第5章 07
我が国の治安部隊は主に民間人で構成されています。彼らは幼い頃から一般の学校で教育を受けます。学校教育は初等、中等、高等レベルに分かれており、彼らは少なくとも中等学校を優秀な成績で卒業しなければなりません。その後、騎士団と同様の訓練過程を経て隊員となります。彼らの主な担当区域は下町で、一般市民の治安維持を担当します。監督機関は依然として騎士団であり、つまりアイリーンとアルジャーの父親は彼らの最高位の役人ということになります。こう考えると、アイリーンとアルジャーは確かに高官の子供と言えるでしょう。
もう一つの巡回部隊は、一般市民が自主的に組織したグループで、人手不足の僻地や農村部でよく見られます。彼らは主に武術の心得のある一般市民で構成され、活動範囲は治安部隊よりも狭く、小さな村や小さな通りといった程度です。
ジーンはさすがで、この地の地形をよく知っています。
目の前にそびえ立つ木造の建物は、2軒の家を繋げたような大きさだった。上から見ると、緑の軒、簡素で装飾のない木造の外壁、そして何よりも目を引くのは、扉の上に掲げられた大きな看板だった。白地に黒文字で「ルアスト警備隊 第10地区分隊」と書かれている。
ジーンに案内され、人通りの少ない路地をいくつも通り抜け、人混みをかき分けて、予想よりも早く警備隊詰所に到着した。人通りは少なかったが、夏至祭の時期だったためか、建物に出入りする人々の姿がまだ多く見られた。
ジーンは私のためらいに気づき、振り返って言った。「レディ、行きましょう。そのまま中に入りましょう。」
「はい。」
私は頷き、足早に歩き出した。
「食料品を買っていた時は財布はちゃんとあったのに…次の屋台で支払いをしようとしたら…」
「それは本当に残念ですね。」
店に入ると、サービスカウンターに5、6人が並んでいた。中年の女性が書類に記入していて、その向かいには、優しそうな茶髪の若い男性が彼女の話を聞いていた。
「ああ、もう、店員さんとどれだけ言い争ってやっといい値段で買えたか、想像もつかないでしょう…」女性は突然カウンターを叩きながら叫んだ。
「…え?」
「やっとその値段で買えたのよ!ネギをあと2束買えるくらい!私の財布を見つけてください!」
「…はい…はい。」
響き渡る声に、私は思わず耳を傾けた。それは、新鮮でありながらどこか懐かしい、不思議な感覚を覚える断片だった。
わあ…年配の女性って、こんなにもタフなの?!きっと強い人だわ!頑張って、サービスチームのメンバー!怖がらないで!
なぜか心の中で、私はそのチームメンバーを応援していた。
やがて私はジーンに続いて、混雑した受付エリアを通り過ぎた。すれ違うチームメンバーたちはちらりと私たちを見たが、ほとんど何も言わなかった。そのせいで、私はますます戸惑いを覚えた。
え?また中に入らなきゃいけないの?受付で並んでるんじゃないの?
ジーンを信じていたので、何も聞かずに混乱しながらも後をついて行った。
「また窃盗事件?これで何件目?」
「11件だ。話はもういい、捜査に取り掛かれ。」
「ちっ、わかった、行くよ。」
中に入ると、チームのメンバーは予想以上に忙しそうだった。書類整理をしている者、市民からの苦情に対応している者、事件現場へ向かう者など様々だ。非常に堅苦しい職場の雰囲気で、私たち二人は場違いな感じがさらにした。
また中に入らなきゃいけないの?奥に行くほど、役職が高いってこと?
かなり奥まったところにあるチームメンバーの席で立ち止まった。そこに座っていたのは、短い濃い青色の髪と少し乱れた髭を生やした中年の男性だった。彼は私たちの方をちらりと見ることもなく、テーブルの上の書類に目を向けたままこう言った。
「ジーン、また来たのか。何度言ったらわかるんだ?君の力にはなれない。時間の無駄だ。」
「おっさん、もちろんわかってるよ。今日はもっと重要なことで助けてもらいたいんだ。」
「え?」
ジーンの言葉を聞いて、警備員はようやく困惑した表情で私たちの方を見た。
「ちっ、こんな時にこれ以上迷惑をかけないでくれよ」と、中年の男は頭を掻きながら言った。
ジーンは用心深く周囲を見回し、私を指差してから、中年の男に小声で言った。「空いている部屋を探していただけませんか?」




