第2話 竜王出現に対する反応
前回は長めのため今回は短めで。
「そうか、どうやら風の噂が本当だったようだな。」
「はい、あの忌まわしき城に竜王と名乗る輩が城主として出現しました。」
「しかも、そのタイミングで勇者ロトが死去したのは本当か?」
「それも間違いないかと。」
「ええい、忌々しい奴らだ。せっかく平和な世界で覇権を獲ったというのに!」
「…とりあえずは軍費の増加、それに伴う増税と、徴兵で兵を増やしましょうか。」
「そうだな、それがいい。あと、交易路付近の魔物狩りの報奨金を上げて促進するよう冒険者ギルドへ通達を出せ。」
「ははっ。」
私の名はラウス15世。ラウス1世がひかりのたまで世界から闇を払った勇者から譲り受けたもの、いわば平和の象徴がある。今は地下の宝物庫にある。
たった50年ほどで1世から15世、とある異界の徳川幕府の将軍家でも15代まで約260年と考えればたった50年で15世はいかに血で血を洗う抗争が激しかったのかがうかがえるだろう。
暗〇、謀〇、毒〇、・・・呪いまでなんでもありで政権抗争を繰り広げた。大臣は勿論、兵や民まで巻き込むこともあった。私の代で邪魔者をすべて始末したので私を脅かす存在があるとすれば王太子か総理大臣あたりか?あとは竜王も入れておくか。せっかくうっとおしい勇者ロトが亡くなったのに、代わりに竜王出現じゃ素直に喜べない。
とりあえず竜王を名目に増税軍拡推進で我らの政権が長期になることを祈ろう。それしかやれる事がなさそうである。そう思い、総理大臣に命じ、あとは丸投げとした。
・・・
とある地にて。
「ハーゴン様、お忙しい所申し訳ございません。重要な報告があり参上しました。」
「おお、我が忠実なる僕よ、どうしたのだ?」
「アレフガルトの旧大魔王城にて竜王なる新たな王が誕生しました。」
「は?なんだと?」
「誕生したてでまだ弱小勢力ですが、規模が大きくなっているらしいですね。」
「ふーん、そんなことになっていたのか。それは面白そうだな。」
「いかがいたしましょうか?」
「とりあえず様子を見よう。勝手に人間どもと戦争するだろ?それは好都合だからな。」
・・・
「ルビス様、ルビス様~。」
「一体どうしたのですか?」
「アレフガルトで旧大魔王城に新たな城主ができたみたいです~」
「はぁ?それはホントですか?」
「なんでも竜王と名乗っているそうです~。」
「なんでこんな忙しい時に…まだ領土拡大と調整が残ってるのに…こちらに実害はないよね?なら放っておきましょう。人間どもが何とかするでしょう。」
・・・
「最近、魔物による被害が増えたな~。」
「ああ、最近ラダトーム王ご用達商人の貨物がマイラ付近で謎の骸骨軍団に襲われたそうだ。」
「メルキドの商人もドムドーラ近郊で謎の騎士集団と名乗る連中に襲われたそうだ。」
「なんだか物騒になってきたな。」
「ほほほ、若いもんよ、そうあわてなさんな。わしが若いころなんか世界は真っ暗で魔物ももっと強くて簡単に外出できないくらいだったから被害が逆に少なかったのじゃ。王国や商人どもも対策はするだろうからそれまでの辛抱じゃ。なに、これくらい、わしの若いころに比べれば…」
「でも税金上がったし、徴兵期間も伸びたしなぁ~…」
「でも報奨金は上がったし、せっせと狩れば儲かるからさ、明日も行こうぜ。」
「うぃ~。」




