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修ズ!スター! 〜未来からやってきた友達!?林修が巻き起こす青春群像劇〜  作者: まくお


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第十四話 李承美の再生 後編

 笑いが収まると……はやしくんは真面目な顔して話し始める。

 

「スンミちゃん。僕は無理に学校に行く必要はないと思うよ。でも引きこもっているのはダメだと思うよ。学校以外の居場所に行ってみたらどう?」

 

「林さん。学校以外の居場所って例えばどんなところ何ですか?」

「児童館とか青少年センターとかいろいろあるんだよ。でも僕はスンミちゃんフリースクールで行った方がいいと思うよ」

「……それは何でですか?」

 

「なぜなら、フリースクールは昼間から開いているからね。児童館とかはだいたい放課後からだからね。昼間に一人で部屋に居るよりいいと思うよ」

「そうかもしれませんが……私を受け入れてくれますかね?」

 

「不登校の子を受け入れるのが、フリースクールだからね!」

「そうですか……」

 スンミは考え込む。そしてポツリとつぶやく。


「知っている子がいるところがいいな……」

 そんなスンミを見た林くんがゆっくり話しかける。

 

「スンミちゃんは春野桜はるのさくらちゃんと風間咲かざまさきちゃんは知ってるよね?」

「は、はい。昔いっしょに遊んでもろった事があります。」

 

 今名前が出た二人は僕と「埼玉うなぎFC」で小学生の頃にいっしょにプレーした女の子の幼なじみだ。


 スンミも練習を見に来たことがあるから面識があるんだろう。

「スンヨプ! 二人は今どのクラブでプレーしているの?」

 

「確か……桜さんは浦和蒲焼うらわかばやきガールズに所属しています。咲さんはセレクションに落ちてしまったので、街のクラブチームのうなぎガールズFCに所属しているはずです」

 林くんは「そうだな……」と頭をかきながらつぶやいたあとにこう言った。

 

「そうなんだ……ねえスンヨプ。セレクションがある浦和蒲焼ガールズに入る事は無理だけど、うなぎガールズFCならスンミちゃんを受け入れてくれるんじゃないかな?」

 

「確かに! うなぎガールズFCは人数がそんなに多くないですし、受け入れてくれるかもしれません!」

「だけどお兄ちゃん。私サッカー素人だし、在日コリアンだし受け入れてくれるかなぁ?」

 

 スンミは不安みたいだ。林くんが口を開く。

「サッカーの練習には雑用をする人が必要だから、それを嫌がらずにするなら受け入れてくれると思うよ! それにさ。サッカーの世界では在日コリアンがいるのは普通だよ。ね! スンヨプ!」

 

「そうですよ! スンミ。僕はピッチで差別された事はありませんよ。大丈夫ですよ!」

 これを聞いてもスンミはうつむいて考えている。

 

「スンミちゃん。明日に練習を見学しに行こうよ! とにかく行ってみないとわからないよ!」

 

「わかりました。林さんとお兄ちゃんもついて来てくれる?」

 スンミは行く気になったようだ。僕たちはいっしょに行く事にした!

 

「林くん! もう夜も遅くなってきましたからそろそろ帰った方がいいんじゃないですか?」

 

 話しに夢中になっていたので気付かなかったが、かなり時間が経っている。

 

 林くんは帰る前にこんな事を言い残した。

「スンヨプ! スンミちゃん! 僕たちはもう友達だよね? 友達なんだからしゅうって名前で呼んでよ!」

 

 僕は返事をしようとしたが林くんは風のように速攻で帰ってしまった。

 まだ出会って日は浅いがこんだけやってくれたら友達ですね。

 ただまだ名前で呼ぶのは照れ臭いのですが……


***

 まだ晩ご飯を食べていなかったので。家族全員で晩ご飯を食べました。

 最近スンミは部屋で一人で食べていたのでこれだけでも両親は喜んだのですが……

 

 この時林くんが言ったくれた事を両親に説明しました。

 すると父さんと母さんは飛び上がって喜んだ! 人間本当に嬉しい時は飛び上がるモノなんですね。

 次の日。学校が終わり僕は林くんといっしょにスンミをうなぎガールズFCに連れて行った。


 ***

 事前に父さんが連絡してくれていたため、到着すると、クラブの監督の神崎烈かんざきれつ監督が出迎えてくれた。

 神崎烈監督は小学生の頃に僕たちがプレーしていたクラブ「埼玉うなぎFC」の監督をしていたので僕も知っている。

 

「れっちゃん監督じゃないですか!? こんなとこで何してるんですか!?」

 林くんは開口一番にこう監督に言った! 未来でも林くんは指導を受けていたんでしょうか?

「えっ!? あなた誰? 会ったことは無いと思うけど……」

 

 神崎監督は驚いている! 仕方ないだろう。

「初めまして! 僕は林修はやししゅう! 未来からやってきたあなたの教え子です!」

 林くんはいつもの決め台詞を言う! 神崎監督はというと……

 

「どういうことなの? スンヨプくん。この子の言ってる事は本当?」

 ドギマギしている。僕は知っている林くんの情報を話した。

 

「そ、そうなんだ。でも林くん! ここでは神崎監督って呼んでよ! れっちゃん監督ではもうないからね!」

 

「僕にとっては一生れっちゃん監督だよ! でも、わかりました。みんなの前では神崎監督って呼びますね」

 

「お願いね……ところで、その子がスンミちゃんね。私がこのクラブの監督です。ぜひ練習を見てみてね!」

 

「はい、よろしくお願いします」

 スンミはあまり緊張してないように見える。多分さっきの林くんと神崎監督の会話で緊張がまぎれたのだろう。

 

 ***

 僕たちは練習を見学した。街のクラブチームといえどほとんどが小学生からサッカーをやっていた子ばかりなのでみんな上手い。

 

「お兄ちゃん……林さん……私こんなレベルでやれるかなぁ?」

 スンミが不安になっている。僕はすぐに言葉が思いつかない。林くんがスンミに返答する。


「スンミちゃん。じゃあ練習が終わったらキャプテンのさきちゃんに聞いてみようよ!」

 

 そして練習が終わり。咲さんが僕たちに声をかけてくれた。


 風間咲かざまさきさんはボーイッシュな女子中学三年生だ。だが心は乙女。

 橋本翼はしもとつばさくんと中学一年生の頃から付き合っている。

 

「スンミちゃん久しぶりだね! 私の事覚えてる?」

「はい、もちろんです。風間かざまさん」


「あはは! 昔みたいに咲でいいよ。スンミちゃんはサッカーの経験はないんだよね? 大会も近いし入るのなら雑用を中心にやってもらうけど、それで良い?」

 

 咲さんは明るくスンミを誘ってくれた。

「咲さん。私の事受け入れてくれるんですか?」

「もちろん! 当たり前だよ!」


「私は在日コリアンですけど……」

 スンミは不安そうに聞く。

「それがどうかしたの? 別にサッカーの世界では普通よ?」

 

 これを聞いてスンミ顔は一気に明るくなり。

「私ここに入ります! なんでもするので入れてください!」

 スンミはもう次の日から練習に参加した! 始めは父さんと母さんがついて行っていたが、だんだん一人でも行くようになった。

 

 ***

 そして二週間ぐらい経ったある日の事だった。僕が教室の席に着くなり、同じクラスの怒り心頭の咲さんに話しかけられた。となりには翼くんもいる。

 どうしたんだろう?


 まさかスンミが何か問題を起こしたのかと少し不安になったが、咲さんは僕の机にバンっと手をつき、話し始めた!

 咲さんは意外な言葉を言う!


「スンヨプくん! なんでスンミちゃんにもっと早くサッカーをさせなかったの!? スンミちゃんめちゃくちゃ上手いのよ!? プロも目指せたのかもしれないのに!」

 

「ははは! そうですかスンミが……でもプロを目指すだけがスポーツではありませんよ。そうでしょ翼くん!」

「そ、そうだね」

 僕は軽く笑い。翼くんに話を振る。

 この後、咲さんにはしばらく怒られたが僕は全く怒りの感情は湧いてこなかった。

 むしろ嬉しかった。翼くんがなだめてくれて咲さんの怒りは収まった。

 

 どうやら僕が思っていたよりスンミは上手くやっているようですね!


 林くん……いや! しゅうくんには感謝しないといけませんね!

僕は小学五年生の頃に不登校になりました。

いじめられていたわけではありません。多分学校へ行くのがイヤだったのだと思います。

でも一応学校には行ってました。謎のキレイなソファーとマンガ「ドカベン」が置いてある部屋で過ごしてました。


その時すごく良くしてくれた先生がいて六年生からはなんか教室に行けるようになりました!


これは1991年生まれの僕から今の不登校の子供のみなさんへのメッセージです。

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