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修ズ!スター! 〜200年後の未来から来た友達!? 1991年生まれの35歳が15歳に若返って2006年世代と同級生に!〜  作者: まくお


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第五十五話 音とお母さん 後編

 私は梶原音かじわらおと。今! お母さんを説得するところだ。


「その子のことは知ってるよ。野球マンガの『タクローロード』作画をした子だろ?」


「うん、そうだよ……」

 お母さん、そんなことまで知ってたんだ……


「確かにこの『ひなげしの花』て小説は面白いよ。それにあんたの音楽もいいと思う」

「じゃあなんで? 『うなぎ自由高校』への進学を認めてくれないの?」


「そりゃ、あんたが障害者だからよ」

「うっ……」

 そう言われるとどうしようもない。


「あんた確かに普通学校でもやれるかもしれない。もしあんたが障害者じゃなかったら。『うな高』への進学を許可してたよ。あっさりね」

「…………」

 私は何も反論できない。お母さんはさらに続ける。


「あんた普通学校に行ったら苦労するよ。それがわかってるの?」

「わかってるよ! そのくらい!」

 ムキになって、強い口調で反応する!


「全然わかってない! 苦労するのは学校生活だけじゃないんだよ! その後の進路でも苦労するよ。それもわかってる?」

「わかってるよ! 就職できなくなるんでしょ!?」


「そうだよ! でもそれだけじゃない。他の仕事がしたくなって転職しても特別支援学校を卒業したと言う実績があれば、企業も配慮してくれる。普通学校に行けばそれもないよ」

「うん……それは私もわかってるよ」

 ――私は頭が良い方だからそのくらいはわかってる。


「それでも、夢を追いかけたいのかい?」


 お母さんは優しく問いかける。今までは怒ったような口調だったけど……

 ――この一言だけは優しかった。


 ――私の答えは、もう決まっている。


「夢を追いかけたい! お母さんには迷惑かけないから!」

 私は、人生で1番の勇気を出して、お母さんに伝えた。


 するとお母さんは今まで見たことないような優しい顔になり、こう言った!


「だったら勝手にしな! 高校までは出してやる。後の人生はあんたの自己責任だよ!」

 お母さんの突き飛ばす発言に、


「うん! 勝手にするよ!」

 私は満面の笑みを浮かべ、最高に明るい口調で言い返した!


 ***

 

「ところで、音。あの未来からきたとか言う林修はやししゅうって子は何者なんだい?」

「え……なんで林くんのこと知ってるの?」


「そりゃ。あんたが帰ってくる前に、家に来たからね」

「え、なんで?」

 

「なんか『音ちゃんをうな高に進学させて欲しい』て言ってきたんだよ。あんたと同じ学校に通いたいんだってさ。ちなみに今日、進路の話をすることも言われたよ」

「………………だから、あんなに絶妙ぜつみょうのタイミングでロインがきたんだ……」

 私は今日の出来事のすべてがに落ちた!


 ――どこから情報が流れてんだ……まく美ちゃんにしか話してないのに!

 

「あと、未来の話をしてきたんだ。『ひなげしの花』はヒットするって言ってた。それとあんたは芹沢勇気せりざわゆうきくんの子供を産むとも言ってたよ」

「……えぇ。それ本当なのかな?」


「さあ? あんた芹沢くんのことどう思ってる?」

「うーん……いい男の子だと思うけど、でもユーキくんには今4人の恋人がいるんだよ……しかも私まだ出会ったばっかりだし……」

 15歳の今、そんなことにも言われてもなぁ……私、今まで彼氏出来たことないし……


「そうか。その辺はあんたの好きにしたらいいよ。芹沢くんは嫁と子供全員を食わしてみたいだし、私は反対しないよ。あんたが幸せならね!」

「それは、幸せなのかな?」

 

「ははは! 食うに困らなくて、雨風しのげる家があれば幸せだろう!」

「そんなもんかな?」

 一夫一婦制が幸せだと思うけど……

「そんなもんさ! 人生なんて! あんたもいつかわかるよ!」


 お母さんはこう豪語ごうごしたあと、「はっはっは!」高らに笑う!


 私が何も言えずにいると、お母さんはこう付け加えた。


「あんたは、林くんはどう思ってるんだい? あの子も結構いい男になると思うよ!」

 

「林くんは友達ですらないよ……」

 私は正直に返す。すると……


「じゃあ! 友達になりなよ! あんたのことを思っていろいろやってくれたんだろう?」

 

「そうかもしれないけど……いまいち信用できないんだよな……」

 どうにも、胡散臭うさんくささが抜けないんだよな。林くん……


「まあ。同じ高校に行ったら、何が起こるかわからないよ! とにかく今日帰りな。もう夕方だ」

「あ! ホントだ! もう電車がなくなる!」


 私は言われた通り、寄宿舎に帰った。


 ***

 その後埼玉県立ぽてと視覚特別支援学校しかくとくべつしえんがっこうの先生とも話し合って。

 私は、正式に「うなぎ自由高校」を受験することを決めた。


 弱視の私でも受け入れてくれるみたいだし、学力は問題ないから、ほぼ100%入れるだろう。


 これをまく美ちゃんに知らせたら、なぜか林くんからロインがきた!

 一言『友達になろうね!』っと。


 なんで? どこから情報が漏れてるの?

そういえば、同じクラスだったような…

次回は水曜日更新です。時間はいつも通り20時です。

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