第11話 勇者トンネラ
王命によりロトのしるしを探すことになった俺。
勇者トンネラと名乗り町中に行くもロトのしるしがないと勇者じゃないと言われ、話の出来る奴にどこにあるかと聞いても知らぬ、身分の高い大臣や教会の野郎どもも知らぬ、冒険者組合に行っても知らぬ…。
情報がない。勇者ロトの墓を調べても無かった。
ロトのしるしがあれば俺こそが本物の勇者ロトの子孫、勇者ロトの後継になれる。
そう言い聞かせて今日も探し回るのであった。
・・・
俺の名はトンネラ。マイラの村出身。父も母も冒険者であったが父は行方不明、母は病死、兄弟もいないので12歳で天涯孤独となった。
一攫千金を狙いに各地をさまよったが、定職を得る事はなかなかなく、ようやくラダトームの町で道具屋見習いとして働くも長くは続かず。
金はとうに尽き、食うものもままならず、放浪人として各地を放浪したとき、ラダトーム侵攻、ドムドーラ滅亡と異変が起きた。
俺は偶々ラダトーム近郊にいたためそのあたりの遺体から失敬、つまり火事場泥棒を働いた。
そこそこの資金を得たのでなんとか食料を得た。久々に満腹になった。
それからしばらくし、ラダトームが勇者を募集してると聞いた。
勇者になれば地位だけでなくお金も得られる、そう思った俺は勇者になるべくラダトームへ。
俺と似たような輩も多く467番目と出遅れたが、それも良し。
火事場泥棒の件、あれはバレてないだろう。バレてたらラダトーム王に始末されただろうし。
お金を得て、さらに王の名のもとの勇者の名声を利用、民家の金も失敬した。
みすぼらしい装備がなんとか一介の冒険者として様になったし、食い物に困らなくなったのは幸い。
ただ、やりすぎたり、町にいすぎるととある勇者のように闇討ちされることもあるので自重はした。
ちょっとリッチな冒険を各地で進める、それが俺の今、そしてこれからの人生。
スライムやドラキー程度は元から苦にはしてないし、今は骸骨や蠍あたりまでならぎり狩れるようになった。昔から強い魔物に遭遇したら得意のエスケープでやり過ごしていた。これが俺の生き残り術であった。
・・・
さて、そろそろ形だけでも王命を果たすか。
といってもあても策もない俺はとりあえずガライへ。
おれとしてはマイラの村でゆっくりしたいが同じところに長期滞在はしたくないのでガライ、ラダトーム、マイラ、リムルダールあたりをさまよう事にした。この辺りなら俺の勝手知ったる所だし、他の地域、例えばドムドーラは廃墟でドラゴンがうろついているらしいし、メルキドは遠いし、安息できる中間点もないから行きたくない。
そう思って俺は勇者アレフとガライへ。
アレフは俺たちの中で最も勇者歴が少なく、それまではラダトームの町しか知らない乞食。
アレフは物資が揃うガライで準備してから盗賊狩りに行くようなのでついていくことにした。
俺は勇者の中で性格が俺以外で一番いいとおもうこの少年アレフと共にガライへ。
ガライに着いたのはいいがお目当ての装備が高かったらしく、資金稼ぎのため冒険者みたいにガライ周辺のまものがりをするらしい。俺も使命があったがどうせふらつくだけならこのアレフの資金稼ぎを手伝うか。そしてアレフに恩を売り、盗賊狩りの際にロトのしるしを見つけたら俺に譲ってもらうようにしよう。それならここでのロスも無駄ではあるまい。
そう思って俺の暇つぶしと成果横取りと資金稼ぎのためアレフと魔物狩りへ。
…うん、やはり弱いなアレフ。ドラキーで苦戦するんじゃないよ。
お前勇者だった期間、何やってたんだ?まさかスライムしか狩って…そうだな。
仕方ない、もう少しの間、一緒に狩るか。
王命を受け早一ヶ月。
勇者アレフはドラキー、ゴーストをサクサク狩れるようになっていた。
そしてホイミ、ギラを習得していた。
魔法を教えた俺のコーチングが上手かった、のだろう。
装備も鉄のオノ、鉄の鎧、鉄の盾の鉄装備三点セットを買えるようになっていた。
よし、そろそろマイラに行ってもいい頃合いかな?そう思ったので俺たちは分かれることに。
一度、ラダトームにより東へ。マイラの村との中間あたりに着いた頃、見知った顔が。
「あれ、勇者カンタタさん、こんなところにいたのですか?」
「お、これは勇者トンネラ、お前こそここにいたとは。」
「あれからガライに行って探してたけど見つからなくて…」
「ロトのしるしだったな、情報0ですから大変だな。俺も探し物が見つからなくて…」
「ローラ姫は東の方、でしたよね?このあたりでなさそうならもっと、東でしょうかね?」
「うーん、ローラ姫よりも仲間が、ね?」
「仲間?」
主なステータス(勇者5人勢ぞろい時)
勇者トンネラ
レベル: 9
さいだいHP: 68
さいだいMP: 25
こうげき力: 51
しゅび力: 44
装備:てつのやり、くさりかたびら、てつの盾など
習得呪文:ホイミ、ベホイミ、ギラなど




