陰謀
しばらくこんな感じの平和な話が続きます。どうかお付き合いください( *`ω´)
「今日はお屋敷の掃除も終わりましたし…洗濯物も済ませてしまいましたね。」
恭弥さんは今日、ルミア様の事務所で雅さんと一緒に基本魔術について勉強していますし…
アリス様は自室で読書なさっていますので…
「…働いてないと落ち着きませんが…することがありませんね…」
仕方ないので、分隊11番の方がアリス様にくださったハーブを使ってハーブティーでも作ってみましょうか。
私がハーブティーを作り始めてから少し時間が経ちましたね…もうすぐ完成なのでカップを持ってきますか。
私が台所から離れたそのとき、玄関のチャイムが鳴りました。どなたでしょうか。
玄関のドアを開けると、よく知っている人が立っていました。
「こんにちは、ラルクさん。」
「あら、こんにちは。雑誌の取材はどうしたんですか?」
すると彼女は長い黒髪をわしゃわしゃと掻き、困ったような表情で、
「それが…その話で少しお話があるんですよ…。お時間いただけますか?」
「えぇ、もちろん。ハーブティーでも飲みながらお話しましょう。」
××××
彼女はシャック=ガネットさんです。昔はただの雑誌の記者だったのですが、最近は女性の間で有名な雑誌の記者にまで成長したらしいです。
「あ、このハーブティー美味しいですね。」
「そう言って頂けると嬉しいです。」
「で、本題に入りますけど…」
ガネットさんの目つきが鋭くなりました。
「アリスさんをうちの雑誌のモデルに使わせていただきたいのですが…」
「ぇ、えーと、それはアリス様に直接…」
「直接言ってOKもらった試しが無いんですよ…」
既に二人の犠牲者が出ている、と聞こえたのは空耳でしょう。
「でも…何故アリス様を?」
すると彼女はよくぞ聞いてくれたと言わんばかりに話し始めました。
「実はですね…王国騎士団の総部隊長でありながら絶世の美女、さらにそれを鼻にかけないクールさ。まさに才色兼備なアリスさんは街の女性の憧れなんです!」
声を荒らげて話すガネットさん。
「熱意は分かるのですが…なにしろアリス様はそういったものに興味は…」
「もちろん、報酬はきっちり用意してますよ?」
ガネットさんが私に耳打ちをしました。
なんと彼女の話す報酬の額は、三年は暮らしていけるだけの金額でした。
アリス様とお金を天秤にかけるわけにはいきません。
「少し考える時間をください。」
結局私の結論はアリス様のために仕事の機会を提供する、良いことなのだと無理矢理自分を納得させることになりました。
「分かりました。私はどうすればよろしいですか?」
「ラルクさんはどうにかして私の指定するブティックにアリスさんを誘導してください。なるべく乗り気にしてもらえると助かります。」
そしてガネットさんは首にかけている四角い箱のような物をテーブルに置きました。
「後は私が店員を装って、この瞬間静止画記憶機械、通称キャメラでバッチリ記録に残しますから!」
私とガネットさんは固く握手をしました。
「では、作戦は明日決行ですのでよろしくお願いしますね。」
こうしてアリス様の私服改革が始まりました。
感想お待ちしております( *`ω´)




