ドラゴン退治 第 零 幕
遂に始まります、ドラゴン退治編。本当に始まりなので余り進んでません
放課後に起きたクリュッセルとラスティークの騒ぎから数日間は特に何も起こることなく時が過ぎた。もちろん、ラスティークと攻略対象の関係は進展するどころか全くと言って良いほど何も起きず、誰とも接触は無かった
しかし、シナリオが当初と大きく変わろうとも大きなイベントは必ず直面するようで現在は新学期の儀が執り行われた講義堂よりも広い第一講義堂(新学期の儀は第二講義堂)へと生徒・教職員一同が集められていた
ザワつく中、壇上には生徒会会長である、シャラナーダ・クナーズ・ルークが国王陛下(父)と共に登ると講義堂は静けさを取り戻し、一同の視線が壇上の二人へと集まる。その様子を改めて確認すると、声高らかにこう言い放った
「先日の朝の時間に各クラスで教師から異形のモノについて連絡があったと思う。その件について進展があった」
そう宣言すると、周りにいた生徒達は恐れ、震え、不安を口々に言い始め、辺りがまたザワつき始めた
(遂に始まったのね。ドラゴン退治編が…)
頭の中で今後どうなるかを復習していると、隣にいたロゼールが震えながら袖口を掴もうと手を伸ばして引っ込めたのが視界の端に映った
「ロゼール」
「っ!はい」
「怖がることなんてないわ。だって此処には先生や先輩もいるのだから。それに、私たちは一学年目で学んだ防衛魔法もあるでしょう?それなら、多少身を守ることくらいはできるわ」
「そう、ですね。クリュッセル様、ありがとうございます」
小声だがハッキリと聞こえる声で会話を少し交わすと不安が和らいだのかロゼールは、若干顔が引き攣り気味だが笑顔になっていた
「静粛に!」
シャラナーダのその声に一同はまた静かになり、不安を残しつつも壇上の二人を見据えた。緊張の糸が張り巡らされた状況の中、重々しく口を開いたのは国王陛下、キュリオス・クナーズ・ルークであった
「その異形のモノは教会と騎士団からの報告で新生したドラゴン型の精霊という事が判明した。このことはそなたらの家にも通知が行っておる。この件は、今は比較的大人しいドラゴン型の精霊の暴走を食い止めなければならない。そのためにも、そなたら学生の力が必要になってくる」
真剣な面持ちで告げられたのは『学生たちからドラゴン型の精霊の元へ向かう生徒が居るという』事実。空気が重くなる中、キュリオス王は言葉を紡ぐ
「今日はそのメンバーを各クラスの教師から告げてもらいたい。そして、君たちには選ばれたメンバーには特別メニューが用意されるから普段の授業に出れなくなるということを知っておいてくれ」
話が終わるとすぐに“解散”することになり、各クラスへと戻って行った




