十三人目の地獄=ティア?
個人的にこの長さが丁度良いですね( *`ω´)
「十三人目の地獄、現れたんでしょ?」
ティアはゆっくりとソファーから体を起こす。
魔力を使い過ぎたのか、かなり疲弊した様子だ。
「ああ、その通りや。」
正直に俺はティアに伝えた。隠してても彼女の為にならないと思った。
彼女はまだ、自分が十三人目の地獄だということを知らないのだから。
しかし、彼女の口から出てきたのは俺が予想していなかった言葉だった。
「あのね…私、十三人目の地獄の正体を知ってるよ。ロイ達は隠してくれてるんだろうけど…」
「違…」
俺の言葉は遮られた。
「十三人目の地獄って…私自身でしょ?」
「違うっ!」
違う。奴はティアじゃない。ティアは何も悪くない。
「でも、私の別人格なんでしょ?私の中にいるんでしょ?…殺人鬼が。…十三人目の地獄は、私以外に誰がいるの?私が悪いんだよ」
私の別人格は、私なの?私じゃないの?
悲痛な叫びがこだまする。…俺は、何も答えられない。
「殺すしか能がない私は、悪魔と変わらないじゃない…」
「…それは違うで。」
俯いていた彼女が顔を上げる。
「ティアは俺を守ってくれた。今回だけやあらへん。前回も、その前も。…自分の快楽の為だけに人を殺す殺人鬼なんかやない。」
「でも…」
今度は俺が彼女の言葉を遮る。
「…ティアがいなかったら、俺はとうの昔に死んでる。ありがとな、ティア。」
俺はティアの隣に座る。ティアの碧い目からは涙が溢れていた。
「でも、それは十三人目の地獄が…」
「俺はな、多分今まで十三人目の地獄のことを誤解してたわ。今考えてみたら、ティアと同じで優しいやないか。」
彼女は泣き出す。今まで我慢していたのか、堰を切ったように涙が溢れる。
「私…受け入れるから。十三人目の地獄、もう一人の自分を。」
××××
家の中が血の臭いでいっぱいだ。
お母さん達はどうしたんだろう。
ちょっと急な階段を降りると、いつものようにお母さん達が…
「なに…これ?」
お父さんとお母さん。二人が、赤く染まったカーペットの上に倒れていた。
「……ティア?…早く、逃げて。」
「やだ、やだよ。お母さんたちも一緒に行くの!」
「…駄目よ。…ここにいたら、貴方まで…」
部屋の奥から2人組の男が出てくる。
「お、殺し損ねてたか。しかも、ガキまでいるぜ。」
この人たちが、お母さんたちを?
いやだ。死にたくない。殺されたくない。
…なら、この人達を…
「おう、このガキはもう反抗期かぁ?」
「ねぇ、おじさんたち。お母さんたちにひどいことしたのは、あなたたち?」
「あぁ、そうだよ。まぁ、てめぇもすぐに息の根を止めてやっから。」
「そう…よかった。」
「は?」
「これで…おもいっきりおじさんたちをバラバラにできるね…」
××××
「……ん。」
泣き疲れて寝てしまったようだ。ロイも寝ている。
「膝枕、か。お父さんを思い出すなぁ…」
ロイなりの優しさを感じる。
「ありがと、ロイ。」
聞こえてないだろうけど、お礼を言って私は再び眠りについた。
感想お待ちしております( *`ω´)




