四十五
「たしかここじゃったの」
「時間どおりですね。この場にいない私が言うのもなんですけどね」
「じゃったらそんな魔法を使わずにワシらの目の前に現れればよいではないか」
「現れたら現われたでどうなるかがわかっているからこんな形でしか会えませんよ。世話話もこれくらいにして移動しましょうか。ここで戦闘が起きたらいろいろとめんどくさいことになりますからね」
「ふん。早く案内せい」
「そう、せかさずに行きましょう。少し歩きますよ」
そういったあと、クロードは移動をし始めた。ワシもそのあとをついて行く。街の外に出て城壁が見えなくなりあたりに何もないところでクロードは止まった。
「このあたりでいいですね。準備はよろしいですか?今回のは前回のよりも強いですよ」
「とうにできておる。こちらとさっさと終わらせたいわ」
「では始めましょう」
クロードは魔法を解除したのか、奴の姿は消えた。その代り空から25mほどのオオトカゲがやってきおった。翼の長さは50mほどじゃろうな。そんなでかい図体の割には弱そうに見えおる。早く帰りたいので土魔法を使いトカゲを拘束、地面に埋め込ませる。トカゲは突然のことに驚き、必死に羽ばたこうとするが埋め込まれているので、羽を動かすことができなかった。ちょっと地面を陥没させたせいか少し植物達が騒がしいのう。
「これで終わりか。ずいぶんつまらない相手じゃった」
「いえいえ、これからですよ」
どこかから声が聞こえてきた。これからか何か起きるのか?ふむ、何か地響きを感じる。場所的にはトカゲがいた場所じゃな。振動から感じるに移動しておる。地上はまずいだろう風魔法で念のため飛んでおくか。飛んだ瞬間、地面からトカゲが出てきた。だが、さっきの姿とは違い翼がなく、前足の爪が大きく前向きについておる。これで地面を掘っておったのだろう。姿かたちが変わるのか、確かに前のよりも強いな。
「思ったよりもやりおるな。少し本気を出させてもらうぞ」
ワシは、筋力増加を腕に集中させる。奴が地下に潜ったところで地面に降りる。振動と音を頼りに奴の出るタイミングを計る。あと10m、8m、5m、3m、このタイミングでワシは後ろに奴の攻撃範囲からギリギリ外れるくらいに跳び攻撃態勢をとる。地面についたときにちょうど奴が出てきた。ワシは、飛び出した時にトカゲの下顎を思いっきり殴った。筋力増加を使っているためそれなりの威力を持っているはずだ。予想通りトカゲはその一撃で気絶した。起きられても困るので心臓と思われるところを思いっきり殴り、最後にサンダーボルトを心臓に食らわせる。これで確実に死んだはずじゃ。
「結構早く終わりましたね。お見事です」
「クロードよ。こんな茶番は終わらせろ」
「それは無理ですよ。私の好奇心は尽きませんからね。私は死ぬまで続けますよ。次の実験の準備が迫っているのでそれでは失礼」
言い終わった後奴は消えおった。ワシもここら辺の土地を直して戻るとするか。シルファも心配しておるに違いないしの。




