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幼形成熟の魔女

 辞書でも読み上げているかのような淀みない声は続く。


「進化論において、ネオテニーは進化の過程に重要な役割を果たすという説があります」

「進化……論……?」


 首を傾げた私に、カーラは即答する。

「進化論とは、生物というものは始めからこの姿ではなく、時間と過程を経過しながらこの姿になった、という考え方の事です」

「えっ、今って……そういう考え方なの……?」


 まさか教会の地下でこんな話を聞かされるとは、さすがの私も予想していなかった。

 軽く仰け反ったままの私の沈黙を了解と捉えたのか、カーラはまた説明を続ける。


「ネオテニーには環境の変化に対応しやすく、生き延びる確率が高いという大きな利点があります。確かに脳や体の発達は遅くなりますが、各種器官の特殊化の程度が低く、特殊化の進んだ他の生物の成体器官よりも適応に対する可塑性が高い……つまりは生存競争に有利なのです」

「そう……生存競争に有利なのね……」


言葉の意味が半分くらいしか分からないが、言いたい事はだいたいは分かった、ような気がする。

私は少し考え、聞いてみる。


「それが例えば魔女の場合、ネオテニーになるという事は、彼女の持つ『力』にも影響があるの?」


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