第100話 【アセンション】
俺は勇者達の最先頭を歩きながら、悔やんでいた。超過負荷までを発動すれば十分勝てる相手であったはずなのに…2人の勇者を死なせた。超過負荷の発動による生命力の減少速度に怖気付いて発動をためらってしまった。
どうしたらいいのだ…
俺はふと融合スキル【解析】を思い出した。これを使って任意型上級スキルをパッシブ化できないだろうか?
自分のステータス画面を見ながら試しに連撃斬に解析を行なってみた。
《連撃斬のレベルを確認。1M以上を確認しました。》
《連撃斬を解析し、レベルを生贄にして更なる連撃斬へと進化させます。以前までのスキル効果は残しながら追加効果をアセンション数に応じて取得します。実行してよろしいでしょうか?》
思ってたのと違うけど、レベルが100万を超えてたらアセンションというのが出来て更にスキル効果を追加してくれるのか。
純粋な強化みたいな感じで前までのスキル同士の合体とは訳が違うみたいだな。
まぁ頼むよ
《承諾を確認。連撃斬はALv1-Lv1となりました。通常の連撃効果に追加して、内部の攻撃力倍率を[ALv1内のLv+1]に応じて乗算します》
うん?なんだよ、そのALv内のLvって
《ALv1内のLvは1ならば1と処理されるので、ALv0内のLvつまり以前までのLvは含まれません。
ただしALv0の連撃効果のみの連撃斬の効果はALv0の時に出現した為、ALv1内のLvの計算の際はALv1内のLv×100万をALv0内のLvとして処理します。
またこれらはALv2になると、ALv1の際に追加された追加効果はALv2内のLv×100万で処理され、ALv0内の効果はALv2内のLv×10億で処理されます。》
とりあえず、この計算だと俺の連撃斬は16Mレベルもあったから少し弱体化したのかな?まぁ将来的に見れば全然誤差だけれども。
だけどアセンションの条件が1Mレベルからか。目標の過負荷、超過負荷はできないけれど1M以上のスキルを一斉にアセンションさせるか。
選んだのは
瞬撃
連射撃
聖竜降臨
できるかは分からないが1M以上に到達している融合スキルである賢者、剣聖、2つを制し者もアセンションしちゃおう!
結果はこんな感じ
・瞬撃(ALv1-Lv1):
[ALv0:雷の如きスピードでの攻撃を行う。クールダウンは[Lv]相応]
[ALv1:ALv0のスピード効果を+[Lv*10]%する]
・連射撃(ALv1-Lv1):
[ALv0:弓を毎秒[Lv]本射出する]
[ALv1:弓によるダメージボーナスを[Lv+1]倍]
・聖竜降臨(ALv1-Lv1):
[ALv0:聖なるドラゴンを射出した矢に降臨させる。威力は[Lv]相応で、発動時に一時的に弓術の熟練度を×2する]
[ALv1:聖なるドラゴンの威力を[Lv+1]倍する]
・賢者(ALv1-Lv1):
[ALv0:短期間による四大元素を強化する上級スキル獲得に伴い取得可能、魔術に対する熟練度を+[Lv*100]%する]
[ALv1:魔術に対する熟練度をレベルに応じて累乗する(効果:^1.05)]
・剣聖(ALv1-Lv1):
[ALv0:短期間による複数の任意型上級スキルと【剣の才能】、【剣の悪魔】取得で取得可能、剣術に対する熟練度を+[Lv*100]%する]
[ALv1:剣術に対する熟練度をレベルに応じて累乗する(効果:^1.05)]
・2つを制し者(ALv1-Lv1):
[ALv0:短期間による融合スキルの【剣聖】と【賢者】の2つを取得した場合にのみ取得可能、魔術と剣術に対する熟練度+[Lv*100]%する]
[ALv1:レベルに応じて賢者と剣聖のALv1の効果に対して乗算する(効果:1.01x)]
これ程強くなれば、魔王に抵抗できるだろうか。勇者達は地球にいた頃の記憶がない俺と違ってクラスメイトとして一般的な生活を続けてきた記憶がある。もう何人か死んでる時点で遅いかもしれないが、これ以上彼らの心を傷つけたくはない。四天王の幹部でさえレベルは750を超えているのだ。予想以上に敵側のレベルアップの速度が速い…
「勇者達、これからは美咲による回復も蒼真による分析、解析も出来ない。つまりだ!得体のしれない物があったらより慎重に動かなければならない」
「そこでだ、結衣!」
「な、なんですか?」
「常に防御結界を展開しておけ」
「分かりました」
「あとは千尋、琴音、陽菜、楓!お前らは周囲に召喚獣や根を張って周りを観察してくれ」
「俺が村人に聞いた話だとこの先は崖がまたあるらしい。そこから登っていくには空鯨バブルと主従関係になって登っていくしかないようだ」
「四天王バルゼインに第二軍を壊滅させた事が耳に届くと第一軍を設置して迎撃してくるかもしれない。より一層慎重により一層早く攻略していくぞ」
俺はそう声をかけ前へ前へ進んでいった。
そして、目の前にバカでかい崖が現れた。
「話によるとここから更に3万mは上がるらしい…そして目当ての空鯨バブルはどこにいるかな」
「政宗先生、あそこにバブルと思わしき空に浮かんでいる鯨が居ますよ!」
雪乃が指さした先にはバブルが群を成して空に浮かんでいた
「いやぁだけど高いなぁ。届かねぇ」
そう言って諦めかけて空を眺めていると、先ほどのバブルの集団がいなくなった後に先程の集団のバブルよりかは小さいバブルがふよふよと浮かんでいた。
しかも先程の集団の場所とは違い地上から200m程度しか離れていない。
「よし、あれと契約するか」
俺達はそう言って子供のバブルのほうへ歩いていった




