一段落ついて
村長の魂だが、完全に修復することは出来なかった。やはり、失われた部分が多すぎてほとんど原型をとどめていなかったことが原因だ。それにまだ精神魔法をあまり使用しておらず、未熟なためでもあるが。
また、直したところで老いぼれの魂は元々がダメになっていたので、あと一度でも魔法を使えば耐えきれず、壊れてしまうだろう。
村長に関してはこんなところだ。
さて、これからの事について考えるか。
もちろん奴隷を増やしていくのは決定事項で、そのためにどうするか、だ。
そうだな、とりあえずマクス王国に行って国民を奴隷にしていこうか。逃げ回るのは性分ではないからな。こちらから攻めていくに限る。ただ、あまり奴隷の数を減らしたくないから穏便に事を済ませなければならない。
今マクス王国は確実に警戒態勢を整えているだろうから、策も無しに入ることは不可能だろう。
強行突破は無しだ。奴隷の数が減るし逃げるのを追うのが面倒だからな。
ふーむ、どうしたもんかな。
そうだ、良いことを思いついた。
宣戦布告をすれば良いのだ。
まず、適当に火魔法の奴隷をマクス王国に向かわせ、宣戦布告をさせる。これでちょっと大きい火魔法を使ってやればこの奴隷が今までの火魔法の使い手だと相手は認識してくれるだろう。
そしてここからが重要なのだが、王国が魂を改造された大火力の魔法に敵うはずもなく、国境を突破されそうになった瞬間、風魔法の奴隷が火魔法の奴隷を殺すようにする。
すると、王国の奴らは脅威が去ったと安心し、風魔法の奴隷を英雄扱いするだろう。
そして俺は後日知らん顔して警戒の解けた王国に入ることが出来るという寸法だ。
...割といい作戦だと思うな。少なくとも強い風魔法の使い手がいるとなれば警戒も多少は薄くなるだろう。
多少の警戒ごときならば精神魔法で十分穏便に中に入ることが出来るだろう。
また奴隷が減ってしまうのは辛いが致し方ないだろう。




