悪魔と呼ばれた女
第三リーグ、美娘の2試合目。
「飛び道具はない、単純な格闘機だと思う。相手の間合いに入らないように。」「分かってるから。それで、ブレイク?だっけ。そうすれば手っ取り早く終わるんでしょ?」「あのね…調子に乗らないこと。」「分かってるって」
試合開始、相手がゲートから出てくるより先にフィールドに出る。まずはそれからだ。ゲートは1枚の板のようなもので上から下へ降りるように開く。ゲートの上スレスレを通ることで開き切る前にフィールドに出ることができる。たったの数秒しか変わらない、だけどその数秒が鍵となる。
ゲートの外側上部には奥行きのある窪みがある。そこに指をかけてゲートが開くその隙間に足を通す。この時天井に張り付くような姿勢になる。この姿勢のまま掴んだゲートの外周部分を持ち上げるようにすると勢いよく飛び出すことができる。ゲートはブザーが鳴ってから開き始めるため、反則にはならない。
これは光流が私に教えた小手先の技術と言う奴だ。
鎌は新調して柄を折り畳んでおけるようにした。
出力も上がってより機敏な動きもできるようになった。
ゲートが開き切る頃にはすでに相手ゲートの前に到達していた。飛び出してくる相手の期待の頭頂部めがけて鎌を振り下ろす。光流仕込みのリスキル戦法だ。
「狙い目はカメラ、スラスタ、そしてコアだ。カメラは視覚、スラスタは機動力の要、コアは機体の心臓部になる。スラスタは付いてないことも多いから一にカメラ、基本頭部だね。」
第一目標、カメラの破壊。第二目標、動力コアの破壊。
その両方をまとめて破壊すれば解決じゃん。
八文字っていうんだっけ?正面から縦に真っ二つ、相手の体が裂けて別れるその様が漢字の八に見えることからつけられたと言われるそれ。
メタコンではこの状況も含めてこう言う。戦闘不能破壊と。




