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疑問

 だが、その法王の剣を、私はベルリンの戦いで失った----はずなのだ。


 私の記憶に間違いがなければ。


 ベルリンで、私はモルガナと法王の剣を失い、私自身も光を失った。

 あの時から私の時間は止まったままだった。


「まさか……法王の剣も、復活したの……?」


 ありえない。


 オリハルコンの刃は、一度損なわれたら人間の手では元に戻せない。

 人間の科学力では手に負えない物質のはずだ。


「この八十年ばかりの間に、我々は多くの事を学んだ……お前がこの温室で無為な時を過ごしていたのとは違ってな」

「八十……年……」


 漠然と考えていた年数が、実感となって私の声を掠れさせた。

 

「ああ、科学はついに魔術に追い付いたのだ」


 私は目の前のメリッサを改めて見る。

 魔女モルガナの血と肉から造られた少女を。


 人間の、科学力の到達点を----。


 そして、ふと、ある疑問が浮かんだ。


 では何故、モルガナは生前の姿で復活しなかったのだろうか?


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