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修ズ!スター! 〜200年後の未来から来た友達!? 1991年生まれの35歳が15歳に若返って2006年世代と同級生に!〜  作者: まくお


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第四十二話 藤井くんの悩み

 僕は藤井聡ふじいさとる。中学三年生の男子で、いわゆる不登校で引きこもりだ。

 身長は平均で体型は小太り。顔は悪くない。良くも悪くも普通だと思う……


 ……いじめられているわけでもないし、勉強に全くついていけないわけでもない。

 

 ならなんで学校に行かないかって?

 それがわからない。わからないから困っている!


 今日未来からきた友達とか言ってる、林修はやししゅうという子が長谷川はせがわくんといっしょに家まで押しかけてきた!


 林くんに押し切られて、僕はしばらく入っていなかった風呂に入り。

 伸びっぱなしの髪も髪留めでまとめて会うことにした。


 ……正直イヤだが、もう逃げきれない……


 ***

 家のリビングに向かうと長谷川くんと背が僕より低いかわいい系のイケメンが並んで座っていた。


「初めまして! 僕は林修はやししゅう! 未来からやってきた君の友達だよ!」

 

 かわいい系イケメンの林くんはこうあいさつしてきた!

 僕は「どうも……」とだけ返した。


「さあ裕子ゆうこさん! 藤井くんにも不動山部屋ふどうやまべやのカルピスより濃い。藤井家のお茶を出して!」

 お母さんの藤井裕子ふじいゆうこは「ふふふ!」と笑いながらお茶を注ぐ!

 

 イヤ……なんで、人のお母さんを名前で呼ぶの?

 この子は何者なの?


 僕は長谷川くんの前のイスに座る。

「長谷川くん……この林くんって本当に未来からきたの?」

 僕は小声で長谷川くんに聞く。


「……確証は無いんだが……そうとしか思えないんだ……」

 長谷川くんはポツリと答えてくれる。

「じゃあ証明してみるよ!」

 林くんが提案する!

 

 しまった! 林くんはとなりに座っているから、聞こえるんだ!


 林くんは立ち上がり、青いパーカーのポケットに手を突っ込み!

「みーらーい! ねーぶーくーろー!」

 ポケットには入りきらない大きさの寝袋を出した!


「えっ!? えぇ!」

 僕は少し驚く! お母さんと長谷川くんは驚かない……なんで?


「どう? 藤井くん! 少しは信じる気になった?」

 林くんは自慢気に仁王立ちでこう言ってきた!


「え? えーと……」

 僕は何も言えない……すごいけどさ……


「なあしゅう。未来の藤井はどうなるんだ?」

 そんな僕の様子を見て長谷川くんが助け船を出してくれる!

 

 でも未来の僕か……きっとロクな大人になってないだろうな。


「藤井くんはスポーツトレーナーになるんだよ!」

 林くんは仁王立ちしたままそう宣言した!


 ***

「僕がスポーツトレーナー!? なれるわけないよ……」

 僕は運動ができないのに! 思わず大きな声で反論はんろんしてしまう。


「なに言ってるんだよ藤井くん! 『スポーツトレーナー』はアスリートを助ける仕事だよ! 運動ができなくてもいいんだよ!」


「でもさ! たくさん勉強しなきゃいけないんじゃない!? 僕には無理だよ……」

 相変わらず自信満々《じしんまんまん》で話し続ける林くんに思わず弱音を吐いてしまう。


「勉強なら今からすればいいじゃん」

 林くんは今度は真顔で言い切る!

「えっ! でも……」


「勉強は何歳からでもできるでしょ! ね! 長谷川くん!」

「ああ! そうだぞ! 藤井! 俺も矢部に負けるのがイヤで勉強してなかった時期あったぞ!」


「は、長谷川くんにもそんな時期があったの!?」

「ああ! 三年になってからはあんまり勉強しなかったぞ! でも今はめちゃくちゃしてるんだ。なんなら俺が藤井に教えてやってもいいぞ!」


 僕にとってはすごく嬉しい言葉だ……

 それこそ一番言ってほしい言葉かもしれない。


 長谷川くんは僕の憧れの人だ。背が高くて勉強もできる運動もできる。しかも顔もかっこいい!

 そんな長谷川くんが僕のために教えてくれるなんて!


「でも。長谷川くんの迷惑にならないかな?」

「人に教えることで自分の勉強にもなるんだよ! 最近俺も思い出したんだよ」

 長谷川くんはこう言ってくれたあとにこう付け足す!


「なあ、藤井。学校に来ないか? 今の五組では俺は孤立してるんだ。藤井がきてくれると俺も嬉しいよ」


「は、長谷川くんがこ、孤立!? わかったよ! 僕! 学校行くよ!」

 長谷川くんに僕が必要なら行くしかない!


「じゃあ藤井くん。髪切らないとね! 裕子さん。うなぎ区最高の美容院に切ってもらいましょうよ!」

「そうね! 今から予約してみるわ! 聡が明日学校に行けるようにね!」

 林くんの提案にお母さんはスマホを取り出す!


「いや……お母さん……別に今日行かなくててもいいんじゃない?」

 僕はお母さんを止めようとする!

 学校に行くとは言ったけど……心の準備がいるよ!


「藤井くん! 人生って勢いが大事だよ!」

 林くんがさらに追い詰める!

 

 さっきまで引きこもっていたヤツに林くんはなんてことを言うんだよ!

 

 無理だよ! 無理!


「おばさん……藤井は俺の行きつけの理髪店に連れて行きますよ。あと担任の先生とも話し合う必要があると思うので藤井が学校に行くのは来週でどうですか?」

 また長谷川くんが助け船を出してくれる!


「仕方ないわ! じゃあ今から理髪店に行ってきなさい! お金持ってくるから!」

 お母さんは席を立って、お金を持ってきた。

 

 ……え!? 今から!


 ***

 僕は長谷川くんと林くんと共に、近所の理髪店に向かった。


 急過ぎて外が怖い……変な目で見られたり、後でウワサされたりしないかなぁ。


「藤井くん! カズの髪型にしたらいいよ!」

 僕の心を知ってか知らずか。林くんはトンチンカンなことを言ってくる!


「か、カズ! なんで!? あの三浦知良みうらかずよし選手だよね!?」

 僕は驚いて大きなリアクションをとってしまう。

 

「藤井! いいんじゃないか? 写真見せて『こうしてください』って言えるだろう?」

「た、確かにそうかもしれないけど……」

 長谷川くんも林くんに乗る!

 でも、言うことはもっともだなぁ……


「わかったよ……そうする」

 僕は長かった髪をサイドを短くしたツーブロック? にしてもらった。


 ……意外と似合うかも。カズさんのようにバッチリは固めていないけど。


 でも僕、来週には学校行かないといけないの?

 ……外堀埋められちゃったよぉ……

どんな髪型にするか、悩んでる人はカズさんの髪型にすればいいと思いますよ。

次回は20時日曜日更新です。

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