運命の相手
俺の先祖は初代宝玉の乙女と共に旅をした勇者だ。
元々この国は初代宝玉の乙女とその勇者が幼なじみとして暮らした村で、その村が発展して出来た国だ。
初代宝玉の乙女と勇者、特に初代宝玉の乙女はその力の偉大さに多くの国が声を掛けたそうだが、どれにも頷かず、そのまま故郷に帰った。
勿論、勇者にも声が掛かっていたが、初代宝玉の乙女を愛していた勇者はどれにも頷かず、初代宝玉の乙女と共に故郷に帰り、2人は結婚して子を作った。
そして、勇者と初代宝玉の乙女の力があった村はどんどんと発展したいき、村から町へ町から国へとなっていった。
別に勇者達は望んではいなかったそうだが、周りから邪魔をされないようにと力を付けていくうちに結果として国となり2人は王と王妃となった。
それが始まり。
だからこそ、俺には勇者と初代宝玉の乙女の血が流れている。
いや、特に勇者の血の方が強い。
何故ならば見た目が言い伝えられている勇者ととても似ているからだ。
だから、俺は生まれた時から勇者となると言われていたが蓋を開ければ、勇者は別の奴。
それこそ、絶対にありえない者がなったのだ。
絶対にありえない血筋。
それがリュウ達、ロゼリア一族だ。
ロゼリア一族にはたった1人の運命の相手が必ずいる。
その運命に出会い愛し合えば、国は豊となり、幸福に包まれると言われている。
また逆に運命の相手と結ばれない者は狂い、国を不幸へとつれていくだろうと言われている。
これはただの言い伝えではなく本当のことだ。
運命と出会い、愛し合えたロゼリア一族は皆、良き君主となり国は栄えていった。
それこそ、初代宝玉の乙女達が旅に出る始まりの地はロゼリア国となるはずだった。
この世界で1番大きな力をもった国だったから。
しかし、そうはならなかった。
何故ならば、その当時のロゼリア一族の王の運命の相手が初代宝玉の乙女だったからだ。
その当時のロゼリア一族の王は初代宝玉の乙女を見た時。
「私の運命が何故あの様な汚いものといる!」
と怒り、暴れ回ったそうだ。
その当時のロゼリア一族王も運命を探していたが、しかし、勇者の隣にいたことで、運命の相手である初代宝玉の乙女を見ることが出来なかったそうだ。
いることは分かるが見ることが出来ず、狂いかけていた時に、勇者を見つけ、会いに行けばいるのは勇者だけではなく運命もだった。
勇者の力でしらず知らずのうちに初代宝玉の乙女は守られ、姿を隠し続けられていたのだが、出会ってしまえばそれも出来ず、王は運命を得ようと必死になったが、それを勇者が阻み、そのまま2人は旅に出ることになったと聞いている。
その後、王から逃げるように旅をし、魔王を封印したが故に勇者は何者も邪魔出来ない存在になったという。




