卒業パーティーとは何ですか 2
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「学年末試験まで1か月を切りました。」
1月中旬のある朝、教壇に立つヴァン先生がクラスの生徒皆に聞こえるように言った。
「期末試験となる今回は座学だけで無く、魔法実技も試験に含まれます。中間試験の時のように勉強だけ頑張っていては実技の成績は伸びません。実技で何をするかはそれぞれの担当教員に確認してください。」
クラスメイト達は「はーい」と返事を返す。それを聞いて、先生は満足そうに教室を後にした。
試験だ…!
中間試験はヴァン先生のおかげでいい点取れたけど、期末は大丈夫かな。いや、座学よりも心配するべきは魔法の実技?私の場合、試験内容は誰に確認すれば良いんだろう…さすがに先輩って事は無いだろうからグリモワールさんかな。後で聞いてみよう。
ランチタイムになったので、フルール様と仲良くカフェに向かう。今までだったらランチを受け取り次第屋外に出ていたけど、最近は昼間でも外の風は冷たくて、ピクニック気分で出たら凍えてしまうような気候になっている。その為仕方なく屋内のカフェでランチを食べるようになっていた。
「フルール様の薔薇園に行った日は気候に恵まれてたんだな〜って、つくづく思います。」
「本当ですね。ここ最近で1番暖かい日でしたもの。」
そう、私はこの前の休日、念願叶ってフルール様の薔薇園に行く事が出来たのです!咲いている薔薇の種類が少なくて申し訳ないと仰っていたけど、僅かに咲いている薔薇達はどれも目を見張る美しさだった。ただ、最近花壇の土が荒らされた形跡があったんだって。彼女は珍しく怒りが湧き上がったとの事。動物の仕業だろうという事で犯人探しはしていないけど、勘弁してほしいと言っていた。そして彼女は、春になってもっと薔薇が咲き乱れる季節になったら、また私に来て欲しいと言ってくれた。私は喜んで承諾した。
「それにしても、学年末試験まであと1か月だなんて…ついこの前編入してきたと思っていたのに、時間が経つのは早いですね。」
「そうですね。トゥシェさんと出会ってからは毎日が楽しくて、日々があっという間に過ぎ去ってしまったような気がします。」
「そうなんですか?」
「ええ。勿論、あなたと出会う前の時期に不満があった訳ではありません。ですが、トゥシェさんと出会ったあの日から、私の中の歯車は大きく動き始めたのです、感慨深いですわ。」
フルール様に優しく微笑みかけられた。この人と出会って数ヶ月だけど、美女っていくら見ても飽きないものですね…って、違う違う。なんかサラッと凄い言い回しされたんだが。
「…ちょっとスケール大きくないですか?そこまで言ってもらえるような人間じゃ無いですよ、私。」
「そんな事はありません。」
やんわりと否定するも、秒で否定の上塗りをされてしまった。
「…そういえば、試験って2月の中旬ですよね?学年末の試験が終わったら登校しなくても良いんですか?」
ふと浮かんだ疑問をフルール様に問いかけた。前世で私が通っていた高校は学年末試験が終わると授業が無くなって、生徒は終業式まで登校の必要が無かったんだよね。部活動のある人は別だけど、陰キャで万年帰宅部だった私には無縁だし。
「試験の翌週は、試験結果を確認する為に登校の必要がありますわ。その次の週は一旦お休みになりますけど、生徒によっては卒業式典や卒業パーティーの準備のために学校に来られる方もいらっしゃいます。」
なるほど、つまりきちんと結果を知らされてからちょっと休みがあるって感じか。からの卒業式ね…って、今『パーティー』って言った?
「…卒業式と卒業パーティーって、別物なんですか?」
フルール様は、『卒業式典』と『卒業パーティー』をはっきりと分けて言った。という事は、その2つは別物って事?
尋ねると、隣に座る彼女はその問いを待ってましたと言わんばかりのしたり顔を見せて、意気揚々と説明を始めた。




