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修ズ!スター! 〜200年後の未来から来た友達!? 1991年生まれの35歳が15歳に若返って2006年世代と同級生に!〜  作者: まくお


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第五十三話 まく美の過去

 私は梶原音かじわらおと。今からまく美さんの過去を聞かせてもらうところだ!


「ユーキくんも聞いて」

「あぁ……」

 

 まく美ちゃんはユーキくんにも聞いて欲しいようだ。

 ユーキくんはパソコンでの作業を止め、まく美ちゃんのとなりに座る。


「――私がユーキくんのことを好きになったのは10歳の頃なの」

 まく美ちゃんは話し出した。ユーキくんは「え……」と少し驚いている。

 

 ……知らなかったんだろうか?


「ちょうどその頃に私はお父さんに無理矢理、ヤられていたの」

 10歳の頃から、性的暴行を受けていたの!?

 ……嫁候補よめこうほ筆頭ひっとう? の水野未来みずのみらいさんからそのことは聞いていたけど……そんなに早かったんだ……

 でもまく美ちゃんは落ち着いて話してくれる。


 ――正直、思い出すだけでもしんどいと思うけどな……


「死にたいぐらい辛かったけど、たまたまテレビでユーキくんを見つけたの。『10歳の少年、小説家デビュー』って特集だった」


「ユーキくんが探偵少女fたんていしょうじょえふの小説を発表したんだね」

 私は相槌あいずちを打つ。そのニュースはさいたま市うなぎ区では知らない人はいないだろう。


「そう! 私はその特集で、ユーキくんに一目惚れしたの! 『がんばれば小説を買ってやる』ってお父さんに言われたから私は頑張った……いや頑張れたんだと思う」

「うん」

 

 ……どう頑張ったかは聞かないし聞きたくない。

 きっと、私の想像を超えることだと思う。


 まく美ちゃんはさらに続ける。

「どんなに嫌なことがあっても、ユーキくんのことを思って乗り切った。12歳の頃にスマホを買ってもらえて、私はユーキくんと同じように物語を作りたいと思った。……そうすれば見つけてくれるかもしれないから」

 

「それで、ユーキくんの作品の二次創作をネットにあげたんだね」

 私はまく美ちゃんのことについて調べたのでこのくらいはわかる。


「そうだよ。でも、私を絶望させる出来事が15の時に起こったんだよ……」

 まく美ちゃんの顔がくもる。


「な、何があったの!?」

 私はびっくりして、大きな声で聞いてしまう。


 まく美ちゃんはゆっくりと話し出した。

「15歳の時に 、子供が産めない体になっちゃったの」

 私の顔は引きつる。そして何も言えない。


 まく美ちゃんはさらに続ける。

「ユーキくんの子供を産むことを目標にして今まで生きてきたのに! だから、私は住んでいたマンションの屋上に向かったの! 飛び降りて死ぬために!」

 今まで落ち着いた様子と違い、まく美ちゃんは感情を爆発ばくはつさせる!


 でも、少し間を空けて、今度は満面の笑みでこう言った。

 

「……でもその時ユーキくんが助けに来てくれたの。だから、私はまだ生きているの」

 ……そりゃユーキくんのことが大好きなわけだ。


 ***

「ユーキくんはその時、まく美ちゃんのことを知っていたの?」

 私はなーんにも話に入ってこないユーキくんに話を振る。

 

「まく美のことは知ってたよ。SNSでよくメッセージくれてたからね。でも、あの日。まく美を助けることができたのは『神の声』のおかげなんだ」


「ごめんなさい……言ってる意味がよくわからないんだけど……」

 私は素直に聞く。


「ああ。わからないよね。音さんには、言ってないもんね。実は俺のお母さんは『神の声』が聞こえるんだ。それに従って屋上に行ったんだよ」

 

「えぇ……もっとわけがわからないよ」

 私は困惑こんわくを隠せない。

 

「音ちゃんに会いに行ったのもお母さんの『神の声』なんだって。ふふふっ不思議だよね」

 まく美さんはからかうように笑う。私は全く笑えず「そうなんだ……」と言うしかなかった……


 まく美さんはさらに続ける。

「でもね、私を救ってくれたのは、『神の声』なんかじゃなくてユーキくんなの。これから詳しく話すね」

「うん」

 

 とりあえず今はこの話を聞こう。めちゃくちゃ気になるし!


「私は屋上に行ったけれど、高い柵があって飛び降れなかったの。絶望して泣き叫んでいた私にユーキくんは突然現れてこう言ったの!」

 まく美ちゃんは話し出すとボルテージがだんだん上がっていく!

 


「『君は創作の才能がある! 君のことは一生食わせるから僕に着いて来てくれないか!』ってね! これを聞いて私は死ぬ気がなくなったの!」

 そして最高にボルテージが上がったまく美ちゃんはユーキくんを見つめながら、嬉しそうに語った!


 ――その表情は、私には言葉にできない。愛してる、男の子を見つめる女の子ってこんな表情をするんだ……


 あえて、言葉にするなら、の恍惚こうこつの眼差しを向けている。かな?


「でもね、大好きなユーキくんにも悪いところがあるの! 音ちゃん聞いてくれる?」

 今度は、私の方向いてまく美ちゃんは話し出す。私は「いいよ」と一言だけ返す。


「なんでユーキくんには、複数の恋人がいるの? おかしくない? 今は私も含めて4人いるのよ! 音ちゃんも入るんだから、5人になるよ! ユーキくんなんで1人を選ばないの!?」

 

「うーん……選ばなきゃいけないと思ってるんだけどね……選べないんだよね……」

 ユーキくんは答えをにごす!


 ……なんで、もう私も入ってることになってるの?

 私、まだそんな覚悟できてないんだけど……


「あと、なんでこんなボロアパートに住んでるの? お金はあるんでしょ?」

「君を買った時に使ったって言ったでしょ!」

「それでも『タクローロード』のお金はあるじゃない! 私が頑張って作画したのに! なんでなの?」


「それもお母さんが『神の声』でダメだって言うんだよ仕方ないじゃないか!」

「またお母さんの言う通りにやってるの? もう15歳なんだから別にいいじゃない?」


 痴話ちわげんかが始まってしまった……

 どうしよう……止めないと!

 

「2人とも! とにかく! 今やるべきことをやろうよ! 私もBGMのアイディア浮かんだから! ね?」


 2人ははっとして、朗読動画を撮る準備に取りかかった。

 ……アイディアが浮かんだの本当だ。まく美さんの話を聞いたから、良いものができる気がする!


 私はその日の夕方までにBGMを書き上げた。まく美ちゃんのOKも出た!

 正直、手応えはある!


 ――もしかしたらお母さんにも私の夢を認めてもらえるかもしれない――

ガイドラインを確認したら、この表現なら、「過激な表現あり」と「残酷描写あり」には引っかからないと思ったので、設定しませんでした。怒られたら設定します。これはジェミニのアドバイスを初めて僕が無視しました。

次回の更新は、水曜日の20時です。

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