第二十三話 花田花の悩み① 〜始まり〜
私の名前は花田花。公立のうなぎ蒲焼中学の三年四組にいる。女子中学生だ。
自分で言うのも何だけど、私はかわいい。ぱっちり二重で顔立ちも良い。
そしてスタイルも抜群とまではいかないけど、良い方だと思う。胸も膨らんできているし太ってもない。
だから私は男の子からモテるが、告白されても断っている。というか断る理由がちゃんとあるのだ。
それは学校一のモテ男。芹沢勇気ことユーキくんの恋人……というのは違うか……嫁候補というよくわからないポジションにいるのだ。
ユーキとは小学校一年生の時から仲が良くて、二年生の時に私はユーキくんにこう言われた。
「花ちゃん! 生活に困ったら僕のお嫁さんになってよ! 僕が養ってあげるから!」
正直こう言われた時にはときめいた! 15年生きているけど、これ以上にときめいた出来事は無かった。
私の家は母子家庭で裕福ではないので、こうユーキに言われたとお母さんに話したら、
「じゃあユーキくんにずっとついて行くのもいいんじゃない?」
と言われて私はその気になり、ユーキには他にも嫁候補がいるのに、このポジションに留まっている。
中学三年生の今、ユーキはすごく忙しい。だから私も悩みを相談できずにいる。すごく苦しい悩みを今抱えているのに!
だから私は未来からやってきた? 林修くんに相談してみようと思う!
金本くんが林くんなら助けてくれるって言ってたし大丈夫だよね?
私のことを友達と言ってたけど、本当かなぁ?
***
「林くん。ちょっといい?」
私は休み時間に林くんにこう声をかけて廊下にきてもらった。
廊下には少し人がいるから、聞こえないように小声で話す。
「花ちゃんどうしたの? いいけどさ」
林くんは不思議思っているような口調で了承する。
「林くん……私たちは未来では友達なんだよね? じゃあ私の今の悩みもわかる?」
私はユーキと私と同じユーキの嫁候補の水野未来さんと同じクラスにやってきた、芹沢まく美ちゃんから、林くんのことは聞いている。
悩みを解決してくれた——ということを。
「うーん。今でしょ? 花ちゃんの悩みわからないな……未来でも聞いたことはないし。そうだ! もうユーキとの子供ができちゃったとか!? 未来では18の時にできるんだけど」
「ち、違うよ! そうじゃないよ!」
こんな事言われて私は耳まで真っ赤になって、怒ってしまう。
ユーキくんとは一応恋人だけど……そういう事はまだなのに……
別の事を聞いてみよう……
「じゃあ林くんはどこまで私のことを知ってるの?」
「花ちゃんは、母子家庭であんまり裕福じゃないけど、優しいお母さんに育てられたんだよね。あと小学生の時はよくクラス委員もやっていて。困った人は助けたくなる優しい素敵な女性。って事は知ってるよ!」
全部当たってる……でも「素敵な女性」なんて初めて言われた。良い子とは言われたことがあるけど。
私がどう返していいか悩んでいると、林くんがさらに話す。
「でもさ。僕がいなかったら、四年生の時に「伝説の四年二組」と「暗黒の四年三組」はどうなったの? 二組の僕と三組の花ちゃんが頑張って上手く行ったのに……」
「え? 四年二組は長谷川くんと金本くんが上手くやっていたよ。三組は矢部くんと黒崎くんが先頭に立ってやってたけど……」
「そ、そんな……別に僕が二組でがんばらなくても良かったじゃん……」
これを聞いて林くんは明らかに動揺している! 一体どうしたのだろう?
林くんはわなわなしているが。でもこの会話でわかった。
どうやら今の私の悩みについては何も知らないようだ。
……説明しなきゃな。
「あのね。林くん……実は今、私は児童養護施設で暮らしているの……」
私がそう言うとわなわなしていた林くんはハッとする!
「え!? お母さんはどうしたの? 15歳の時に児童養護施設で暮らしてたなんて、未来の花ちゃんは何も言ってなかったよ!」
「未来ではそうなんだね。実はお母さんが病気になっちゃって入院しているの。それで私は一時的に児童養護施設で面倒を見てもらっているの……」
私は今の自分の状況を説明する。
「そうなんだ。でも児童養護施設も良いところだよね? 美味しいご飯は出てくるし、雨風防げる寝るところはあるしさ。多分だけど、花ちゃんの悩みは児童養護施設にただ預けられている事じゃないよね?」
林くんは私の性格をよくわかっているんだな。私は児童養護施設自体には不満はない。
私は本当の悩みを、意を決っして言うことに決めた!
金本くんが言ってたように林くんは私を絶対に助けてくれる!
「私、今の児童養護施設で上手くなじめなくて……」
「え!? 花ちゃんが!? イジワルする子がいるの?」
林くんは本気で驚いているようだ。私はさらに続ける。
「いじめられている……ってわけじゃないんだけど……施設の子があんまり私に話しかけてくれないの。こっちから話しかけてもあんまり話してくれないの。なんか居心地が悪いんだよ……まく美さんほどの悩みじゃないだけど、林くん。力になってくれる?」
私は今までの人生で一番勇気を出して言葉を振り絞った。
林くんは太陽のような笑顔を浮かべ。こう言ってくれた!
「もちろん! 花ちゃんは僕の大事な友達だからね!」
花田花の悩みは全部で四話になります!
ついてきてくださいね!
「伝説の四年二組」は書く予定なので、頭の隅っこに置いといてください!
忘れてもイイですよ!説明はちゃんとするので。
次回は「花田花の悩み②」です!
明日20時に公開です!
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