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第118話 【子供】

100グラハムを受け取り冒険者ギルドに戻ってる時にシルフィアが宿屋へ入るのを見かけた。


「あ!あんた、早くお金返してよね」


「い、今出すよ」


魔導師から貰った100グラハムをシルフィアに渡す。するとシルフィアは驚いた顔をしながら話す


「あんた、これ1日も経たないで稼いだの!?それともお金借りてきた?」


「いやいやいや、稼いだというより貰いました」


「ふ〜ん、まぁいいわ。死にかけの所を助けて宿まで運んだんだから、もう少しお金を取ってあげてもいいけど…宿代だけで結構よ」


まぁ確かに宿代のお金を取るのは普通に考えて当たり前だし、その上から更にお金を請求しないところを見るに結構優しいな。

最初に俺の宿に来たのも世話をしにきたからだろう


「ところでさ、あんたこれから冒険者で食っていくの?」


「ま、まぁ…俺の目標にあっているからね」


「それなんだけど、あんたその年齢でスライムに負けるのはどうかと思うよ?結構厳しいんじゃない?」


まぁ…確かにそうだよな。恐らくこの領域のインフレ速度は前の領域より遥かに高い…

そんな世界でスライム倒しただけで生きていけるのかって話。


「スライムを倒せないってことは、モンスター討伐系のクエストは本当に無理に近い。スライム以下のモンスターなら存在はするけれども…子供でも倒せるからクエストとしては出されない。モンスター討伐を主に活動しない冒険者は高難易度の素材採集だけど、一応モンスターとも戦えるうえで成り立っているわけ。町内の清掃活動とかはだいたい1グラハムだし厳しいよ?」


「う〜ん、ちなみに俺が頑張ってスライムを倒せそうか?」


「スライムの現実改変優先度に負けてる時点でね〜本当に子供と戦って強くなるしかないね。屈辱的だけど冒険者として生きるにはそれしかないよ…スライム倒せるようになれば、たくさんスライム倒せばいいだけだから最初だけ頑張って」


「う…ん。わかったよ…」


「じゃ!私一応1週間ぐらいはこの村に滞在するから、何か聞きたいことがあったら聞いてね〜」


俺は親指をグッと上げた後にシルフィアと別れ冒険者ギルドに入っていった。


「時間帯的に"お誕生日"のクエストはまだ無理か…他にやることは改変の質を上げることか」


子供か…はたから見れば子供いじめてる大人のように見えなくもないな

ただ、これしかないな。よし頑張ろう


俺は冒険者ギルドから出ると外にいる子供を目で確認し、勇気を持って子供に話しかけた。


まず1人目


「ねぇ僕?」


「なぁに〜」


「俺と改変対決をしないかい?」


「変なの〜絶対俺負けるじゃん!やらないよ!」


失敗か、次2人目


「ねぇ僕?俺弱いからさ、改変のトレーニングに付き合ってくれない?」


「お父さんが知らない人と遊んだら駄目って言ってた!特に大人の人。だからごめんね!」


クソ〜マジで不審者みたいだから早く終わらせて〜

次、3人目


「ねぇ僕?ちょっとトレーニングに付き合ってくれない?」


「パパ〜変な人いる!!」


まずい!やっべ!

すると話しかけた場所の奥のベンチで本を読んでいた少し身体は鍛えてそうなサングラスをかけたお父さんがこちらに近寄ってきた


「ちょちょ、お前!俺の息子に何しようとしてんだ!」


逃げようと思うのだが……ここで逃げたら絶対もっと怪しまれて、この村での居場所なくなるだろ。

事情を話すしかないかぁ


「本当に悪意とか無くてですね」


俺は精一杯の笑顔で答えると、お父さんは「よぉあっちで話そうぜ?」と言いながら、首に腕を回されガッチリと俺の身体を抱き込んだ。

そして、圧倒的な力の前で動けるわけもなく先程お父さんが座っていたベンチに連れて行かれ、お父さんが腰をドシンと落としたと同時に掴まれている俺も自動的に腰を下ろした


「悪気はなくて…なんだ?」


お父さんが笑顔で話しかけるのだが……とてつもなく怖い!


「ちょっと自分が弱いので、あなたの子供さんに声をかけてトレーニングに手伝ってもらおうと思いましてね」


「お前みたいな大人が子供より弱いって言うのか?」


お父さんの目に殺意が宿っているような気がしなくもない…俺は目が泳ぎながらも言葉選びに気をつけながら発言する


「え〜とですね。私他領域から来たんですけども、この世界ではスライムに負けて死にかけの状態を救ってもらったぐらいなんですよ…」


「ほぅ?」


「それ、で、ですね。貴方様のお子様に鍛えてもらってスライムを倒せるようになりたいんですよ?」


なんか変に最後疑問形になっちった!


「ふ〜ん。ま、本当に弱そうだし俺の目の前だったらいいぜ?俺は本をお日様の下で見るのが好きでよ。子供も外でずっと遊んでいるから訓練としての時間はちゃんと確保できるから、頑張れよ」


「あ、ありがとうございます!」


すると、お父さんは息子を手招きで呼び「こいつに教えてやれ」と俺を指さして指定した後に息子も自身の自己肯定感が上がったのかやる気いっぱいに「よし行くぞ!俺が今日から師匠だ!」と言った。


「分かりました!師匠!」


スライムを倒せるようになるまで、この子供の技術を全て吸収させてもらうぜ!

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