惹かれあう魂 Souls Attracted to Each Other
ホークスはそんな様子のジュエルを一人にしておけず、一人彼女を屋敷の自室まで送っていく。
二階にあるジュエルの自室へ入るが、ジュエルは全くの無言だ。
肩を抱くホークスに導かれるまま、イスに座らせてもらう。
ホークスが彼女を落ち着かせようと、水差しからグラスに水を注いで、うつむいてイスに座るジュエルの前に置く。彼女は飲もうとするどころか、顔を上げようともしない。呆然と、沈んだ瞳でうつむいたままだ。
「どうして? どうしてこんな……」
呆然と、ジュエルは独り言のようにつぶやいた。
闇に生きる定めの盗賊は、静かに答える。
「ガイアは、自分なりに責任を取ったんだ。こんなになるまで、ダミアンをくい止める事ができなかった事に、盗賊を束ねる長として責任を感じていたのさ。ガイアには、ああするしかなかった。ああいう形でしか、罪滅ぼしができなかったんだ」
ホークスのその言葉に、ジュエルは怒りも露わにホークスを睨みつける。
「悪いのはダミアンじゃないっ!! ガイアおじさんは何も悪くない。そんなの、そんなのおかしいよっ!!」
「そうだな。他の人間から見たら、おかしいかもしれねえ。でもな、ガイアは真の盗賊だった。盗賊として、気高い誇りを持っていた。それを捨てる事なんて、ガイアにはできなかったのさ。俺には、ガイアの気持ちがよくわかる」
静かにそう告げるホークスに、ジュエルの瞳に怒りの炎が燃え上がる。
バッと立ち上がると、彼女はホークスの正面からキッと睨みつけた。
悲しみが後押しする激しい怒りに身を任せ、憎しみを込めて彼女はホークスに向かって叫ぶ。
「そんなの無くたって、生きていけるじゃない! そんなつまらない誇りなんて、抱えるだけ苦しむだけじゃない!! 馬鹿げてるっ!!!!」
そう叫ぶ彼女の頬を、ホークスは無言で軽く張り飛ばした。頬を押さえて驚くジュエルに、静かに瞳を煌かせながら、この男は告げる。
「男の誇りってのはな、時には命そのものより大事なもんなんだ。それを捨てるのは、魂を捨てる事だ。命があっても、魂の無い抜け殻としてずっと生きていく事になるんだ。……男として、盗賊として、あのガイアの気高い誇りを侮辱する言葉は許せねえ。ジュエル、二度とそんな事言うんじゃねえぞ」
ジュエルの瞳に、思わず涙が煌めく。
男はただ、静かに彼女を見詰めている。
ジュエルは髪を振り乱して泣き叫ぶ。
何度も何度も激しく首を振る。
「もう嫌っ! こんなの違うっ!! お父様とお母様がいて、私がいて、ガイアおじさんがいて……それだけでよかったのにっ!! 私が本当に欲しかったのは、たったそれだけ……お金なんかじゃないっ!!!! なのに、どうして、どうしてなのっ!? こんなのもう嫌っ!!!!」
泣きながらそう叫んで、ジュエルは部屋にある物を次々と投げ飛ばす。
高価な陶器が騒がしい音を立てて割れる。
さらに彼女はテーブルにある水差しやグラスを手で振り払う。
衝撃で脆いグラスが割れ、ジュエルの手が切れて血が流れる。
しかし、彼女は気にも留めない。
見かねたホークスがジュエルの両の手首を押さえた。
ジュエルは振り払おうとするが、ホークスの手はしっかりとジュエルをつかんで離さない。彼女の手の傷口から流れる血が、手首をつかんでいるホークスの手に伝ってくる。
涙しながら、もがき、暴れるジュエル。
「……嫌っ!! 離してっ! もう、放っといてっ!!!!」
「放っておけねえな。俺には、こんなお前を放っておくことなんてできねえ」
彼女は涙の溢れる両の瞳に、あらん限りの憎しみの炎をたぎらせてホークスを睨みつける。
「なによっ! あなたには関係ないじゃないっ!! 離してっ、離してっ!!!!」
さらに必死で暴れるジュエル。
と、ホークスはいきなり彼女をぐっと抱き寄せて、泣き叫んでいるジュエルの口を、その唇で塞いだ。全くの不意を突かれて、彼女は目を丸くする。
「んっ!? んんんっ……ん……」
やがて、強ばったジュエルの身体から、力が抜けていった。
密着したホークスの身体から、規則正しく脈打つ、落ち着いた鼓動が伝わってくる。
彼女の瞳がゆっくりと閉じてゆく。
細身だと思っていたが、ホークスの胸は意外と広く、無駄のないしなやかな筋肉が針金のように覆っている事が、その感触でわかる。温かい彼の身体が、すっぽりと自分を優しく、しっかりと支えて包み込んでくれている。本当に、自分を心から心配してくれているのがわかる。閉じたジュエルの瞳から、また新たな涙が溢れ出してくる。
やがてホークスが、その腕を緩めてジュエルからそっと唇を離した。
「すまねえ。これしか、騒いでる女を落ち着かせる方法を知らねえんだ。大丈夫か、ジュエル?」
その瞳に涙を浮かべたまま、ジュエルはホークスを見上げる。
「お願い、ホークス……。今はもう、何も考えたくない……」
そう囁いて、ジュエルはホークスにしがみつき、目を閉じて乱暴に唇を重ねてくる。
ホークスもジュエルの背中と頭に手を回し、しっかりと彼女を受け止めた。そっと、ジュエルの髪を撫でるホークス。ホークスは愛しそうに、何度も優しくジュエルの髪を撫でた。ジュエルは、その心地よい感触に身をゆだねている。やがて、ホークスの唇がジュエルの首筋に移ってゆく。その感触に、ジュエルの身体がピクリと震える……
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男女が、一つ寝具の下、肩を並べて横たわっている。
ジュエルが側のホークスを見詰めて、静かに口を開く。
「あのね」
「何だ?」
「私ね、こんなお金なんていらないって、何度も思った。さっきもそう。街の普通の人達と同じように生きたいって、ずっと思ってた」
「そうか」
「でも……やっぱり逃げたらダメだって。あなた達を見てたら…ガイアおじさんの事を聞いたら、そう思えてきた」
ホークスがジュエルを見て微笑む。
彼女の瞳には、もうしっかりと輝きが戻っていた。
盗賊はそんな彼女を見詰めながら、静かに口を開いた。
「ジュエル。お前にしかできない事だってあるんだぜ。俺達がどれだけ闘っても、目に映ったほんの一握りの人達の、わずかばかりの一時しのぎの助けにしかならねえ。街には、字の読み書きすらできねえ人達がたくさんいる。そのせいで、つらい仕事しかやれなかったり、証文で騙されて一文無しにされる人がいる。病気になっても、貧しくて医者に診てもらえず、つまらない病気で死んでいく人達も多い。捨てられて、飢えて死んでいく子供達や、まだ年端もいかねえのに、貧しくて身体を売ってる女の子だっているんだ……」
世の闇を知る、悲哀に満ちた盗賊の瞳は、彼女を見詰めたまま、さらに静かな輝きを増してくる。
「俺達には、どうすることもできねえ。……でもな、ジュエル。お前だったら、そういう人達の力になれるはずだ。本当の意味で、そういう人達が自分の力をつけて、自分の力で生き方を選んで切り拓き、満足して生きていけるような街にできるはずだ」
ホークスの言葉にジュエルは目を伏せて、しばし視線をさまよわせていた。自分の置かれている今の立場を考え、思いを巡らせている様子だ。
しかしやがて、ジュエルは素直にこっくりとうなずいた。何か目の前に道が開けてきたような、自分のやるべき事がやっと見えてきたような、そんな思いのするジュエルであった。
「そうね……あなたの言う通り。でも、本当に私にできるかなあ?」
それでも不安げに、かわいらしく首をかしげるジュエル。
男は大きくうなずく。
「できる。お前だったらできる。難しい道だが……ジュエルだったら、みんなが笑って暮らせる街を必ず創れる。俺が保証する」
自信たっぷりに、にっこりと静かに微笑みながら、ホークスはジュエルを励ます。
「そうかな?」
ジュエルは眉を寄せる。するとホークスはジュエルから視線を外して、頭の後ろで手を組んで上を向く。
「そうなんだ。俺様を信じろ」
ホークスは相変わらず、自信たっぷりにそう断言する。
ジュエルは、そんなホークスをまじまじと見詰める。
そして、微笑みながらいたずらっぽく問いかける。
「こ~~んな、怪しい、盗賊の言葉を?」
「そうだ」
天井の暗がりを見詰めたまま、この男はきっぱりとそう言い放つ。
ジュエルの表情が、輝かんばかりにパッと明るくなる。
彼女の期待通りの言葉が返ってきたのだ。
「ふふっ、信じちゃう」
そう言って、ジュエルはうれしそうにホークスに裸体を預けてきた。
腕をホークスの胸に回して、微笑みながらホークスを見詰める。
「今度は、あなたの事を聞かせて」
「何を?」
ホークスは、目だけちらりとジュエルに向けた。
彼女は頭をホークスの胸にあずけている。
……こうしていると、とても落ち着く。
「何でもいい。色んな事」
そっと囁くようにジュエルは告げる。
彼女は、このつかみ所の無い飄々とした盗賊が、その胸の内に秘めている本当の想いを、もっと知りたいと思った。おどけた道化師の仮面の下に隠れている、本当の彼の魂の姿に、もっともっと近づいてみたいと思っている。
「何でもいいってもねえ……」
少し考え込むように、ホークスはあらぬ方に視線をさまよわせている。
ジュエルは目を閉じて、ホークスの胸にうっとりと頬を寄せている。
彼の身体からは、女性とは全く違うほのかな匂いがする。身を寄せていると、とても心が安らぐような感じのする男性特有の匂いだ。こうしていると、いつまでも身を預けていたくなるような、安心して頼ってしまいたくなるような気がしてしまう。
「……じゃあ、あなたの子供の頃の事」
ジュエルの言葉に、ホークスは目を細めて遠い遠い眼差しをしている。
「子供の頃か……薄汚ねえ子供だったな。ちょっとばかし大きくなった頃には、親の顔なんてものは、とっくにおぼろげになっていた。いわゆる、浮浪児ってやつだった。路地裏のゴミを漁って毎日なんとか生きてた」
「兄弟も、いなかったの?」
ジュエルがホークスを見詰める。
彼の視線は、遙か遠くをさまよっていた。
「いや、妹が一人いた。よく泣く妹だったな。ほとんどの奴等が俺達を見る目は冷たかった……クズ扱いさ。ひどい仕打ちに、妹はよく泣いた。その度に、俺は何度も妹に言い聞かせてたっけ。『俺達はゴミじゃねえ、同じ人間なんだ』ってな……。でも、ある冬の朝、俺が目を覚ましたら、妹は眠ったまんま、二度と目を覚まさなかった……飢えと寒さでやられちまったのさ」
「そうだったの……」
「悔しかった。妹を満足に食わせてやれなかった事が、悔しくて悔しくて仕方なかった。金があったら、俺にもっと力があったら……。通りを馬車で通り過ぎていく、着飾った裕福な奴等と、そいつらに駄々をこねてる子供を見る度に、腹が煮えくりかえった。そんな子供が行き着く先は決まってる。盗み、恐喝、かっぱらい、スリ、縄張りの店々からあがりの回収、道を塞いで通行料を取る、盗品の売買……。十四、五にもなる頃には、立派なごろつきのできあがりって訳さ」
肩をすくめる盗賊。
「でも、どうしてそんなあなたが、今みたいな盗賊に? 確か、今は古代遺跡の財宝狙いって言ってたよね?」
「ああ。師匠のおかげだ。今の俺があるのはな。とぐろ巻いてた俺を引きずり回して、いきなり危険な遺跡に連れ込みやがって……何度も命を落としかけたぜ。でもな、俺がヘマする度に、ことごとくその男が助けやがった。そして、やっと辿り着いたお宝をその手にした時は、胸が震えちまった。そしたら、その男はニヤリと笑って、『二人で来たから、半分はお前のもんだ』って言って、命を張ってつかみ取った大事なお宝を、俺に差し出すんだ。俺は、何にもしてねえから、いらねえって言ったんだが、『お前を見かけたから、俺はここに来る気になったんだ』って言って、きかなかった。それで、『どうだ、ボウズ? 世の中には、もっと面白い事があるんだぜ』って、ニヤリと笑いやがった」
その時の事が、鮮やかに胸に浮かんだのであろうか。
ホークスは静かに微笑みを浮かべている。
自分の荒れ果てた少年時代を強引に変えてくれた、その変な男の事を思い出す度、彼の瞳は喜びに輝く。山のような、海のような、広大な空のような……父親のような、兄のような、親友のような……彼にとって、そんな師匠だった。
「なんだかんだあったけど、それから間もなく、結局俺はその男に弟子入りする事になっちまった。師匠は、ねじくれ曲がった俺の背骨に、鋼を通して無理矢理真っ直ぐにしてくれたんだ。最初は、ムカつくばかりだったけどな。あの男、事あるごとに俺を『子供だ、子供だ』とからかいやがって。でも、何度喧嘩しても一度も勝てなかった。ある麻薬の独占騒動に巻き込まれて、汚ねえ奴等をくい止めようとして刺客と相討ちになって……もう、死んじまったけど……今でも、俺が一番尊敬してる人だ」
「ふふっ。ホークス、とってもうれしそう。素敵なお師匠様だったのね」
ホークスがニヤリと微笑みながら、ジュエルへ顔を向ける。
「ああ。女好きで、酒好き。酒と同じくらい喧嘩好き。博打も好きでタバコも好き。でも、何よりお宝が一番大好きな、豪快な男だったぜ」
それを聞いて、ジュエルがクスクスと笑う。
「なんか、妙に説得力があるわ。あなたを見てると」
「どういう意味なんだ、それはよ」
「言葉通りの意味。フフッ」
ジュエルはますます楽しそうだ。
ホークスは再び上を向き、憧れに満ちた遠い眼差しをする。それは彼が少年の頃、盗賊に弟子入りした時からずっと変わらず胸に燃えている炎がもたらす眼差しだ。
「あの人こそ、真の盗賊ってやつだ。まだまだ、俺は師匠に遠く及ばねえ。師匠を超えることが、今の俺の夢だ」
「ふうん。そうだったんだ。ふふっ」
ジュエルは、にこにことホークスの身体にぴったりと裸体を預けてきた。
「やっと、あなたの事が少しだけわかった。うれしい……」
そう囁くと、ジュエルは潤んだ瞳でホークスの胸にそっと軽くキスをしてくる。
しばし間を置いて、盗賊は彼女に話しかけた。
「……あのな、ジュエル」
「何?」
両手を頭の後ろで組んだまま、ホークスの視線は遙か遠くを見詰めている。
その前髪が彼の目の上までかぶさっていて影が落ち、表に現れる表情はよくわからない。
「あのな……」
「うん」
ホークスは何か言いかけて、そのまま視線をさまよわせている。
ジュエルは気になったが、そんなホークスをそっと待った。
やがて彼は、再び静かに口を開いた。
「ある日母さんがな、全然知らない遠くの街へ俺と妹を連れて行った。そこで俺が前からずっと欲しがってたキラキラ光るナイフを買ってくれたんだ。妹には人形を買ってくれた。それで、『ちょっと買い物してくるから、ここで待ってて。それで遊んでていいから。でも、絶対それで人を傷つけたらダメ。わかった?』って言って、俺達を残してどこかへ消えていったんだ。俺と妹はそのナイフと人形で遊んでずっと待ってたんだけど、母さんは帰ってこなかった。それから、俺は毎日ずっとそのナイフで遊び続けてた……母さんが迎えに来てくれるかもしれないって思ってな。……ははっ……来る訳ねえのにな。馬鹿だよな……」
遙か遠くを見詰めていた盗賊が視線を落とし、乾いた笑いを寂しげに浮かべる。
そんな彼を、ジュエルは黙ってじっと見詰めている。
彼女の胸に、来るはずのない母の帰りを街角で待ちながら、一人でぽつんと、何度も何度も繰り返しナイフをいじっている、寂しげな少年の姿が浮かんでくる。母が迎えに来てくれるはずもない事を既に充分理解しているはずなのに、そうせずにはいられない、哀れな小さな子供の姿が。
自分には当然のように与えられていたものが、その少年にはひとかけらも与えられる事がなかったのだ。泣く妹に、『自分達はゴミじゃない、人間なんだ』と言い聞かせていたその少年は、押し潰されそうな現実と、崩れ落ちそうな世界を目の前に突きつけられ、自らの心にもそう言い聞かせて、必死で耐え続けていたのだろう……
ジュエルのほうを見やったホークスが、眉をひそめた。
「ジュエル……どうしたんだよ? なんで、泣いてるんだ?」
彼女は、この男を一心に見詰めて涙していた。
後から後からポロポロと溢れてくる大粒の涙が、彼女の頬を伝ってホークスの胸の上にこぼれ落ちる。ジュエルは、自分を心配そうにまじまじと見詰めているホークスを、そっと抱きしめる。
「どうして? どうして、あなたがそんな思いをしなければいけないの? そんなの……そんなの、あんまりだよ……」
彼女はホークスの胸に顔を寄せて、静かにすすり泣いている。
自分を想って涙を流してくれている彼女の姿に、思わずホークスの胸に熱い塊がこみ上げてくる。
そして……彼の瞳にも、一筋の涙が溢れ出した。
それは、彼が幼い時には決して流そうとしなかった涙だった。涙を流す事は自分の負けを認める事だと思っていた。だから、泣きたくとも泣けなかった。甘えたくとも、それは許されなかった。あの頃、本当は辛かったのだ……苦しかった。とても心細くて、誰かに支えてもらって泣き出したかった。しかし、幼い彼の心が追い求めていたそのぬくもりは、誰からも与えられる事がなかった。
けれども今、ジュエルが傍らにいて、自分のために涙を流してくれている。心が引き裂かれるような自分の痛みを想って泣いてくれている。優しく自分を抱きしめて、心のこもった温かなぬくもりを与えてくれている。
ジュエルの涙に誘われてホークスが流したその涙は、
本当は幼かったあの頃に流すべきであった、哀しい涙だった……
ホークスは、自分の胸にすがって泣いているジュエルの背中にそっと腕を回す。お互いのぬくもりに、お互いに安らぎを感じながら、男女は静かに身を寄せ合っている。
孤独な魂達が惹かれ合う。
生まれて、夢を見て、恋をして、死んでゆく。
人の世とは、その繰り返しなのだろう。
昔も、今も……そしてこれからも。
惹かれ合う二つの魂をそっと包みながら、夜は静かに更けていった。




