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食むもの、食まれるもの

「わぁ……本当に死なないんだぁ……すごい……」


 メリッサは、まるで手品でも見ているかのように目を丸くしながら私を見ている。

 空になった白い皿に残った水滴が蝋燭の炎を映しているのを見ながら、私は最後のベラドンナを咀嚼し、ゆっくりと飲み込んだ。


「……ごちそうさま」


 ナプキンで口を拭う。

 少女の私を見る目が、少し変わった。


「……もう、いいのかな?」


 テーブルに両手をついて椅子から立ち上がり、そわそわし始める。

 餌の時間が近いと感じて空気中の匂いを逃さず全て嗅ぎ取ろうとする猫のような、期待を孕んだ筋肉の緊張を、私は連想する。


そう、それは、まるで小さな肉食獣のような----。


「もう、食べてもいい?」


用意されたわたしに向かって、少女は問うた----。


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