第4章 13
秘密の会合の後、私たちは別れを告げました。エイダ王女は偽りの身分でこの国に来ており、ウェンシウ王子に会うという目的を達成したため、翌日には早く帰国しなければなりませんでした。そのことを考えると、少し寂しくなりました。
「レティシア、またお会いできるのを楽しみにしています」と、エイダ王女は優しく微笑みながら言いました。
「私もその日を楽しみにしています」と、私は微笑みながら答えました。
次にエイダ王女と会うのは、二人の結婚式です。
「そういえば」と、エイダ王女は突然ブレスレットを外し、私に手渡しながら言いました。「助けてくれてありがとう。そうでなければ、殿下にお会いできなかったかもしれません。これは感謝の印です。」
私はエイダ王女のブレスレットを見ました。小さくて精巧な作りでした。一見すると黄翡翠のブレスレットに見えましたが、よく見ると魔法のような模様が刻まれており、何らかの機能が隠されているようでした。きっととても貴重な品でしょう。
…明らかに、この感謝の印は少しやりすぎだった。
私がためらっていると、エイダ王女は言った。「私たちは二人とも王家に嫁ぐ運命にあり、いつ何時危険に直面するかわかりません。このブレスレットが危機の時にあなたを危険から守ってくれることを願っています。ですから、いつも身につけてください。」
「ありがとうございます。」
断ることができず、私はついにブレスレットを受け取った。
「ふふ、正式にあなたの姉になれる日が本当に楽しみです。」エイダ王女は微笑みながら言った。
間もなく、二人の王子がエイダ王女に別れを告げに来た。カイル王子とエイダ王女が談笑しているのを見て、二人の間にわだかまりはないことがわかった。
「エイダ、次の正式な会合を楽しみにしています。」
「ええ!私も楽しみにしています!」
「エイダ…」
「殿下…」
「…」
「…」
また二人だけの世界に浸る!
私は苦笑いを浮かべながら彼らを見ていた。リードさまは帰路の準備で忙しく、カイル王子は放っておく様子で、エイダ王女ももうすぐ帰るのだから邪魔しない方が良いだろうと思った。
カイル王子が突然私に言った。「幸いにも、会談は平和的に終わった。」
「ええ、とはいえ、このような結果になるとは少し予想外でした。」
「兄上はきっと元気を取り戻しただろう。」カイル王子は苦笑いを浮かべながら彼らを見た。
私もウェンシウ王子を見た。以前とは全く違っていた。エイダ王女の励ましが彼を変えるきっかけになったのかもしれない。
「そろそろ時間だ。」
カイル王子がそう言って二人の会話を終え、私たちは再び別れを告げ、それぞれ馬車へと向かった。
馬車を待っていると、ロザリンドさまが突然現れた。
「レティシア、あなたを妹に持てて本当に嬉しいわ。」ロザリンドさまは私を抱きしめた。
「私もよ、お姉ちゃんになってくれて本当に嬉しいわ」と私は言い、彼女に抱きしめられた。
エイダ王女とは違い、ロザリンドさまに次にいつ会えるか分からず、少し寂しい気持ちになった。
抱擁の途中で、ロザリンドさまは何かを思い出したように言った。「そういえば、レティシア、あなたのお母様も巫女だったと聞いたわ!」
「ええ…ええ」と私は少し驚きながら答えた。
「…すごいわね、レティシアのお母様が神殿の支配から逃れられたなんて…」ロザリンドさまは苦笑いを浮かべながら言った。
ロザリンドさまの突然の言葉に、私は戸惑い、どう答えていいか分からなかった。
「それでも、レティシア、気を付けて。逃げ出したとはいえ、神殿はまだ…」
「ロザリンドさま、時間です」とリード卿が突然言った。
「わかったわ!」ロザリンドさまは私の方を振り返り、「とにかく、油断は禁物よ」と言った。
「…はい、気をつけます。」
私は頷いた。
「またお会いできる日を楽しみにしています!」
ロザリンドさまはそう言い終えると、リードさまの方へ駆け寄り、私に手を振った。リードさまは軽く微笑み返した。
私も手を振り返し、ロザリンドさまが馬車に乗り込むのを見送った。リードさまは颯爽と馬に跨り、先頭に立って走り去っていった。
リードさまは本当に私の心をときめかせる方だ!なんてハンサム!…でも、神殿には何か秘密があるような気がする?
少し考えて、念のため、エイダ王女からいただいたブレスレットを身につけた。




