第11話 論点……が?
そーゆーことか!
『とても繊細な指の動きに、僕は見惚れてしまい』って、ただの指フェチの変態さんかと思ったら、恐らく鈴森さんは『安西さん』が絵を描く所を見て、その繊細さに見惚れたって事なんだね。
それにしても、あの鈴森さん――見た感じ何の特徴も無いおじさん――が、絵本なんて夢のある物を造るとはね~。 ←失礼!
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私は後日、患者様に検査の重要性を啓蒙するために『豆本』を作成することになるのだが(本作第4章『自殺企図』をご参照下さい)この時点では、日々の忙しさに追われていた。 更に、それに加えて休日には『劇団あみ〜ご』のお稽古があったので、大好きだった絵やイラストは全く描いていなかった。
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『手作り絵本』かあ~!
私は元々漫画家志望だったので、漫画を描くのがどれ程の重労働かを知っている。
なので、漫画制作には手を出さずにいた。
しかし『絵本』を描く――しかも『手作り』となれば、気軽に試してみたい気になる!
加えて、安西さんという方が、鈴森さんにご興味があるかどうかも、直接会って偵察してみたい気もしてきた。
よし! ここはひとつ……
『恋のお話からは少し逸れてしまい申し訳ありません。 『手作り絵本サークル』に所属されておられるとの事で、大変驚きました! 鈴森さんは絵やイラストも描かれるんですか? 実は、私は漫画家志望で、その夢は、まだ持ち続けております。 絵本と漫画とは根本的に異なるかも知れませんが、私個人として非常に興味を持ちました! 安西さんにも一度お会いしてみたいですし、もし鈴森さんがお宜しければ、一度そのサークルを見学させて戴く事は可能ですか?』
『え! 遥さん、演劇だけじゃなく、漫画も描くんですか!? 驚きです! 漫画が描けるなら難しい事は無いです。 是非、ご参加下さい! 次の金曜日はいかがですか? 遥さんに来て戴けるなら、願ったり叶ったりです! サークルの人たちに、連絡しておきますね!』
『金曜日は予定無いので、失礼で無ければお邪魔させて戴きたく、宜しくお願い致します』
ちょっと楽しみ!
……って、あれれ?
論点、ズレてる……?




