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修ズ!スター! 〜未来からやってきた友達!?林修が巻き起こす青春群像劇〜  作者: まくお


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第十一話 みんな悩み

 練習が終わり俺たちは部室で着替える。その時に林修はやししゅうが、こう言った。

「幼なじみ七人を集めて話がしたいんだよ! みんな話しをしようよ!」

 

 と言い出したため着替え終えた後みんなで残る事になった。ちなみに他のサッカー部員も聞いても良いと言うことなので、用事がないヤツは残ってる。

 

 部室のイスに俺は修の左隣に座り、右隣には矢部秋男やべあきおが座る。矢部は練習ですっかり修の事が気に入ったようだ。

 

 反対側のイスには、右から、芹沢勇気せりざわゆうきことユーキ。橋本翼はしもとつばさ、こと翼。宮本茂雄みやもとしげお李承燁りすんよぷことスンヨプ、の四人が座っている。

 

「みんなは現代でもプロを目指しているんだよね?」

 この質問にすぐにうばずいたのは、翼とスンヨプと宮本の三人。この三人はJリーグのユースチーム「浦和蒲焼FC」のジュニアユースチームに所属している。すぐに頷くのも当然だ。

 

 後の矢部とユーキは悩んでいるようだ。

 矢部は「なれるなら……」とか言っているし、ユーキは「無理かなぁ」と腕を組んでうなっている。

「なるほど。まあ未来のみんなが15の時もこんな感じだったよ。かねやんはプロ目指してるの?」

 

「えっ?えぇっと……」

 かねやんこと俺、金本満かねもとみちるはすぐには答えられない。

 そりゃなれるものならなりたいけどさ……

「みんなはプロになれるよ! 未来からやってきた僕が保証するよ! それにみんなだって自分がサッカーの才能がある事わかってるでしょ?」

 この修の強い言葉にみんなハッとする。

 

 確かに俺は他の選手よりデカいし、矢部は背が低いがシュートが上手くゴールを決めれる。ユーキは足が速くスタミナもある。

 翼とスンヨプと宮本はジュニアユースの中でもレギュラーだ。確かにみんな才能はある。

 

 ここで翼が口を開く。

「林くん。確かにみんな才能はあると思うよ。でもプロになる事だけが全てではないと思うよ」

「ほんとだ! みんな他にもやりたい事あるもんね! それにプロの選手はしんどいよ……キツい練習や試合前の長いミーティングとか疲れるしさ。でも一番キツいのは食事制限だよ! 揚げ物食べたいもん! 昨日も自分で揚げた唐揚げ食べれなかったもん! なんでなの〜? かねやん〜」

「知らないよ! 別に食べればいいだろ!」

 修のボケ? に俺がツッコンで部室に笑いが起こる。修は昨日の唐揚げ食べてなかったの!?


 ***

「でもさぁ〜みんながプロにならないと、みんなでロンドンダービー出来ないよ!」

 笑いが収まった後、修がこんなことを言い出した! この発言にここにいる全員がおどろく!

 

「林くん! ロンドンっていろんなクラブあるけど、未来では誰がどのクラブにいるの?」

 ユーキがみんなを代表して聞く。幼なじみだけでなく他のヤツも聞き耳を立てているようだ。

 

「やべっち、翼、かねやんが同じチームにいてさ、僕、スンヨプ、みやほん、ユーキが同じチームにいるんだよ。まあ、全員がそろって仁義じんぎなきロンドンダービーを繰り広げる期間は短かったんだけどね」

 今の俺たちでは考えられない話に幼なじみ六人は絶句ぜっくする。未来の俺たちすごいな……でもよく考えたら、1991年生まれに俺たちの話しなんだよな……

 

「修! 2011年生まれの俺たちにも出来るかな?」

「うーん……どうだろう……まずはみんなプロにならないとね。でもその前に今のみんなの悩み事を解決しないとね!」

 

 この発言の疑問にユーキがまたみんなを代表して聞く。

「じゃあ、林くん。みんなが何に悩んでいるか言ってみてよ!」

「まず! ユーキとやべっちはYYゲームズの経営がやばくて困ってるんだよね?」

 

 この指摘してきにユーキはうなだれながら片手で目を指で押さえるポーズをしながら「当たってるな……」とつぶやく。

 

 矢部はというと両手を頭の後ろに回して「そうだよ!」とキレ気味の反応をする。当たっているんだろう。

 修はさらに続ける。

 

「次に翼とみやほんは早くプロになりたいんだよね? でも二人が早くプロになりたい理由は違うよね? 翼は早く代表で活躍したいのが理由で。みやほんはお母さんを楽にさせたいんだよね?」

 二人は一瞬ビクッとしてうなずく。これも当たってんのか……

 

「スンヨプは国籍をどうするか悩んでいるんだよね?」

 これにスンヨプは「うーん」と否定も肯定もしない。これは間違っているのか?

 李承燁りすんよぷは在日コリアンだ。それはここにいるサッカー部どころかスンヨプを知っている人ならみんな知ってるし本人も隠してはいない。

 

 しかしサッカーを続けていくには「国籍」というのは大事だ。どこの国の代表で戦うのか違ってくる。

 それでもないとなると……なんだろう。俺が考えていると修がもう一度聞く。

 

「あ! わかった! スンミちゃんがモテすぎて困ってるんでしょ!? 僕にはわかるよ!」

 スンミちゃんとは李承美りすんみのことだろう……スンヨプの一つ下も妹だ。同じ中学に通っているはずだ。俺とも面識はあるが、最近は見てないな……

 

 笑顔で修は言ったが、これを聞いてスンヨプの顔がくもる。スンヨプと仲が良い宮本も眉をひそめる。

 

 場の空気が一気に悪くなった。スンミちゃんに何かあったのか!? スンヨプがゆっくりと語る。

「スンミがモテモテ? そんなわけないじゃないですか。スンミは彼氏どころか友達もいないんですよ。学校にだって来れないんですよ!」

 

 スンヨプは苛立った口調で語った! スンヨプは温和な性格であんまり怒らない。正直俺はこんなに苛立っているスンヨプを見たことない。

「え? スンミちゃんが!? なんでなの?」

 

 修は驚いている。2006年のスンミちゃんが中学生の時は違ったんだろうか?

「それがわからないから困っているんですよ!」

 スンヨプは大きな声で修の質問に回答する! どうするんだ修!

 

「じゃ、じゃあスンミちゃんの事をまず解決しないとね。とにかくスンヨプ。スンミちゃんに会わせてよ!」

「スンミがあなたに会うのなら良いですよ」

 スンヨプは落ち着きを取り戻りたようだ。修はこの後スンヨプの家に向かう事になった。

 

 その時俺にこう言い残した。

「かねやん! 遅くなるかもしれないから唐揚げ置いといてよ!」

 おれは「おう」とだけ答えた。二人はさっそく部室を出て行った。

 帰ったらちゃんこ長に伝えといてやろう。

 

次の話から金本満の目線ではなくそれぞれの幼なじみの目線から、修を見ていく話になります。

次は李承燁目線の話になります。

次回は明日7時に投稿します。

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