第6章 03
群衆のざわめきが少しうるさかった。今日は新学期初日だったが、実は授業はなかった。正式な授業開始は明日だ。午前中に校長先生の挨拶があり、その後、在校生と新入生のための自分を励ますが行われる。挨拶が終わると、生徒たちはそれぞれの教室へ行き、担任の先生やクラスメートに自己紹介をしてから解散となる。つまり、2日目も授業がないのだ。
ここが私の部屋だ――
寮の部屋は木造が中心で、歴史を感じさせるアンティークな雰囲気に満ちている。家具や装飾品は自分の好みに合わせて配置を変えることができる。この雰囲気がとても気に入っているし、家具のほとんどが新品同様で状態も良いので、ほとんど手を加えていない。もちろん、少し違和感のあるものを買い足す程度で、既存の家具と合うものを選んでいる。
…幸いなことに、母はこの点に関しては口出しせず、自由に部屋を変えさせてくれた。
この部屋は私の家ほど女の子らしくないから、もし母が担当していたら、間違いなく全面改装されていたでしょう…よかった。
メイドたちと一緒に寮の部屋についさっき到着しました。階が上がるほど貴族階級が高くなるので、私の部屋はほぼ最上階です。最上階は王族、特に王女専用です。今は王女は入学していないので、部屋は空いています。
部屋は私の家とほぼ同じ広さですが、専用のバスルームとキッチンが付いているので、さらに広く感じます。この学園の女子生徒の中で、私の部屋はおそらく一番広いでしょう。前世だったら、この広さでパーティーを開くこともできたのに!
…そう考えると、複雑な気持ちになります。嬉しいのか悲しいのか、自分でもわかりません。
…ははは、私はこの学園を支配する女王様!みんな私に服従するのよ!
ははは…
は…
は…プレッシャーがすごい。
それでも、ゲーム内のヒロインのおかげで、悪役令嬢は簡単に倒された。
現実的に考えて、こんな厳格な階級制度と価値観の下では、本当の意味での対立や屈辱は起こり得ない。起こる前に解決されてしまうだろう。要するに、シンデレラ物語のようなものだ。皆に美しい夢を与えるための物語に過ぎない。
現実と理想のギャップに頭が痛くなってきたので、今は考えるのをやめることにした。
リリスがどう反応するかは分からないが、彼女が実際に行動を起こすまで、どう対処するかは考えないでおこう。
…もしかしたら、彼女にはそんな意図はないのかもしれない。それなら、平和に共存すればいいじゃないか!皆が学生生活を楽しむことに何の問題もない!
この学校に、明るい気持ちで臨まなくちゃ!今日は初日なんだから!
そんなことを考えているうちに、皆が準備に忙しくしているのを見て、頭もすっきりしてきた。
アンナ、マナ、ヴィオラは今、準備に忙しくしている。既に完了している部分もありますが、まだいくつかの配置について、ご意見をお伺いしております。そのため、作業を開始する前に彼らと話し合う必要があります。話し合いが終わって間もなく、アンナが突然私に提案しました。
指示を半分ほど終えたところで、アンナが歩み寄り、「お嬢様、こちらは私たちにお任せください」と言いました。
「ロバーツ様のメイドから連絡がありました。ロバーツ様は1階の談話室でお待ちです」とヴィオラが言いました。
花瓶を持ったマナが、「お嬢様、ロバーツ様と一緒に学園内を散策してみませんか?キャンパスをじっくり見て回ってください」と言いました。
「そういえば、入学初日を思い出しますね。あてもなく歩き回って、危うく迷子になりそうになって、寮に戻る道が分からなくなってしまったんです」とマナはくすくす笑った。
驚いて私は、「キャンパスってそんなに複雑なんですか?」と尋ねました。
「ご心配なく、お嬢様。裏の森にうっかり迷い込まなければ、数日で慣れますよ。ただ、マナは方向音痴なんです」と、ヴィオラは眼鏡をかけ直しながら付け加えた。
学校は首都の東側に位置し、北東には森が広がっている。どうやら、今後の実技魔法訓練はそこで行われるようだ。
「はは……昔は本当に道に迷いやすかったんですけど、ヴィオラのおかげでだいぶ良くなりました!大丈夫です!」マナのアホ毛がぴんと立った。
「マナはよく道に迷うから、変な場所にたどり着いたり、変な話を聞いたりするのよ。」
ヴィオラはため息をついた。過去に何度も彼女を助けてきたのだろう。
「なるほど…」
えっ、だからあんなに情報通な性格になったのか!?
マナの意外な一面を突然知って、私は驚いた。
その時、アンナが突然口を開いた。「マナ、花瓶はあそこじゃないわよ。隣に花束があるはずなのに、どうして持ってこなかったの?」
「あ…そうだった!忘れてた!」マナは驚いて立ち止まった。
「…早く取ってきて。」アンナは冷たく言った。
「はい!」
…急に、自分の選択が間違っていたのではないかと不安になった。
マナが花瓶を正しい場所に素早く置き、走り去っていくのを見送りながら、私は苦笑いを浮かべた。少し心配だったが、この間に彼女の成長を確かに感じていたので、きっと大丈夫だろう…たぶん。
「では、あとはお任せします。アイリーンと一緒にキャンパスを散策する。」
アンナとヴィオラは敬礼し、「はい、お嬢様。良い一日を。」と答えた。
私は階段を下りて談話室へ向かい、すぐにアイリーンを見つけた。
「レティシアさん!」
アイリーンは階段が見える場所に座っていた。私を見つけるとすぐに微笑んで手を振った。私は急いで彼女の方へ歩み寄った。
「アイリーンさん、久しぶり!」
最後に会ったのは3ヶ月前だったような気がする。
アイリーンはこの数年でずいぶん背が伸びた。ゲームの中のように、まるで背の高いモデルみたいだ。もう少し自信に満ちた表情をすれば、とびきり威風堂々としていて格好いいだろう。
ちなみに、彼女は私より背が高い。彼女を見るには少し見上げなければならない。
…私の身長は平均より少し高いはずだ。
ゲームでの状況を注意深く思い出してみると、確かにみんなの身長は隣の人より高かった。ヒロインの身長は私に一番近いように見えたが、それはあくまで画像での視覚的な推測で、実際の身長は分からない。
…階下へ降りる時はあまり注意を払っていなかった。リリスとすれ違ったのだろうか?
周りを見渡すと、驚いたことに、数人のメイドが忙しく動き回っている以外は、アイリーンと私しか残っていなかった。
「レティシアさん、お久しぶりです!お部屋の片付けはいかがですか?」
「もうすぐ終わるわ。アイリーンのどこは?」
「私もよ、ふふ、よかったわ。」
「中庭に行って入学試験の順位を見に行きませんか?みんなもう行ってしまったわ。」
え?みんなそんなに早く中庭に行ったの?
私はすぐにうなずいて、「私たちも行きましょう」と言った。




