妖精333年経って転生魔法を覚えたらわたし貴方に恋をした
「ここは」
リリアは目を覚ます。
封印扉十四層と描いてある、扉の前にいる。
「おかしいわ。扉は十三のはず」
起きあがると、魔力がかなり減っていてふらつく。
バックから、回復アイテムをとりだして、飲む。
扉の名前は、"リンヤ"
「ここにいるのね。」
走っていく。
「リンヤ!」
目の前に、広がる空間は、あの懐かしい空間だった。
わたしと、リンヤがいた部屋。
「リンヤ! やっと逢えた」
部屋の中央には、赤い髪、少し暗い赤い眼、ラフの服装だが、そこにはたしかに風の妖精リンヤがいた。
「どうして」
「逢いたかった。やっと逢えた」
「なぜ」
「リンヤ。わかる? リリアだよ」
「うん。リリア」
「そう、逢いたかった。わたし、あなたに言いたいことが」
すると、リンヤの様子はおかしい。
首をふるばかりだ。
「ここは、封印空間のはず。スキルを使ってここまで、きたの?」
「そうだよ。あぁ、十三の試練大変だった」
やはり、リンヤは様子が変だ。
暗い眼をして、どこか迷惑そうだ。
「あの。リンヤ、話し聴いてもらえる?」
リリアは、どうしてもリンヤの近くにいきたくて、歩きだす。
すると、リンヤは、少しずつ壁のほうにいってしまう。
「わたし、転生魔法使いになって」
すると、また首をふる。
「待って、リリア」
「えっ」
「きみはここにいてはいけない。試練をつくるから、クリアして帰るんだ」
「なぜ。リンヤも帰るんだよ」
「帰れない」
「え」
「もう、封印魔法使いになって、ここの空間を任されたんだ。もう帰れない」
「待って。リンヤ」
リンヤは、頭を抱えて、椅子に座ってしまう。
「リンヤ、わたし転生魔法使いになったよ。あなたの言うとおりだった」
「きっと、この出逢いだって」
「もういいんだ、リリア」
「えっ」
リンヤは、ゆっくりと話しだす。
「迷宮の主になったんだ。
もう旅はおわり。
さぁ、スキルをアップするんだろう。
手を貸すから」
「なに言ってるか、わからないよ。リンヤ。一緒にでよう」
「もうレジーカの鍵と、ナリャータクの扉をつかって、封印魔法使いとなった。
もうでられない」
「もう一度、レジーカやレイラたち
と話しをすれば、大丈夫だよ」
「リリアここから追い出してあげる。
バトルをして、きみが勝てばいいだけ」
「違う。スキルじゃない。
リンヤどうして。一緒に、旅を……」
リリアは、少しずつ涙目になってしまう。
"なぜ、どうして、リンヤはこうなってしまったの"
「これをあげるから、帰ってくれないか。
これを受け取るだけで、クリアにしてあげるよ」
それは、運命のコインだった。
「運命のスキルをこのコインに込めたよ。
ほぼすべての運命のスキルが、これで使えるはずだ」
運命のコイン
リンヤは、テーブルにすべらせて、
反対がわのわたしの手元にコインがくる。
わたしは、受け取り、にぎりしめる。
「過ごした時間も、あのとき感じた、
心地よい感情も、あなたは忘れてしまったの」
「いや、違うよ。だから、この空間をつくったんだ」
たしかに、周囲をみると、あの頃のままの部屋だ。
なにも変わっていない。
トランプもゲーム機も、
散らかした服やアクセサリーさえ、その場に再現されている。
「時間が存在しなかったあの頃の部屋」
わたしと、リンヤの思考は、重なる。
けれど、方向は違う。
そうか。
そうね。
「貴方は、十三の呪いにかかってしまったのね」
リリアは、コインを持ったまま、バックから、妖精ノートを取り出した。
魔法を描き込む。
「魔法は "約束" でしょ!! わすれたの!?」
霧散したリリアとの想い出と、リンヤは過ごしていくことに決めたようだ。
「もう、いいんだ」
「リンヤ」
「あきらめた」
「ねぇ」
「想い出ありがとう」
「約束は」
「もういいんだ」
「あのとき、わたしに言ってくれたよね」
「さようなら」
「この」
「リリア」
「ばか、リンヤぁ!」
「もう、いいよ」
決めた
リンヤに転生魔法を使う
「転生」
「あなたを」
リンヤここからだしてあげる
リリアのスキル上限アップ
「リリア、やめにしよう」
オート回復、体力変換半分
「ここまで追いかけてきて」
「ねぇ、もう」
リリアは運命のスキルと、転生そして転送を一体化させる
"リンヤの運命を終わらせはしない"
「あなたに伝えたかったこと」
「リリア」
"さようならリンヤ"
スキル、リミテッド零 運命を深層十三のスキルに進化させる
「あなたが、好きよ。大好き。だから」
「まって、リリアなにを」
"極大反転魔法"
「一回死んででなおしてこいリンヤ」
妖精リンヤは、塵となって消えていく。
リリアの頬に涙の雫が、落ちていく。
「ありがとう。逢えてよかった」
涙声で、もう消えてなくなったリンヤに、そう話しかけた。




