四十四
今日はギルドが騒がしかった。ここの近くでドラゴンの目撃情報が出てきたらしく、このあたりを調査する人たちを集めていたためだ。もしかしてベオを見られたのかな。私は部屋に戻ってベオを呼び出す。呼び出したとき、いつもの大きさではなく1m位の大きさだった。呼び出したときに小さめにと願うようにしたらこのくらいの大きさで出てきたのだ。
「何の用だ」
「ベオを呼び出したときに人の気配とかした?」
「それはなかったな。姿隠しの魔法を張っていたから普通の人間では見つかるはずがないしな」
「へえ。でも最近ここらでドラゴンの目撃情報が出てきたからベオなのかなと思って」
「我のような高位のドラゴンはここには来ないからそれはないな。だとするとワイバーンと見間違えたのであろう」
「そうだよね。聞きたいことはこれだけだからもう帰っていいよ」
「承知した」
ベオは光とともに消え去った。ワイバーンかぁ。ちょっと戦ってみたいかも。調査でドラゴン討伐が来たら受けようかな。ナダレにも相談しないといけないし。そういえば、あの二人どこに行ったんだろう。置いてきちゃったかな。
クオンが急にいなくなりおった。多分ベオに今の話のことを聞くつもりなのじゃろう。とりあえずシルファを連れてギルドから出る。さっきから嫌な気配がしおる。確かこの気配は…
「お久しぶりですね。ハイエルフとシルファ」
「やはりお主か。クロードよ」
「そんな態度とらないでください。私は敵意はありませんよ」
「それでも警戒する必要はあるじゃろう」
隣でシルファがうなずいた。こやつにあって喋らないということは相当ひどい目に合わせられたのじゃろう。
「今回は貴方たちに面白い話を持ってきたんですけどね。貴方たちには実験に付き合ってもらいますよ。明日の正午この場所で待っています。来なかったらこの町に多大な被害が及ぶでしょう」
「よかろう。クオンも連れてきたほうがよいか?」
「あの子ですか。今回は貴方の戦闘データが欲しいので来られては困りますね。もし来たら他の場所で私の実験動物を放しましょう。いくら冒険者がいても被害は抑えられるわけではありませんしね」
「卑怯じゃな。お主は」
「実験の為ですから。卑怯でも何でもいいです。もう時間です。それではまた明日の正午ここでお会いしましょう」
そういったあとクロードは消えた。映写の魔法を使っておったからここにいたのは奴本体ではなかったしの。
「ナダレ、私もついっていったほうがいい?」
「ダメじゃ。これは奴がワシに叩きつけた挑戦じゃ。明日はクオンと一緒にどこか回るといい」
「わかった。死なないでね」
「大丈夫じゃ。これでも300年は生きておるしの」
ワシとシルファはとりあえず宿に戻ることにした。多分クオンも帰っておるしな。




