第十六話 ユーキと嫁候補の二人の悩み
私は水野未来みんなからは、未来さんと言われている。
私には芹沢勇気ことユーキという彼氏……というか恋人がいる。
だが、ユーキには複数の恋人がいる。今は全員、嫁候補という話になっている。
私がなんでそんな状況に落ち着いているか疑問に思う人もいるだろう。なぜなら、私はこの状況が楽なのだ。
男の子に告白されても断りやすいし、ユーキにくっついていれば一生食わせてくれる。と約束してくれた。
私は今16歳だが、実家は豊かではないし、そんなに頭も良くない。運動もそこまでできない。
……そんなにかわいくもない。人より優れているのは、少し胸が大きい事くらいだろう。
今もう一人の嫁候補とユーキの実家のボロアパートにいっしょにいるところだ。
この子の名前はまく美……というらしいが。この名前はハンドルネームのようだ。本名は教えてもらっていない。
まく美はちょっとぽっちゃりしているが、かわいらしい女の子だ。……私よりも胸が大きい。
しかも創作の才能がある。ユーキと組んでマンガを描いている。
私はその手伝いをするためにユーキの家まで来ている。なんかユーキから、林修という少年が家に来るというロインが届いたが、一体何者だろう?
***
「初めまして! 僕は林修! 未来からやってきたみんなの友達だよ!」
林くんはドアをバンっと開けて勢いよく入ってきた! その後にユーキが続いて入って来る。いや、ユーキがまず入ってきなさいよ!
「いやー! ユーキの生家のこのボロアパート来てみたかったんだよ! 未来さん! まく美さん! 僕はユーキ家を助けにきたんだよ!」
私はいろいろとツッコミたかったが林くんは矢継ぎ早に話しを続けた。
なので登場にはツッコまず別のことを聞く。
「林くん? 君とは初めて会うのに何に困っているか、わかるの?」
「わかるよ。未来さん! お金の事で困っているんでしょう?」
「そ、そうだよ……すごいね……」
当たっている……ユーキにはお母さんがいるのだが、今はどこで暮らしているかわからない。
家にもお金を入れてくれない。一応保護者が必要な時は来てくれるのだが……
「あと、まく美さんも僕の事をちゃんと見てよ!」
「えっ? でも私……」
まく美は突然の知らない男子の襲来に怯えている。
まく美さんはユーキ以外の男の人が苦手なのだ。外にもほとんど出ないくらいに。
林くんはまく美さんの近くに歩みより。
「まく美さん。僕は未来からきたから君が才能豊かで素敵な女性だって知ってるよ。だから怯えないでも大丈夫だよ! 僕を信じて!」
「は、はい……」
林くんが真剣に誠意を持って伝えてくれた言葉がまく美にも届いたようで、まく美は落ち着いてきた。
「じゃあ。ユーキ! 今の家の状況について教えて?」
ユーキはゆっくりと話し始めた。
***
「修! 実はマンガが売れてなくて、打ち切りを食らったんだよ。今はゲーム版の『探偵少女f』のお金でなんとか生活している状況なんだよ……どうしたらいいかな?」
これを聞いて林くんはびっくりする!
「え!? 今描いてるマンガって『タクローロード』だよね!? あの大ヒットマンガになるはずの! 打ち切られちゃったの!?」
「そうなんだよ……今は別のマンガの企画練ってるんだけど、上手くいってないんだよ……」
ユーキは申し訳なさそうに言葉を紡ぐ。
「うーんどうしたらいいんだろう……そうだ! まく美さんが企画を作ればいいんだよ!」
「え! 私が!?」
「今はユーキが企画を考えてそれをまく美さんがマンガにしているわけでしょ!? まく美さんが考えた企画もけっこう売れるんだよ。まく美さん! 『ひなげしの花』の企画はもう考えているの?」
「え? ひなげしの花……ですか? どんな物語なんですか?」
「えっと、武器を両手で触ったら食べ物に変える女の子と空を飛べる男の子の物語だよ! これが未来でけっこう売れるんだよ!」
まく美はこれを聞いて、一気に目が輝く!
「それ考えてます! まさかその企画が評価されるなんて驚きです! ユーキさん! マンガを描きましょう!」
「わかったよ! まく美! やってみよう!」
二人は盛り上がっているが、林くんはうーんと考えている。何か思う事があるのだろうか?
「あのー。ちょっといい? まく美さんさぁ、別にわざわざマンガ描かなくても、小説を書けばいいじゃん。そっちの方が早く本に出来るかもよ? まく美さん小説も書けるんでしょ?」
「た、確かに……修の言う通りだ! まく美! 小説の方がいいよ! 書いてみなよ!」
林くんの提案にユーキが乗っかる。
「わかりました。やってみる。ユーキさんや未来さんも協力してください!」
ひなげしの花? がどれくらい売れるかは私にはわからないが、家の雰囲気が明るくなっただけで十分だ!
***
「なあ修。確か未来のスマホ? で戸籍を作れるんだよね? まく美さん戸籍ないからさ。戸籍を作ってもらう事って出来る?」
え!? まく美さん戸籍作ってもらってなかったの!?
「作れるよ! でも未来でも正攻法で戸籍作れていたけど……まく美さん。今作りたいの?」
「うん! 作りたい!」
まく美はキラキラした顔で林くんにグイッと顔を近づけて、今まで聞いたことがないような元気な声で言った!
「わかったよ! じゃあ名前はどうする?」
「芹沢まく美!」
林くんは未来のスマホ? とやらを取り出し丁寧に操作した。しかしスマホは未来でもそんなに進化しないのかな?
「よし! 出来た! 今日から君は芹沢まく美さんだよ! 良かったね。まく美さんは未来では、二十歳超えてから高校に行ったみたいなんだけど、来年から学校に行ってもいいんじゃない? それに嫌じゃなかったら今からでも中学校にも通ってもいいと思うよ!」
まく美は「わぁーー!」と声を上げて喜ぶ! 私とユーキと林くんも拍手をする!
まく美が学校に行くなら私も安心だ! 林くんには感謝しないとね!
林くんはこう続けた。
「じゃあもう、まく美さんと未来さんは僕の友達だよね! 僕のことは修って名前で呼んでね!」
***
「じゃあ僕帰るね! 仕事頑張ってね!」
林くん……いや修くんは帰ろうとする。
「修くん! 家まで送るよ! 聞きたい事もあるし……」
私、水野未来には気になることがある。もちろん未来の私も気になるが……
二人でボロアパートの階段を降りながら話す。
「未来さん! 未来さんとユーキの子供が将来オリンピック出るんだよ〜! ユーキの遺伝子もすごいけど、未来さんもすごいよ!」
「そんな事あるわけないよ!」
私は思わず思いっきりツッコむ。しかし聞きたいのはその事ではない。私は意を決して聞く!
「あのさ……修くん……まく美って今までどんな人生を歩んできたの?」
まく美は本当に自分のことを話してくれない……ここで聞いていた方が今後いっしょにユーキの恋人としてやっていくには聞いておきたかったのだ。
「ああ……今は未来さんは知らないかな……僕も詳しくは知らないんだけど、まく美さんは父親から性的虐待を受けてたみたいなんだよ。しばらくしたら父親の友達ともヤらされたみたいなんだ。それでいろいろあって子供が産めない体になっちゃたんだよ」
「えっ? まく美にそんな過去が!? 修くんはなんで知ってるの!?」
「なんか、僕たちが二十五歳くらいの時に週刊誌にすっぱ抜かれさ。すごい騒ぎになったから覚えているんだよ」
「そうなんだ……ちなみに今なんでユーキがお金持ってないかもわかる?」
「確か……ユーキはまく美さんを父親からお金で買ったって言ってたよ。それが正しいことなのか? ってワイドショーで話題になったらしいよ。僕はヨーロッパに居たからあんまりわからないけど……」
これでいろいろと腑に落ちた私は修くんに感謝を伝えて別れた。
私はただ、まく美がユーキの小説の二次創作をネットで上げてて、それを見たユーキが気に入って連れて来たとしか聞いていなかった。
これからは、もっとまく美とユーキをサポートしてあげないとね!
未来からやってきた林修が未来さんと出会いました!
ややこしいんですけど、未来さんはこの名前しかありえないので、これで行かせてください…
名前変えれません…
まく美さんの性的虐待は今後あんまり語られないと思います。
ただちゃんと取材をできれば話を書くかもしれません。
「まくおが女性の性について思うこと」というコラム書いたので良かったら読んでください。
忘れてなければ活躍報告に載っているはずです。
ユーキの嫁候補は今後どんどん出てくるので、ユーキはそういうやつだと覚えてくださいね!
まあ話の始めに説明は入れます。
次の話は今日20時に更新します!ジェミニの戦略です。ジェミニの戦略に従ったらPV伸びています。
ありがとうジェミニ!
ブックマークと評価、コメント待ってますからね!




