ハッピーエンド?
「おかえりなさい、恭弥さん。」
「遅くなってすみません…ちょっといろいろあって…」
俺が家に帰り着いた頃には、もう完全に夜だった。
「お疲れ様です、お風呂の準備できてますよ」
「ありがとうございます、早速入ってきます」
ラルクさんは細かい気配りもできる素晴らしいメイドだな。
少し熱いお湯に肩まで浸かっていると、ふと脳裏によぎった疑問があった。
「あれ?ラルクさんは俺が重労働させられたのを知ってるのか?」
あ、でもメープルはラルクさんと手紙を取り合っていたような。
「そこまで気が回るなんてやっぱりラルクさんは凄いな…」
改めて俺はラルクさんの有り難みを実感したのだった。
××××
「お、やっと帰ってきたか。」
部屋着に着替え、夕食を取るためにリビングに向かっていると、途中でアリスが待ち伏せしていた。
「ふふふ、どうだ?似合っているか?」
とても嬉しそうに目を輝かせ、スカートの端を持ち上げる。
髪もツインテールにしており、普段の生真面目なアリスとは違った雰囲気だ。
「よく似合ってるな。家に居るときは私服で良いんじゃないか?」
「ふふ、そうか?…恭弥がそう言うなら私服にして良かったな」
ててて、と軽い足音を響かせながらアリスは部屋に戻っていく。
…ゴスロリも悪くないな。
××××
「あ、恭弥さん〜。夕食食べましょう〜」
「あれ、雅。確か精霊は食事がいらなかった気が…」
「精霊でも食べることはできますよ〜、魔力の補充にもなりますから〜」
するとラルクさんが二人分の食事を運んできてくれた。
二人で食事を進めていると、いつのまにか雅が見つけた新しい玩具の話になった。
「キャメラっていうものがあるんですよ〜。まだ試作段階ですが」
「ふーん、それはどんな機械なんだ」
一応、カメラだと思うが聞いておく。
「瞬間を記録してずっと保存できるんですよ〜。ただ、物凄く魔力も使います」
「ん?魔力はカメラに使ったのか?」
「キャメラですよ〜。私が使った訳ではないんですが、ちょっと力を貸すように私が魔力源になっただけです〜」
お腹減るんですよ、とハンバーグを頬張る。
「誰に協力したんだ?」
「記者のガネ…」
「雅さん」
雅の言葉を遮るようにラルクさんが雅を呼ぶ。もう雅は食べ終わったようで食器を運びながら応える。
「どうしました〜?」
「クッキーを買ってきていますので、恭弥さんの部屋に置いてます」
すると即座にリビングを出ていく雅。まだ食う気か。
××××
なんとかこの件が露見しないように尽力しなければ…
アリスには特に知られてはいけませんね。
絶対、明日の雑誌を見せてはなりません。絶対にです。
感想お待ちしております。




