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唯一の条件

 惑星機構は、常に深宇宙に至るまで探査の網を広げている。

 それは、惑星機構の使命が、知的生命体の存在する未知の惑星を発見し、そこに住む住民達を正しく進化させる事である、と定められているからであり、その方針は数千年に渡って変わっていない。


 知的生命体の存在する未知の惑星が発見されるのは、数年に一度だ。


 発見された惑星には、初めに星間飛行船に乗った先遣隊が赴く。

 惑星機構の本部と空間接続が可能か、知的生命体の進化のレベルがどの程度か、といった調査と並行して、惑星全体の生物の遺伝子を採取するといった、大規模な科学的調査が行われる。

 この調査は、時に往復の時間を入れると十年ほどかかる場合もある。


 戻って来た先遣隊による調査結果は、全評議員によって精査され、最終的には、惑星監督官の派遣、というマキナによる提案が承認される。


 そして十二王家ドゥオデキムのいずれかの家から惑星監督官が一人選ばれる事になるのだ。

 

 選出にあたっては、その惑星の住民の意識レベルの進化状況に応じた教化が出来るか、周辺に他の生命体がいる惑星があれば、彼らとの関係を良好に保てるかどうか、といった能力が問われる。


 年齢や性別については、特に問われない。

 統治者として相応しい知識と、ただ一人で未知の住民達と対峙する責任感と精神力があれば、監督官となる事が認められる。


 本来であれば、『心』を持っている私は、その時点で候補から除外される可能性があった。


 ただ、監督官選出にあたっては、唯一の条件がある。


 ----それは、生涯独身である事だった。

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