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修ズ!スター! 〜200年後の未来から来た友達!? 1991年生まれの35歳が15歳に若返って2006年世代と同級生に!〜  作者: まくお


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第五十二話 梶原音の悩み 作曲編

 私は梶原音かじわらおと。弱視で視力が0.1以下。矯正もできない。

 でも、私には音楽の才能があると思う。

 YouTubeでのピアノの弾き語りの動画を出したら、1000回は再生される。


 だから私は音楽の道に進みたい。だけどお母さんに反対されている……

 でもお母さんには、

「埼玉県立ぽてと視覚特別支援学校しかくとくべつしえんがっこうの高等部専攻科に進学しろ!」

 と強く言われている……

 

 お母さんは私に安定した道に進んで欲しいのだ。

 でも、その気持ちもわかる。

 だから、お母さんを納得させるには、何か実績がいる。


 その実績を作るために今準備をしている!

 ***

 私は、次の休みも芹沢勇気せりざわゆうきくんの家にまでやってきている。


 遊びに来たわけじゃない。「小説家になれる」で投稿され話題になっている「ひなげしの花」の朗読動画を撮るためだ。


 その動画のBGMを作るのが、私の仕事だ。もちろん準備してある!


「まく美ちゃん! この曲どう? 私はいいと思うんだけど……」

 まくさんは「うーん……」「どうなんだろう……」とうなりながら何回も曲を聞いてくれた。


「音ちゃん。確かにこの曲はいいよ。いいんだけど……」

 まく美さんの表情は良くない。

 

「だめなとこはね、はっきり言って!」

 私がこう強く言うとまく美さんはゆっくりと話出す。


「少し……きれいすぎるかな……『ひなげしの花』はコメディもある作品だから、もっと……なんというか……」

 まく美さんは少し考えたあと、こう付け加えた。


「方向性は、このままで、もうちょっとバカっぽい音楽を作って欲しい」

 まっすぐ私の目を見て、要望ようぼうを伝えてくれる。

 

 確かに、私の曲は優等生ゆうとうせいすぎるのかもしれない……

「少し……考える時間をちょうだい……」

 

 今は、午前中。夕方には帰らないといけないが、まだ時間はある。

 何とか今日中に間に合わせたい!


 ***


 ――そんな時に未来からやって来た同級生? の林修はやししゅうくんからロインで電話がかかってきた!


 なんでだろう? 未来の情報で私の行動を予想しているのかな!?


「はい。なんですか? 林さん。私は忙しいんですが……」

 私は横着おうちゃく態度たいどで電話に出る。


「知ってるよ。今は朗読動画を作ってるんだよね?」

「一体なぜそれを!?」

 やっぱり未来の私の行動を知っているの!?


「いや、とある情報筋じょうほうすじから調べたんだよ!」

 林さんはあっけらかんと言い切る!

 ……そういうことか。ユーキくんから聞いたのかな?


「音ちゃん。今困ってるんじゃない? 僕なら力になれると思うよ。ちょっと話してもいい?」

「はい……良いですよ」

 困っているのは本当なので聞いてみよう。

 

おとちゃん。『ひなげしの花』の主人公の女の子『ルリ』ちゃんって明らかにまくさん自身がモデルじゃないかな?」

「そ、そうかもしれません……!」

「ルリ」は少しぽっちゃりした女の子って設定だった!


 林さんはさらに続ける。

「それに、ヒーローの『ユウマ』はユーキがモデルじゃないかな? これは推測すいそくだけど。」

 

「た、確かに……」

 

「ユウマ」の設定は背が高い王子様だった。ユーキくんもすごく背が高い。もしかして……いや! きっとそうだ!

「林さんありがとうございます! すごく参考になりました!」

 私は素直に感謝の気持ちを伝える!


「別にいいよ〜。これで音ちゃんと僕は友達だね?」

「いえ。友達ではありません! 電話切りますね」

 私はきっぱり断る!

 

 電話を切るときに「なんでなの〜」と悲痛ひつうな叫びが聞こえたような気がしたが、気にしてる場合じゃない!

 ***

「え!? 私とユーキくんのめを聞かせて欲しい?」

「ひなげしの花」の主人公2人のモデルは、まく美ちゃんとまく美ちゃんから見えてるユーキくんだと確信した私は、初めて人生で初めて取材をすることにした。


 ……まく美ちゃんの話を聞く必要がある!


「わかった。でも音ちゃん……そんな素敵な話じゃないけどいいの?」

「もちろん! 必要なことだから!」

 私は少し戸惑っているまく美ちゃんに、強い言葉で話してくれるように、求めた。


 それに私も中学生女子だ。恋バナを聞いてみたい!

 私はまだ恋をしていないからね。


 ……そういえば、私も未来にユーキくんの嫁の1人になるらしいけど、本当かな?


 まく美ちゃんは私をまっすぐ見つめて、こう話し始めた。


「ユーキくんは、私の()()()。ユーキくんがいなかったら、私、死んでるよ」

 

次回はまく美さんの過去の話です。一話で終わります。

次回の更新は、日曜日の20時です。

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