第九十九話 ベアトリーチェ
「崩壊拳」
俺はベアトリーチェの右脇腹と左肩に向かって放った。崩壊拳が当たった個所は鎧ごとベアトリーチェの肉体を消し去り、崩壊の気は残った部分を消そうと働いていたが金の鎧は再生しようとしている部分がバチバチと音を立てていた。
「はぁっ、はぁっ」
俺の崩壊拳を食らったベアトリーチェは息を切らしながらその場に崩れ落ちた。
「・・・」
俺は無言で、倒れたベアトリーチェが崩壊の気によって肉体が消されるのを眺めていた。
これで終わりかな。あとは崩壊の気がベアトリーチェを消してくれるだろう。
「奥の手を使うしかないか。はあぁぁぁ!」
ベアトリーチェは倒れている状態からそういうと体を瞬時に再生して立ち上がり、大きく後ろに飛んで俺から距離をとって金色の気を纏い始めた。
やっぱり、今まで戦った敵と同じように変身をするみたいだな。ここからが本番ということか。
金色の気を纏っているベアトリーチェに向かって地面に落ちていた金色の盾と折れた金色の剣が無数の金色の光に変化して飛んでいった。その光はベアトリーチェの体の周りを回り鎧も光に変わりベアトリーチェが現れた時以上にこの部屋全体を激しい光が包みこんだ。
またか。まぶしいな。
俺は手を目の前に翳して光から目を守った。光が収まるとそこには変身したベアトリーチェが立っていた。変身したベアトリーチェからは金色の尻尾が生え、金色の目は瞳孔が丸い目から縦長の目になり、全身金色の鎧から胸当てと腰当て、手甲と足の膝から下まで金色の防具を纏い他は金色の模様が浮かんでいる肌を見せて、動きやすそうな格好になっていた。
「はっ!」
ベアトリーチェの気合の声とともに一瞬纏っていた金色の気が消え、さらに今まで纏っていた気より圧倒的な量を纏っていたとうとう完全に変身が終了したみたいだ。
するとベアトリーチェがその場から消えた。
どこに行った。
俺は目の前を見ると一瞬だけ右下を何か通る影が見えた俺は右側を右腕で防御すると、右腕を殴ろうとしているベアトリーチェが現れ、俺の防御をしている腕を無理やり強引に左手でパンチを繰り出してきた。俺はそれを受け止め、すぐに左手でベアトリーチェのお腹に向かってアッパーを繰り出そうとしたが、ベアトリーチェは消え一瞬影が見え、変身した場所に現れた。
いいパンチを放つな。変身して力は俺とほぼ同じになったか。しかし、移動が早すぎて一瞬しか見えない。スピードは圧倒的に俺よりも上みたいだが、一瞬さえ見えてしまえばまだ戦える。あとは防御力が、上がっていければ、さらに俺の攻撃方法が広がって楽になるが、攻撃を当てないことには確認できないか。
だが、どう攻撃を当てようか。俺から攻撃しても躱されてしまうからな。今俺にできることは向こうの攻撃時にカウンターを入れるか。ベアトリーチェを掴んで動きを止めるかのどちらかだな。
ベアトリーチェはまたすぐに姿を消した。今度は影が見えなかったが後ろに何かしらの感覚を感じたので振り向いた。ベアトリーチェが右手を抜き手の形にして貫こうとしてきた。俺はその右手を左脇で捕らえ、ベアトリーチェの動きを止めてからお腹に向かってアッパーを入れ、ベアトリーチェはくの字に体が折れ曲がった。
「かはっ」
どうやら防御力は鎧を着ていた時よりも弱くなっているこれなら斬手刀が効くだろう。
俺はさらにアッパーから右手に斬手刀を発動させてベアトリーチェの左肩を切り落としたがベアトリーチェはすぐに膝蹴りを俺の鳩尾あたり入れて、俺をひるませて左わきの拘束を解いてその場から一瞬で後ろに下がり距離をとった。
やはり体がやわらかくなっているこれなら結構早めに決着がつくかもしれないな。
俺から距離をとったベアトリーチェの左手が失われた部分がすぐに再生していった。どうやら防御を捨てた代わりにベアトリーチェ本人が変身の時に金の装備を取り込んだ際に装備だけにあった再生能力がついたみたいだ。
ベアトリーチェも俺と同じく体を再生できるようになったのか。これは面倒になってきたな。どういった再生能力かどうやったら倒せるのかを探さないといけないし、実力もほとんど同じくらいなので調べるのに時間がかかる。決着がつくまで時間がかかりそうだな。
ベアトリーチェはその場で右手で抜き手を放った瞬間俺のお腹をベアトリーチェの抜き手が貫いた。
なにっ。
俺は少し驚きながらもすぐにお腹を貫いた右手を筋肉で締め付けて動かないようにしてベアトリーチェのその右手を捕らえ見てみると手首から先がない状態だった。
どういうことだ。もしかして瞬間移動でもしているのか?。ということはさっきからこちらに一瞬で近づいてきているのも普通の移動ではなく瞬間移動なのか。だが、この瞬間移動は出る前に少し影ができるし、第六感でも出る場所がなんとなくわかるからまだ戦えるな。
俺はすぐにその捕らえた右手に向かって、俺のお腹ごと殴って消滅させ他。俺は再気を使ってすぐに穴の空いたお腹を再生させた。
「お前もか」
ベアトリーチェは俺が同じように再生を使えることを知って驚いたが、俺に瞬間移動近づいてきて上から踵落としを食らわせてきた。俺は上を両腕で防御したが防御した両腕が二つとも折れてしまったがすぐに再生させて、お腹にストレートパンチを入れ内臓を破裂させ相打ちにした。ベアトリーチェはすぐに俺から瞬間移動を使って離れて再生した。
これはやはり時間がかかりそうだが、再生能力は俺のほうが高いらしいな。持久戦になるが相手の体力が減るのを待つか。
それから、半日が経った。なおもベアトリーチェの一瞬で俺に近づいて攻撃して一瞬で離れるヒット&アウェイが続いき、近づくたびに俺とベアトリーチェは相打ち覚悟で攻撃を入れていったが俺とベアトリーチェは再生して負傷した個所を直しいるため、まだ傷一つないピンピンとした元気な状態でどちらも疲れていなかった。
どうやらここまでずっと素手で戦っているということはベアトリーチェには何か武器を持っていることはないだろう。たぶん、俺と同じく武器は素手だけだろうが全然体力が減っていそうにないな。このまま戦っていても体力は減らないだろう。
俺から秘儀とか必殺技を使って攻撃していって、こちらから体力を減らして再生を使わせないようにしないと戦いが明日明後日に長引いてしまうな。とりあえず広範囲で攻撃できる爆裂の儀で瞬間移動しても攻撃できるように戦ってみるか。
俺は爆裂の儀を発動させて俺はベアトリーチェに一気に近づくとベアトリーチェはすぐに瞬間移動を発動して距離をとって後ろに下がった。俺は足で金色の地面を壊して破片を俺の目の前に飛ばしてその破片に向かって、爆裂の気を纏った拳でストレートパンチを繰り出した。前方のベアトリーチェがいる場所を巻き込んで爆発させた。
ベアトリーチェの体は爆発によってできた切り傷が肌と防具に無数あったが、すぐに防具を再生させて治した。大したダメージにはなっていなが、攻撃を充てられて再生能力を使わせることができたから、この調子で攻撃を当てて、どんどん再生能力を使わせて体力を減らしていくか。
俺は爆裂の儀で反撃の隙を与えないよに破片を殴って爆発させ、近づいてきたときには自分事爆発させて、対処してどんどんベアトリーチェの体力を奪っていくこと1時間かなり体力が減ってきたようだ。
「はぁ、はぁ」
「ふー」
ベアトリーチェを見てみると息を切らしてきていた。疲れてきているようだ。
俺も爆裂の儀を使いすぎて少し疲れてきているんだけどね。だが、そろそろ再生能力も切れてくると思うから、あともう少し粘るか。
「ふっ、見せてやろう私の最強の一撃を」
ベアトリーチェはこのままでは負けると思ったのか最後の手段をとってきたみたいだ。どうやら、ベアトリーチェの必殺技みたいだな。
「はあぁぁぁ! こい金剛剣」
ベアトリーチェは両手を上にあげるとそこに周りを金色になっていた壁がその上げた両手にすべて集まってきた。周りの壁は金色から、ブリギダと戦った時にできた黒い壁と白い壁になって元に戻った。
ベアトリーチェの両手には黄金に光り輝く特大の剣が現れていた。
「光に飲まれろ」
黄金が周りの壁を呑み込みながらベアトリーチェは黄金の剣を振り下ろしてきた。
これは本当に一撃で俺を倒しに来ているな。まずいな。このままでは倒されてしまう。俺も何か打開する技を繰り出すしかないが、ほとんどの技は再生能力を持っているベアトリーチェには効果が薄いだろう。一撃で倒すには使うしかないか俺の最強の技を。




