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修ズ!スター! 〜200年後の未来から来た友達!? 1991年生まれの35歳が15歳に若返って2006年世代と同級生に!〜  作者: まくお


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第五十四話 音とお母さん 前編

 私は梶原音かじわらおと

 この前撮った朗読動画がアップされてから一カ月経った後の休日だ。今日はユーキくんの家には行かない。


 今日は実家に帰る。でもただの帰省ではない!


 ――お母さんと進路について話し合うために帰って来たんだ!


 ***

 私の実家はうなぎ区では家賃が安い方のアパートだ。

 でもユーキくんの家みたいにボロアパートではない。

 

「お母さん! ただいま! 大事な話があるんだけど!」

「音。おかえり。あんたがそんなこと言うなんて、よっぽど大事なんだね! 話してみなさい!」

 

 私は普通の休日では実家に帰らない。お母さんも何か感じているんだろう。


「あのね。見て欲しい動画があるんだ!」

 私はスマホを取り出し、YouTubeを立ち上げ。「ひなげしの花」朗読動画を再生する。


「わかった。これを見ればいいんだね!」

 お母さんはじっくりと動画を見る。


 ――この前撮った、朗読動画は、「ルリ」の声を芹沢せりざわまくちゃんが、「ユウマ」の声を芹沢勇気せりざわゆうきくんが吹き込んで、そして私! 梶原音かじわらおとがBGMを担当した。

 

 編集はユーキくんの嫁候補よめこうほ仲間? の花田花はなだはなちゃんがしてくれた!


 花ちゃんともすっかり仲良くなった!

 ――動画はユーキくんの知名度もあり、数万回再生された。

 ――これならお母さんも納得してくれるだろう!

 

 ***

「あんたは音楽を担当したんだね?」

 動画を見終わった、お母さんは冷静に聞いてくる。


「そうだよ! すごいでしょ!」

 私は、誇らしげに答える。

 お母さんは「そうか……」とだけ言い。下を向いて考え込む。


「すごいでしょ! 数万回も再生されてるんだよ!」

 私はさらに、凄さを伝える!


「でも、あんたの力でこんだけ再生されるわけじゃないでしょ? あんたのピアノの動画は1000回行くかどうかでしょ?」

 

「う、うん。そうだけど……でも私も頑張ったんだよ!」

 図星をつかれた私はドキドキしながらも、自分の仕事をお母さんに伝える。


「頑張ったのわかる。でも、あんたこのぐらいで、私が音楽の道に進むことを許すと思う?」

「う……それは……」

 私は何も言い返せない。お母さんには、私の考えはお見通しのようだ。


「学校の先生から聞いたよ。高校は『うなぎ自由高校』へ進学したいって言ってるって」

 うなぎ自由高校には、音楽を学べる授業もある。そこもお見通しだったのか……

 お母さんは続ける。


「お母さんは、あんたには、ぽてと視覚特別支援学校しかくとくべつしえんがっこうの高等部専攻科に進学してほしい。音楽で食っていくなんて、宝くじ当てるようなもんだよ!」

 

「そ、そうかも、しれないけど! でも私は夢を追いかけたいの! なんでわかってくれないの!?」

 お母さんの言う事は最もだ。私もそれはわかる。高等部専攻科に行ったら。

 はり、きゅうなどの技術が学べる。いわゆる手に職がつけられる。

 


「ネットで音楽を上げるだけなら、高等部専攻科で学びながらでもできるでしょ? あんたのためにはそっちの方がいいでしょ!」

「……そうだけど! そうなんだけど……!」


 正論すぎて反論できない……


 ――こんな時にロインがきた。私はお母さんにトイレに行くと言って、ロインを確認した!


 ロインを送ってきたのは、未来からやって来たと自称する同級生。林修はやししゅうくんだった――


 ***

 トイレでロインを見る! 内容はこうだった。

 

『音ちゃん。お母さんと対決してるんでしょ! 僕でよかったら力になるよ!』

 なんで林くんは私の状況知ってるの? 今日のことはまく美ちゃんにしか話してないのに……


 ――でも、こうなったら、林くんに頼るしかない!

『そうだよ。お母さんと進路のことで揉めてるんだ! 実は――』

 私は、実家で話したことを正直に伝えた。


 すると、1分持たずに返事が返ってくる! 早すぎて怖い……


『音ちゃん。お母さんは音ちゃんの大好きなんだよ。だから、安定した道を進んで欲しいんだ。音楽の世界のことわからないけど、客観的に見て大変だと思うよ。YouTubeで世界中の音楽がタダで見れる時代だもんね。音楽だけで食べていける人なんて日本に何人いるのかな?』


 林くんにも論破されてしまう……

『そのくらい私もわかってるよ!』

 反射的にロインを返す。


 そしてまた1分も経たずにロイン帰ってくる!

『そうだよね。音ちゃんは賢いから、そのぐらいわかってる。でも夢を追いかけたいんだよね?』

 私は『うん』とだけ返す。


『だったら、腹を割って話すしかないよ。自分の本気の気持ちを伝えるんだ! そして――』

 林くんのアイディアに私は乗ってみることにした!


 ***

「お母さん! 私の本気を聞いてくれる!?」

「ほぉ……聞かせてもらおうじゃないか!」


「私は本気で音楽をやってみたい! だけど、何も考えず言ってるわけじゃないよ!」

「どうやって食っていくつもりだい?」


「この『ひなげしの花』って、小説は未来に大ヒットするみたいなんだ。芹沢せりざわまくちゃんの小説なんだけど、音楽をすべて私が担当するんだ!」

 こうなったらよくわからない。未来にも頼るしかない!

本音で話すって大事だよね!

次回は日曜日更新です。時間はいつも通り20時です。

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