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ステージ4(D)
自分の周りでは、必ず誰かが悲しんでいる
悲鳴はもちろん、どれだけの死体を横目にしてきたかわからない
自分が歩む道には必ず悲劇が転がっている
誰かが言った
――――死神が来た、と
苦しいこと、辛いことはもう数えきれない
そもそも覚えてもいない
身体が丈夫でも、心は脆いものだから
それでも、歩み続ける義務があった
自分には誰かの傷を癒す力がある
たとえ死神と揶揄されようと構わない
わたしが傷ついても誰かが救われるのなら――――それでいい
『行こうっ。この世界を知る旅にっ!』
いつも手を差し伸べている人たちとは違う、変わった身なりの青年
彼と出会った時も、そう思っていた
はずだった
『君はそれでいいの?』
『もっと自分を大切にしないと』
『みんなを幸せにしているんだから、君はもっと幸せになっていいんだよ』
口数の少なかった彼と長い時間をともにし、触れた温もり
わたしの知らなかった、世界
『君はボクが守ってみせるから』
わたしを救ってくれて、ありがとう
そう伝えることができて、わたしはほっと胸をなでおろし
深い眠りについた
ステージ4(E)へ




