山開き(七月一日)
その年、初めて一般の登山者に山登りを許す日。『開山』と呼ばれることもある。昔、登山は信仰行事で普段は登山を禁止していた。夏の一定期間だけ解禁され、それを『山開き』と言った。そうした昔のしきたりを受け継いで、多くの山でこの日七月一日に『山開き』をして夏山登山の安全を祈願する。富士山はこの日に浅間神社などで『開山祭』が行われる。
「私が最後に山に登ったのって、愛夢ちゃんと、泉ヶ岳行ったときかな」
「いや、それ、自分の足で登っていないよね」
「うん、撮影のために、車で行ったね」
「自分の足で登ったのは?」
いつだったかな、それこそ中学の栗駒山かもしれない。めちゃくちゃ疲れた。もう、山には登りたくないと思ったよ。
「嘉くんは?」
「うん、遥たちと高尾山に登ったことある」
「あ、もしかして、荘太郎くんたち?」
前にキャンプに行った話も聞いたころがある。あの時も、荘太郎くんと佑くんが行きたいって言ったんだよね。すごいね、アウトドア派の人たちって。
「それくらいの規模で良いなら、安波山にも登ったことあるよ。これは、ちゃんとふもとから歩いた!」
「それって、どれくらいの標高?」
「えっと、調べる… 239m、低いね」
「高尾山の方が高いね」
高尾山は、599mだった。うわ、かなり違うね。ところで、私並みに運動出来ない晃くんよく登ったね、って言ったら、嘉くん、うん、頑張ってたって。そっか、頑張れば私も行けるかもしれないけど、疲れるから行かなくても良いかな。
安波山から、見える気仙沼湾はすごく、素敵なんだよ。嘉くんもそのうち行こうね。大丈夫、車でも登れる。あのときはえ、なんで、ふもとから歩いたんだっけ? ああ、思い出した。絵美が運動のために歩こうって言ったんだ。で、徳仙丈山とどっちが良いかって、二択出すのやめて欲しかったよ。あっちは、無理です。
「麻衣、二択どっちかちゃんと選んでるのすごいよね」
「断れないんだよ」
「じゃあ、富士山と高尾山」
「その二択やめてー、嘉くんだってきっと行かないんじゃないの」
まぁ、冗談だったらしいけどね。うん、嘉くんは、もう行きたく無いって言ってる。ちなみに、中山家と森本家は富士登山をしたことがあるようだ。すごいな、アウトドア派。もう一回言った。
2026/07/01 活動報告掲載




