三十五
ナダレ視点。前回の続き
ちゃんと寝おったか。流石にあれだけ動いたあとにずっと火の番させておったからな。それにしてもシルファという女気になる。流れる魔力が普通の魔力とは違う。それは明日きくとしようかの。それにしてもなぜクオンは気付かなかったのじゃろうか。
「そこにいるのは誰じゃ。」
「おや?気づかれてましたか。ばれない自信はありましたが。」
「クロードと言っておったな。風の流れに集中したら気づく。それに植物たちもさっきからあそこに誰かいるとささやいておったしな。」
「そうですか。あなたはエルフなのですね。なら気づかれても当然でしょう。私は植物とは会話できませんから。」
「それで何の用じゃ。様子からするとワシに用があったのではないか?」
「ええ、そうですよ。私は気になったらそれがわかるまで調べる主義ですから。単刀直入に聞きす。なぜあなたは戦闘に参加しなかったのですか?あなたほどの力を持つものではスカルディアを一撃で仕留められたのではないですか?それにあの爆発に耐えるための結界も10秒ほどあればできていたはずですし。そして何よりあんな攻撃力の高い魔法を防げるだけの魔法を張ったはずなのにそこまで魔力消費がなかった。エルフとて全体の十分の一の魔力は消費するほどだと思いましたが。」
「簡単じゃな。今寝ておるやつの経験値稼ぎじゃからじゃよ。こやつはもっと強くなる。ワシはその後押しをしておるだけじゃ。じゃからワシがあの戦闘を手伝うなどということはしなかったのじゃ。あとはワシはエルフではない。その上位、ハイエルフじゃ。当然エルフよりか魔力は高いはずじゃ。」
「そうですか、あなたも興味深いですね。あとあなたの後ろにいる女の子。シルファを返してもらいましょうか。あの子は実に興味深い。なんせ×××なのですから」
「断る。シルファはあそこから逃げ出したのじゃ。それは貴様から逃げようとしておったからじゃろう。もし無理にでもと言ったら本気で貴様を殺すぞ。」
「それは困りましたねぇ。死ぬのも嫌ですしひとまず退散しましょう。ではまたいつの日かお会いしましょう。」
そういうとクロードは消え去った。いや、あれは転移魔法の一種じゃな。やっぱりか、それで魔力が通常とは違かったのか。シルファは暫くの間はワシらのところに置いておいたほうがよさそうじゃな。もうそろそろ夜が明けそうじゃな。
あのハイエルフの子は面白そうですね。ついでに寝ていた子も観察対象に入れておきましょう。流石にハイエルフでは監視魔法が見破られてしまいますね。魔法以外の方法では気配とかで気づかれそうですし。どうやって観察しましょうか。そういえばあの剣について聞くことを忘れてました。でもそれより面白いことを見つけたので良しとしましょう。しばらくはあの冒険者たちの観察の方法の模索と新しいキメラ作りに勤しみますか。




