた魔族に殺された普通の人間です!』


「じゃあ、ここに来て何秒ぐらいたった?」


『本当についさっき生まれたばっかなので、100秒程です!』


「じゃあ生かしてやろうかな〜でも俺のこと殺そうとしていたしな〜」


『そ、そのことについては本当に謝ります!だから助けて!』


「分かったよ。中身人間なら殺す気にならん…じゃあな」


俺は後ろを振り向き、ダンジョンの曲がり角を曲がった。

そして、次のゴブリンがいないかゴブリンのステージを歩き回り曲がり角を曲がると…


曲がった先でゴブリンが待機していた。しかもおでこには何かで擦った跡がある。


さては、さっきのゴブリンだな?嘘ついてたな?


「お前さっきのゴブリンかよ」


俺は容赦なくゴブリンの首に剣による斬撃を放った。ゴブリンの肉体が思った以上に頑丈で首の脊椎辺りで剣が止まった。


「あれ?」


俺は驚きつつも、剣を一回引き抜くと、斬った場所から噴水のような緑の鮮血が流れゴブリンは唸り声を上げながら、よろよろとしながら苦しんだ。

首が不安定になっているため、よろよろと首の位置が安定せずに5秒後に倒れた。


「これは死んだのか?」


体が消滅しないから、死んでいないのかな?

俺は最後のトドメとして心臓部分に剣をドスッと突き刺した。

すると、ゴブリンの身体は砂のように崩れ消えていき、ゴブリンがあった場所にゴブリンの魔石が落ちた


魔石を手に取ると、忠実なる数学的宇宙の情報が脳内に流れ込んできた。

無限の集合、存在し得る巨大基数、数多の数式、そして考えうる全てを体現するが故に発生する無限の公理…それにより本来の数学的宇宙では存在し得なかった、存在しなかった、存在していた、存在している、等など全ての状態のあらゆる法則。

宇宙自身も自らを写像し、それら全てがフラクタル的に続いている。


俺はここで疑問に思った。なぜ魔物の内部にある魔石には独自の構造体が存在するのだろうか?と。

魔物の内部にある魔石自体は疑問にならない。RPGなどであるし、魔物のエネルギーの結晶と考えれば良いのだ。

ただ、独自の構造体というのはなぜ存在する?というかいつぞやの賢治が「万物には構造が存在する」と言っていたが、それと関係があるのだろうか?


後で賢治に聞くか。俺はゴブリンの魔石を回収した後に全能なるゴブリン共を蹴散らしていった。ゴブリンのそれぞれの魔石には異なる忠実なる数学的宇宙の情報がフラクタル的に格納されていた。


「今日の成果は〜スライム100匹とゴブリン12匹!上出来じゃないかな?そろそろ2層目に突入できるんじゃないのか?」


お金を更に稼げるという事実に目を$マークにしながら、ウキウキした状態で大股で俺は帰っていった。


そして、いつも通り昨日受注したクエストを終わらせゴブリンの魔石も1個5グラハムで売れた。


「うへへへへ!今日で320グラハムと60グラハムも稼げちまったよ」


俺は冒険者ギルドを出たあとに学びの屋敷へと向かっていった。

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