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修ズ!スター! 〜未来からやってきた友達!?林修が巻き起こす青春群像劇〜  作者: まくお


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第十話 修の実力! 後編

 勝負が終わり、俺たちは一旦いったん集合する。監督が修に声をかける。

 

「林くん! 君はスゴイ選手だね! 君には練習を見てほしいんだけど、どんな練習したらいい?」

 サッカー部の監督は元プロの先生だ。いつもは監督が練習メニューを決める。選手には任せない。それだけ監督にも修のスゴさが伝わったのだろう。

 

「監督! 僕の一番の強みはコーナーキックなんです! コーナーキックの練習してもいいですか?」

「うん! そうしよう!」

 

 俺たちが準備しようとした時に修が付け加える。

「あと! みんなにわかって欲しいのは、僕には笛が鳴る前にはルーティンがあって、右手で目の上に手をかざすポーズをするんだけどさ」

 修は右手を目の上に手を平手をするポーズを紹介してきた。敬礼けいれいというより、遠くを見ているようなポーズだ。

 

 修はさらに続ける。

「このポーズから右手を下にしたらショートコーナーだよ! 上にしたらバイタルエリア辺りに入れるからね! 覚えているいてね!」

 いわゆるサインプレーか! 俺たちは理解し、準備を始めた。


 ***

 まずはディフェンダー抜きで、コーナーキックをやってみる。もちろんキッカーは修だ!

 修は右サイドから蹴る準備をしている。監督が笛を吹いたら蹴る段取りになっている。

 

 中で合わせるのは俺、金本満かねもとみちる芹沢勇気せりざわゆうき矢部秋男やべあきおの幼なじみトリオだ!

「まずはかねやんを狙うよ! 左で蹴るからね!」

 

 修はそう宣言をしてからボールをセットしルーティンの右手で右目の上をかざすパーズをする。そして監督が笛を吹いた!

 修が練習前に指示した通りに少しゴールから離れた位置から、俺は真ん中に、矢部はニアに、ユーキはファーに走り込む!

 

 するとピンポイントに俺の頭にボールがきた! 俺はヘディングしゴールに叩き込む!

「よしっ!」

 完璧なゴールに俺は喜びの声を上げる!

 

 キーパーがいないのでゴールを決めれて当然かもしれないがこんな完璧にヘディング出来たのは初めてなので許して欲しい!

 

「じゃあ次はユーキを狙うよ!」

 次も俺たちは同じように動く! すると今度はファーにいるユーキの頭に完璧なボールが届いた!

 

 ユーキは見事なヘディングでゴールを決める!

 この練習をメンバーや動きや蹴るサイドなどを変えながら繰り返しやったがしゅう百発百中ひゃっぱつひゃくちゅう完璧かんぺきなボールを宣言した選手に届ける!

 

 ボールを受けるレシーバーがシュートを外す事はあったが、そんなことは良くある。

 どんなに良いパスが入っても決めれない時はあるからね。

 

 十何本かこの練習を繰り返した後。

「監督! そろそろ実戦形式じっせんけいしきのコーナーキックもやっていいですか?」

 と修が監督に提案する。監督は了解する。俺はワクワクしていた。実戦形式なら修はどうするんだと、サインはどんな時に出すんだと。


 ***

 修が提案した実戦形式の練習の内容はこうだ。攻撃の選手は七人で、その内ゴール前に飛び込むのは五人。

 

 後の二人は一人はショートコーナーに備えてコーナーキックを蹴るサイドの近くに配置し、もう一人はゴールから離れた真ん中配置しボールがきたらプレーする、という内容だ。

 守備側はゴール前に七人のディフェンダーを飛び込む五人にマークさせる。もちろんゴールキーパーもいる。


 ——そして修は右サイドにボールをセットし準備をする。どうやら練習と同じで左足で蹴るようだ。修の利き足は右足らしいが、左足のキックも正確だ。

 

 中に飛び込むのは、俺、金本満かねもとみちる矢部秋男やべあきおあとはサッカー部の選手三人だ。

 ショートコーナーを待っているのは李承燁りすんよぷ。真ん中のゴールから離れた位置にいるのは橋本翼はしもとつばさだ。

 

 修は右手をかざすルーティンをしてボールを蹴る! 今回はサインプレーはない。攻撃側も守備側もゴール前に飛び込む!

 するとボールは俺の頭にドンピシャにくる! 俺はヘディングショートを打つ! するとキーパーの田中たなかはそれを止めれずにボールはゴールに吸い込まれた!

 

「よっしゃ! ゴールだ!」

 俺は思いっきり喜んで! さっきの無人のゴールにぶち込んだのも嬉しかったが、こんな実戦形式の練習でゴールできたらそりゃ嬉しい!

 

「おい! はやし! 何で俺にボールを出さないんだ!」

 ゴールが入ったのに、矢部が修に文句を言いに行く。矢部秋男やべあきおはサッカー部の()()だ。自分のゴールじゃないと不機嫌ふきげんになるし、矢部にパスせずにショートを打った選手に文句を言ったりする。

 

 正直。俺はこの矢部の態度たいどがあまり好きじゃない。

 だが矢部はめちゃくちゃシュートが上手くて矢部にパスを出せばゴールを決めるから、あんまり自分の意見を言えないんだよね。監督が優しく叱っても矢部は言う事を聞かないし……

 

「やべっち。今のはやべっちに出してもシュートは打ててもゴールには出来ないよ」

「何でだよ! 説明しろよ!」

 

 矢部はキレながら修に詰め寄っている。その場にいる全員に緊張きんちょうが走る! 修は落ち着いた様子だ。

 ――ちゃんと説明出来る自信があるんだろうか?

 

「やべっち。今やべっちは斜めにニアに飛び込んだよね? その動きは良かったよ。でもゴールから離れすぎたんだよ。角度がないからさ、やべっちに出してシュートを打っても、ゴールの枠には飛ばないよ。もうちょっとゴールに近い位置に飛び込まないとね。納得した?」

 

 修は詰め寄ってきた矢部に対して笑顔を交えながらこう説明した。

「そ、そうか……わかったよ! 俺が良い動きしたら俺に出すんだな!」

「出すよ。()()!」

 

 この強い言葉に矢部は落ち着きを取り戻した。修はその後全員にこう呼びかけた!

「みんな! 納得出来ないことがあったら、遠慮せずに僕に聞いてね! 僕はちゃんと説明出来るから!」

 全員が了解したと声を上げる!

 

「じゃあ、もう一本行くよ! 準備して!」

 練習が再開する。俺たちは何回も蹴るサイドを変えたり、ショートコーナーを試したり、ゴールから離れたところに出すパターンをしたり。いろいろな場面を想定してコーナーキックの練習をした。

 

 そしたらゴールが入る! 入る! こんなにコーナーキックって入るものなのか!?

 修は攻撃側の選手にも説明するが、守備側の選手にも説明……というよりアドバイスをしてくれた。

 

 俺には修が長くヨーロッパでプレー出来た理由がわかった。まだ林修はやししゅうが未来からきたとは信じてはいないだろうが、すごい選手だとはわかっただろう。

 

 

この話は矢部秋男が王様だとわかってもらうためと林修がコーナーキックが得意なのを出すために必要です。

要らない話ではありません。

矢部が王様なのは今後の話に必要です。矢部はサッカー以外でも王様です。一応覚えていてくださいね。

次回は今日20時に更新します。ジェミニの計画通りに上げてますからね! 頼むぞ! ジェミニ!

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