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第10話『サークル』

 それなりに遅い時間になっているが、ほどなく、鈴森さんから返信が来た。


 マメね~


 その上、暇ね~


 あ、私も人のこと言えなかったわ(苦笑)


 なになに~……


『彼女がサークルに入って来たのは1ヶ月ほど前です。 彼女の口調や所作《しょさ》、更にとても繊細な指の動きに、僕は見惚れてしまい、やがて忘れられなくなりました。』


 わわっ! キモっ! 指フェチってやつ!?


『先日、サークルの仲間と初めて出掛けました。

その時、例によって女性と話が出来ず、一人でいた僕に、彼女は色々と話しかけてくれました。

 でも、僕は声が出せず、それを手紙に書いて渡そうとしたのです。

「僕、鈴森《すずもり》 駿太《しゅんた》は、町野中央病院に勤めています (ドクターではありません)……」』……その後は、他愛無い自己紹介文だったようだ。


――あれはラブレターと言うより、質問に対する回答だったのね。


 私達は、鈴森さんが『女性が苦手』って知ってるし、それ以外は普通の人だって事(←失礼)を判っているから良いけど、まだ知り合って1ヶ月しか経《た》ってないとなると、手紙なんて渡されたら、引かれちゃうと思うなあ。


 ……そもそも、鈴森さんが所属しているサークルって、何のサークルなのかね?


『もう一つ質問させて下さい。 鈴森さんが所属しているサークルって、どんなサークルなんですか?』


 そろそろ、本気で眠くなってきたので、歯を磨いて部屋に戻ると返信が来ていた。


『僕が入っているのは「手作り絵本」のサークルです』


 えええええ〜〜〜〜〜〜!


 す、鈴森さん、絵本描いてるの〜〜!?

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