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憧れはシンデレラの王子様なのに私は白雪姫?  作者: 本庄梓
エスニック風の狩人
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辛かった…

そうだ、やっぱり私かなり辛かったんだんだ


大好きな御伽の国に来れたけど色々不安で辛かったし寂しかった

こんな所で同じ異世界人と…しかも日本の人に出会えて嬉しくないわけがない


泣いてるのは寂しかったのもあるけど…安堵感と嬉しさもあるんだ


「おいっ!コイから離れろ!」


そんな私の目の前にキラリと光る物が横切った


その光る物は泣いてる私の顔を映してる


「…鏡?」


呟いた同時に後ろに強く引っ張られて知ってる匂いに包まれた


えっと…私の前にある腕はカイン?


「危ないな」


「お前の方が危ねーよ」


岡本さんの声に前を向くと鏡だと思った物はもっと危険な代物だ



「ちょっとカインっ!何出してるのよ!」


後ろを振り返ってカインを見ると不機嫌そうに岡本さんを睨んでる


睨んでるだけなら良いけど…何で剣を岡本さんに向けてるのよ!


「全然戻って来ないから心配してやって来たのに何で俺が怒られるんだよ!」


「そんなに時間経ってないでしょ?って何よ、心配してやってるんで恩着せがましいわね…ご免なさい、根は悪い奴じゃないんです。ちょっとバカで…」


「おいっ!」


カインの剣を下ろさせて岡本さんに頭を下げる


「いや、気にして無いから大丈夫だよ、白雪さんが心配だったんだろ…ごめんな」


あぁ!


もうこれが大人よっ!


いきなり剣を向けられても笑顔で相手を気遣うなんて…こっちは学校で悪さした子供と一緒に頭を下げてる母親の気分なのに…


「白雪さん?」


「…っ……岡本さんっ!ちょっと!」


そうだ、コイツはバカの癖に変に勘が良いんだよっ!


岡本さんの側に行き私は名前を『コイ』にしてる事を伝えた


皆には異世界から来てる事は伝えたが自分の名前が『白雪』だと話がややこしくなりそうだったから…と。


そん間もカインは不機嫌そうだが知らない振りをする


「じゃあ今の所は俺しか知らないんだな?」


「はい…」


「そうか…名前がそれだと確かにややこしいな」


「おいっ!もう良いか?良くなくてもコイ戻ってこい」



コイ戻ってこいって駄洒落かよ…


それに私はカインのペットじゃないんですけど?


文句を言いたいけど岡本さんに剣を向けられるのは困る…今彼を殺されたりされたら困るんだよ



もっと話したい事がいっぱいあるのにぃ!



「君は凄く王子様に気に入られて様だな」


「は?」


「初めて見た時から今が一番表情が豊かだよ、彼は」



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