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第116話 【宿】

ゲートへ出るとそこには、周囲が木で囲まれた巨大なスペースへ繋がっていた。

だが、先程の宿のスペースとは違い果てが見える。俺はそのことに安堵しながらも円形の受付窓口へと向かっていった。


「すみません…自分の、宿代ってどれぐらいですかね?」


せめて助けてくれたシルフィアにはお金は返さないとな…というか、返せって言われたし。当たり前だけど


「ちょっと待っててくださいね〜」


三つ目の受付嬢は円形の受付窓口の中心にある無数の文字列が水晶の表面をぐるぐると回っている物へ手を近づけた。


そして、数秒すると俺のところへ戻ってきた。


「宿代は中央連邦共通通貨グラハムで100グラハムとなりますね」


「それで、何泊ぐらいできますかね?」


「えー……2泊になりますね」


2泊か…俺が記憶無くなったのっていつだ?今日であってくれ〜〜


「ここの出口って…どこですかね?」


「ここは、上位次元者にも対応できるように整数の集合内で定義できる全てのベクトルを持ち無限の広さを持つ空間で出来ています。またあらゆる図形や計算も定義可能なのでこの空間が宿屋として存在しています。よってあなたは{x,y,z}で定義された共通のドアであるあちらのゲートを通れば帰れますよ」


「じゃあ4次元の存在はどうなるの?」


「勿論、4次元の存在ではこの空間は4次元なりの見え方ができ、そこで定義された物体を宿屋として活用しているので4次元の方は4次元のゲートを通れば帰れます」


「まぁ…なんだありがとな」


4次元やら3次元やら意味がわからねぇな。とりあえず、俺はこの宿屋から出れればいいや。とりあえず受付嬢が指さしていたゲートに入って外に出るか。



俺はゲートに入って宿屋からやっと外に出ることができた。あんなに宿の中に人がいるんだから外は大都市なんだろうなと思っていたが、村に一個だけある宿屋だったみたいだな。

外には自然たっぷり。とりあえず、俺は冒険者?というのになって金を稼がないと…冒険者に登録できるのはどこかな〜


俺は周囲を探検しながら、冒険者登録ができそうな場所を探した。

周りは薬草を売ってたり、食料売ってたりするが正直言って現実改変が当たり前なこの世界でそれは必要なのか?とも思う

そして、歩いていると古びたボロ家に看板で「冒険者ギルド」と書かれた建物があった。


「ん…?ここが冒険者ギルドなのか?」


俺は恐る恐るドアをノックし、入った。

中は意外と清潔感があったが、中は右側はクエストを掲示するようのボードがありすぐ目の前に受付?の場所とその隣に階段がある。という非常に狭い空間であった。


「す、すみませーん」


俺がそう声をかけると奥から「はーい」という高い声が聞こえた。

その後20秒程経って奥からエプロンを着た若い女性が走ってきた。


「何の用ですか?」


「冒険者登録をしたくて」


「あ〜、じゃあ今から板取ってくるので待っててください」


女性は指で長方形をなぞり板をジェスチャーした後にまた後ろの空間へ消えていった。

その後、鉄の板?のようなものを持って奥からまた女性が現れた。


「はい、じゃあこの板に手をつけてください」


「わかりました」


俺は板に手を付けると、板が冷たかったが段々とあったかくなっていった。


「はい、離して大丈夫ですよ~」


そう女性が言った為、手を離すと女性の手のひらから冒険者カードが出現した。


「では無くさないように気をつけてください。クエストを受ける場合はクエストが書かれている紙を剥がして完了次第、その冒険者カードにクエスト番号を話しかければ経験値が貰えます。その経験値が溜まったらランクが一つ上がるって感じですね。お金の取得に関しては非常にシンプルで今の経験値から前回受取時の経験値を引いた時の経験値量でお金が支払われますね」


色々と緩いな。前の領域の冒険者登録の時は試験とかあったのに…


「これって嘘ついて解決していないのに冒険者カードに話しかけるとどうなるんですか?」


「基本的にキチンと処理されないですね。もし通っても1時間以内にバレると思います」


「あぁ〜そうなんだ」


俺はその後「ありがとう」と言った後に近くにあったクエストを掲示するボードと自分自身の冒険者カードを確認した。


「結構ボードにいろんなクエストが掲示されてるんだな」


見た感じモンスター討伐から草むしりと様々なクエストがあった。

まず、俺的にはモンスター討伐は流石に無い…スライムにも負けるような俺がゴブリンなんかに勝てるわけないからな。

せめてスライムさえ狩ることができたらレベリングも簡単にできるんだけどな。


そして、クエストを確認しながらも俺は冒険者カードも確認した。冒険者カードには分かりやすく自分の名前、種族、そして冒険者ランクと経験値が書かれていた。


「冒険者ランクはKか。経験値は0/100ね」


クエストを見る限り"村の草むしり/5Exp/1グラハム"が一番良いのか?

これって現実改変でも草むしりってできんのかな。この世界での現実改変や運命改変、因果律改変なんかで行けるかな

行けるとしたらこの低難易度にも納得できる。よしこれやるか。

剥がせば良いんだよな?


ベリッ


俺は紙を剥がして冒険者ギルドから出た

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