第七十四話 浮上
俺が海面に浮上してみると辺りは霧で包まれていた。目を強化して周りを見回しても、先も後ろもその先を見ることはできなかった。
かなり濃い霧だな。この海でぐるぐる回ったら、確実に方向が分からなくなってしまうな。別に海の上や、景色が変わらないジャングルなどは霧がなくても俺の場合は迷うからな。でも今回は、来た方向に分身がいるからしっかりと方位を確認できるから大丈夫だろう。この霧の向こう側に行ってみるか。
俺はのんびりと泳ぎながら霧の先を見たかったので、クロールをしたり海の上を走ったり平泳ぎしたり、犬かきしたり、霧に囲まれている空を見たりして暇をつぶしながら方角を気をつけて、遊びながら泳ぎ続けるとようやく霧は薄くなってきて陸地が見えてきた。
途中、いろんな海の生物クラーケンやシードラゴンなど、襲ってきて遊べぶことができたので退屈せずに済んだ。戦ってみた感じは強くもなく、そんなに弱くもなく暇つぶしの相手にはちょうど良かったな。
俺は陸地に上がった。
うーん、変わり映えのない普通の土地そうだな。森みたいのがあるから中に入って何がいるのか調査してみるかな。
この森を調べてみるとこの先にはさらに、海があってそのさらに奥になんか陸地みたいなのがあったのだが、その土地の更に先に鉄でできた大きな壁が、横一面に広がっていて両端に終わりが見えないほど、長かった。
なんかやばそうだな。その壁からは、ただならぬ気配がしていた。アロサウルスのパターンかな。しばらくこの陸地に生活して、観察してみようか。
一応この森には、面白そうな木の実とか退屈しのぎになるものがたくさんあったのり、空気もきれいで、気温も湿度も地下世界と違い、心地いいので、しばらくは、個々の島に滞在できそうだな。
あとこの森で興味を引いたものは、この土地を気配を消して探ってみたところ、モンスターは1種類しかいなかったがかなり面白く、とてもかっこいい姿をしていたので一度戦ってみることにしたので俺は、一匹になったはぐれたそのモンスターを探しに森にまた戻った。
中々、お目当てのモンスターが一匹になってくれないな。俺の感覚と見立て的に複数で来られると、能力調査は厳しいかもしれないからな。まぁ、俺の見立てが当たることはそんなにないんだけど、能力調査は1匹の方がやりやすいからな。
しばらく、お目当てのモンスターが木の上からばれないように探しながら、ようやく1匹で行動しているのがいたので、俺はそのモンスターの数km前に立ちそのモンスターを正面から見て改めてどうしようか考えた。
このモンスターは、五十の顔を持ち百の手を持つヘカトンケイルだと思うが、このヘカトンケイルの顔の数は五十を超えて百になっていてさらにその姿が、かっこよくなっている。俺的にはかなりこのモンスターが、かっこよくて気に入っているのでぜひテイムをしたいいのだが、まずは戦ってどれくらい強いのか確認しようか、俺はテイムしたい衝動を抑えヘカトンケイルを倒すことにした。
別にヘカトンケイルなら、そこらへんにたくさんいるからな。いつでもテイムすることができるし、焦る必要もないか。
俺はヘカトンケイルのそばに近いていくと遠くから見ていたからあんまり感じなかったが、ヘカトンケイルの身長は10mに達しており、かなりの威圧感を放っていた。
強そうだな。
俺はさらに前に出て、足元にあった石を手にもってヘカトンケイルの百個ある顔の一つの目に剛速球で石を投げた。ヘカトンケイルは俺の投げた石が目に当たるとそこを手で押さえた。
「ヴぁ~」
手でとっさに目を抑えたヘカトンケイルは、さらに一斉に百の口でうめき声をあげて痛さを表現していた。
かなり面白い状態だな。もう一回やってみるか。
俺はもう一回、足元にある石をヘカトンケイルに向けて投げてみるとヘカトンケイルはその石を手で受け取めて、俺を百の顔で怒こった表情になって睨みつけてきた。
さすがに2回目は当てさせてくれないか。だが、これでヘカトンケイル挑発することができたな。
ヘカトンケイルは足元にある地面に埋まっていた。直径8mくらいの大きな岩を地面から強引に取り出した。岩が引き抜かれた地面は、ほこりが舞い地面には大きな穴が開いた。
ヘカトンケイルは岩で攻撃してくるのか。しかし、地面に埋まっている岩を引き抜くとは、思いつきもしなかったな。俺も今度岩を地面の中から取り出して投げてみようかな。初めて見る相手にはかなり衝撃を与えられそうだからね。
ヘカトンケイルは引き抜いた岩を上に持ち上げて、こちらにものすごい速さで投げてきた。
でも、正直鉄とか固いものでもない限り大した脅威になりそうにはないな。調査をしてここの地面や岩が柔らかったのを知っているので、その程度の硬さの岩では脅威にはならないが一応何が起こるのかわからないので体に気を纏い受け止めることにした。
俺はジャブを放てる体制になり岩がこちらに到達するのを待った。岩が俺の目の前まで来たので、左ジャブで軽く岩を破壊した。やっぱり、ここの岩は柔らかいな。
俺が岩を軽くかわしたのを見てヘカトンケイルはその百本の腕を地面につけて、投げやすいものを探しながら俺に岩を大量に投げてきたが俺は、そのすべての投げてくるものをジャブで殴って壊している。
柔らかいものばかり投げてきているな。鉄見たいな硬いものを投げれば、俺もダメージを追うかもしれないんだけど、そんなものはそこら辺にあるわけがないか。
俺はヘカトンケイルのすべての投擲をジャブで防いでいった。
それから少しが経って、ヘカトンケイルの投擲はやんだ。何百発も俺に投げているのに全然効いていない俺の様子を見たヘカトンケイルは投げることを諦めてやめたようだ。
ようやく、俺にそれくらいの攻撃をいくらやっても効かないことを理解したようだな。ヘカトンケイルの頭の回転はそんなにいいほうではないようだな。
ヘカトンケイルは俺に一瞬で近づいて、一気に百本の右腕で攻撃を繰り出してきた。
「なにっ!」
俺はいきなり、素早く近付いて、一瞬でその巨体が迫ってきたことに驚きながらもすぐに左側のガードを固めて百本の腕を受け止めたが300mくらい吹き飛ばされた。俺の腕はヘカトンケイルの百回の右のパンチで、俺の受け止めた左腕は骨が粉々に粉砕されてしまっていた。
俺が適当に生半可な気持ちで、体に気を纏っていたのも悪いが、それを抜きにしても中々、強いな。
俺は、気をしっかりと纏い俺は再気で粉砕された骨をすぐに直した。ヘカトンケイルは殴った方向を見て俺を探した。
百個も顔がついているのに誰も俺の行方を見ていなかったのかよ。
ヘカトンケイルは俺を見つけるとまた近付いて五十本の腕で殴ってきたが、俺は全ての腕を今度は飛ばされず踏ん張ってその場で耐えた。
いいパンチだ。俺もヘカトンケイルに負けないように、すぐに飛び上がり顔面にパンチを食らわせた。ヘカトンケイルは後ろに下がり、蹴りを繰り出してきた。そんないい腕を持っているのに蹴ってきちゃダメだろ。
俺はヘカトンケイルの足を蹴り返し、ぶつかり合った。力はほぼ互角みたいだな。さらに、ヘカトンケイルは百本の腕で上から、連続でパンチを繰り出してきたが俺も2本の腕だけでヘカトンケイルの百本の腕をすべて弾き返した。
ヘカトンケイルは魔素を纏って肉体を強化して火属性のファイヤーシェルを繰り出してきた。
かなりの威力の魔法だ。




