四次元の殺人現場
私は土曜日が好きだ。
地面に転がっている小石を蹴りながら、私の探偵事務所の周りを、歩いていた。昼食を食べ終わり、事務所の周りを散歩するのが、私の日課だ。それが土曜日だと、尚良い。仕事を忘れ、空を見ながら歩くのだ。
土日営業の居酒屋を曲がると、近所のガキ共が、幽霊屋敷だかとよんでいる和風の古びた家が建っている。その幽霊屋敷の前に、助手の櫻葉華奈子はいた。
「な…奈々実さん…」
「私の名前は真実だ。分かりにくいボケはやめろ」櫻葉の顔を見ると、どうやら怯えているようだった。
「何かあったのか?ミステリー的には、この幽霊屋敷の窓から、死体が見えた。とかか」
「この家の窓を見たら、男の人が血まみれで倒れてて…」櫻葉が幽霊屋敷の方を向く。
「まさか当たっているとは、思わなかった」
「おや、真実常一さん」とても美しい声が聞こえ、何事かと思い、声がした方を向くと、詩音さんがいた。
「おや、詩音さん。パトロールですか?性が、いや精が出ますね」
「詩音さん!事件です!事件ですよ!」櫻葉が詩音さんに近づき言った。
「助手よ、詩音さんは忙しいんだ。そんな下らない事件に手を焼いている暇は…」
「何かあったんですか?」
「いやそれがですね。私の助手がこの家に死体があった。って言うんですよ」私が説明すると、詩音さんは背伸びをし、幽霊屋敷の塀の先を見た。
「何処ですか?」詩音さんが無表情ながらもとても美しい表情でこちらを向いた。
「どこって、窓ですよ!そこ!そこ!」櫻葉がジャンプをし、屏の先を見た。「あれ?」
「どうした」
「死体が無い…?」
「何?」櫻葉は困惑しているようだった。




