2
「よっこらっしょっ!」
掛声を掛けながら斧を振り落とすと綺麗に木が半分に割れる
我ながら良い出来栄え
木目に添って振り下ろすのがポイントだ
「なぁコイ、さっさと俺と結婚しよーぜ?」
「アンタまだそんな事言ってるの?」
王子が居座って数日が経ったが現状はあまり変わってない
コイツ……カインは日中、白雪姫の情報を探しに街に行ったり森を探索してる
ルイーゼ君達も炭鉱に行ったりするけど今までとは違って必ず2人は家に残ってくれた。
カインを警戒してるのか私がまたヘマして毒リンゴを食べたりしないようにしてくれてるのか…とりあえず良い方に考えながら日々体力と役割り分担に鍛練を積んでます
「だってさぁ~予言の姫探し面倒になってきたんだよ」
出たよ…
「だからって軽々しく結婚なんて口にしないでよっ!もっと経済力を……ってか暇なら森から木材でも拾って来てよね!」
この世界に私の世界の当たり前は通用しないんだった
経済力を身に付けてから言え!って王子に言っても鼻で笑われて終了だ
くそぅ!こんな軟弱な男の子の癖にバックはデカイからなぁ
現代なら只の高校生なのに
顔良いし、背も高い……経済力もある
「はぁ?森から帰って来たばかりだぜ?しかもなんで俺が木なんて拾って来なきゃいけねーんだよ 」
全部は持ってない…性格が最悪だけどねっ!
目の前で腕捲りしながら斧振ってる女に求婚するって……そんなに切羽つまってるのかよ…お前は
「私が言うのも変だけどさ、働かざる者食うべからずよ?少しは皆のお礼に木材くらい運んで来なさいよ、それにアンタには馬が居るんだから」
そうよ、なんだかんだ言いながら倉庫に住んでるし、しかもご飯だってカインの分を作ってくれてるんだから……
『アイツが城に戻ったらタンマリ金貨でもせびらないとね』なんてサーシャちゃんは言ってたけど。
ちゃーんと9人分作ってくれるんだから優しいよね
「はぁ?リュウに何度も運ばせる気かよ。お前鬼だな」
「だったらアンタが運べば良いでしょ!軟弱者!」
「アンタじゃなくてカインだ!」
「私もお前じゃなくてコイですっ!何がリュウよ…カッコつけた名前」
確かに馬は格好いいわよ…予想通り白馬だしね。
リュウってのは馬の愛称で本当は『リュウペルハフト』らしいが私がフルネーム?で言う事は永遠に来ないだろう
そんなの覚えてても言わないわ
「リュウは俺が幼い時から一緒なんだよ。俺と同じく格好いい名前で当然」
「……あぁ名前だけね」
棒読みで返す
「名前も姿も!」
「はいはい……手伝う気が無いなら話し掛けないで?気が散るから」




