第5章 04
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「…わあ…本当に…金色…すごい!」
「…とても…輝いている。」
ぼうぜんとした意識の中で、何か音が聞こえたような気がした。
ガサガサという音で目が覚めた。
何が起こっているのか知りたくて、重い瞼をゆっくりと開けた。
「わあ!目が覚めた。」
「本当に青い目をしている!まるで物語のお姫様みたい!」
「金の母鶏なのも納得!」
「お姫様なのも納得!」
コッコッという鳴き声とギャーギャーという声が頭の中でこだました。
うわっ!うるさい!
「金の母鶏!」
「お姫様!」
なんて奇妙な呼び名!
よく見てみると、私よりも年下の二人の少女が私のそばにいた。二人とも薄茶色の髪と琥珀色の瞳をしていて、驚くほどよく似ていた。唯一の違いは髪型だけで、片方は短く、もう片方は長かった。その違いがなければ、本当に見分けがつかなかっただろう。明らかに双子だった。
二人は同時に口を開いた。
「金の母鶏はご飯の時間です!」
「お姫様はお身づくろいの時間です!」
「…」
二人は突然沈黙し、明らかに言葉が噛み合わなかった。
私はちょうどこの状況に気づいて目を覚ましたばかりで、ただ呆然と二人を見つめるしかなかった。
「食べましょう」とショートヘアの少女は言った。
「顔を洗うためよ」と、長い髪の少女は言った。
双子はしばらく顔を見合わせた後、突然口を開いた。
「まずはお洗いをしてから食べましょう!」
どうやら二人はようやく合意に達したようで、実に喜ばしい。
ようやく言葉が通じた二人は、すぐに別々の方向へ行き、やがてバケツ一杯の水と、小さくて明らかに黒くて硬いパンを持って戻ってきた。
「…ありがとう。」
双子の少女はそれを聞いて微笑み、頷いた。
私はジーンのマントを軽く折りたたみ、脇に置いた。それを見た少女たちは言った。
「マント、大切にしてね。そうしないとボスが悲しむ。」
「悲しむ?」
「マントが唯一の証拠」とショートヘアの少女が言った。
「家宝」とロングヘアの少女が言った。
どうやらこのマントは確かにかなり貴重なもののようだ。
「あ、そうそう、金の母鶏が目を覚ましたってボスに知らせなきゃ。」
私が訂正する間もなく、ショートヘアの少女は言い終わるとすぐに走り去った。
残ったのはロングヘアの少女だけだった。彼女は比較的きれいな布を取り出し、どうやら私に使うように言った。私がそれを受け取ると、彼女は目を輝かせながら私を見つめていた。どうやら私は彼女にとって特別な存在のようだった。
彼女の鋭い視線に照れながら、私はぎこちなく顔と手を拭き、髪と服を整えた。すると、以前よりもずっと気分がすっきりし、頭も冴えていた。普段はメイドに世話をしてもらっているのだが、今は全て自分でやらなければならない。まるで前世に戻ったような感覚で、不思議な懐かしさがこみ上げてくる。
昨夜、あの小さな家にいた他の子供たちはいなかった。この双子の女の子たちはジーンが私の世話をするために遣わしたのだろうが、少し経験不足のようだ。彼女たちに迷惑をかけるつもりはなかったので、特に指示は出さなかった。ジーンもきっと、こんなことになるとは思っていなかっただろう。
しかし、手を洗った後、さらに気まずい状況に直面した――
うわぁ、これはまずそう。
私は少し躊躇し、黒パンをじっと見つめた。
感謝はしているものの、これを食べたら何か問題が起きるのではないかと不安になった。私の胃は鋼鉄でできているわけではない。繊細な体質では、きっと耐えられないだろう。腹痛を起こしたり、トイレに駆け込んだりするに違いない。
な、どうしよう!
無理やり食べるわけにはいかないよね?
彼らを不快にさせないような言い方を考えなければ。
「あの…まだ準備ができていないんです…」
言葉に詰まったその時、突然ドアの外から物音がした。
「レディ、お目覚めか?」
ジーンがドアの外に現れた。彼は近づいてきて、私がパンを見つめているのを見て、おそらく状況を察したのだろう。彼は双子にすぐにこう言った。
「フィ、スー、ありがとう。ここは僕がやるから、君たちは他の人たちと続けてくれ。」
「わかった。」
「今日はかなり遅くなるかもしれない。ボンには気を付けるように伝えておいて。何かあったら、兄弟たちに助けを求めてくれ。」
双子は頷いて去っていった。長い髪の少女、スーという名の小さな女の子は、去る前にちらりと私の方を見た。
ふう、幸いにも避けられた。
私はそっと息を吐いた。
「ごめん、私の不注意だった。フェとスーはちょっと変わった考え方をすることがあるけど、悪気はなかったと思うよ」とジーンは頭を掻きながら言った。
「いえ…いえ、よくやってくれたよ」と私は慌てて答えた。
小屋にはジーンと私だけが残った。双子の少女たちが去った後、少し気まずい空気が漂っていた。
沈黙を破るため、私は何が気になっているのか尋ねた。
「私たちの国には孤児院があるはずなのに、どうして君たちはこんなところに押し込められているの?」
「確かに孤児院にいたんだけど、ここ数年、あそこは耐えられないほどひどい状態になってしまったんだ」
「『耐えられない』ってどういう意味?」
「大人になったら、孤児院を出て自立することになっている。ほとんどの子には仕事が割り当てられているんが、最近何かおかしい。普段なら時々会いに来てくれるのに、ここ数年、兄や姉たちは誰も戻ってきない。すごく変。」
「それで、仲の良い兄たち数人と相談して、もし仕事に行く時に何か変わったことに気づいたら、絶対に逃げ出すことにしたん。みんな、準備も済ませました。」
「実は、本当に問題があった。兄姉たちはどこかに売られて、行方不明。」
ジーンの沈んだ表情と低い声は、彼の言葉が嘘ではないことを何度も物語っていた。
私はそれを聞いて大変驚いた。こんな事態になるとは想像もしていなかった。物語の中でしか起こり得ないような出来事が、今、目の前で繰り広げられているのだ。
「結局、私は皆を孤児院から連れ出し、住む場所を求めてあらゆる場所を探し回った。そして、ようやくここにたどり着いたんだ。」
「他の誰かに助けを求めなかったのか?」
「ああ、警備員には言ったが、何もしてくれなかった。」ジーンは苦笑いを浮かべながら言った。
子供の戯言だと思われて真剣に取り合ってもらえなかったのか、それとも上層部が相当な権力を持っていたのか、私は疑問に思った。
「それで、あなたが望む報酬は、この子供たちに関係しているのですか?」
「大したものは要らない。彼らが大人になるまで、食べるものと着るものに困らないだけのお金があればいいんだ。」
ふむ、妥当な要求だ。多すぎず少なすぎず、彼らにとって最も現実的な報酬だろう。
「もちろん、多ければ多いほどいいけどね」とジーンは意地悪な笑みを浮かべて言った。
それを聞いて、私は苦笑いを浮かべた。ついさっきまで重苦しかった雰囲気は、たちまち和らいだ。
やはりジーンはジーンだ。
しかし、孤児院の件は……父上や殿下が知ったら、黙って見過ごすはずがない。必ず調査が行われ、事実が判明すれば、厳罰に処されるだろう。もしかしたら孤児院に戻れるかもしれないが、戻る勇気があるかどうかは分からない……。しかし、大人の世話のない子供たちだけという現状は、決して理想的とは言えない。




