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【完結】追放された第二王女、辺境王領の監査官になる 〜毒舌黒柴フェンリルと暴く王国の陰謀〜  作者: 柴門そら


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第9話 貝のバケツ蒸しとデジャヴ

やってきたのは、海の幸の名物料理が美味しいと街で評判の大衆食堂。


フフフ、執事から聞き出してきたのだ。

領主には私が紹介したことは内緒にしてくださいとお願いされた。

でも味は確かです、と。


確かに王族が普通に行くとは思わなかったんだろうけど、

今までの旅でもフツーに行きますけど。

何の問題もありませんけど...


キイっと扉を開けると濃厚な魚介の香りでいっぱいだ。


角の大きなテーブルについたら、

恰幅の良いおかみが注文をとりにきた。


「ここの名物料理が美味しいって聞いてきたの。おすすめをお願い。」


「それじゃぁ、間違いなくバケツ蒸しだね」


「「「バケツ蒸し?」」」


周りを見ると、

なるほど、大きな鍋の料理がどん!とテーブルの真ん中に置かれている。


「あれのことかしら?」

「そうさ、バケツみたいな大きな鍋で貝を蒸してあるんだ。ニンニクとハーブが効いていて美味しいよ!」


「じゃあまずは、それを二つ。そして付け合わせのパンもお願い」


『フワフワなのも入れてもらってくれ』


「あ、パンは種類がいくつかあれば柔らかめのも入れてください」


「はいよ!おすすめはバゲットとチーズを入れた焼いたパンだね。あとは飲み物はどうするかい?」


「そうね、では果実水を人数分」


本当はエールか白ワインを飲みたいけどね。一応これから仕事だし。


しばらくして、「ドン」と大鍋が二つ、目の前に置かれた。


「おお、これは...」

「大迫力ですね」

「食べきれますかね?」


それぞれの感想が漏れ出ていた。

黒くて細長いタイプの大きめの貝だ。

早速食べ始めたが、貝の中身をフォークで取り出すのが結構難しい。


黙々と奮闘していたら、


隣の席の人が、


「お嬢ちゃん、こうするといいぜ。」

と言って、

食べ終わった貝殻を使ってヒョイと身をつまんでポイと口に入れていた。


「なるほど!」

周りを見るとみなそうやって食べていた。


パンにソースを浸してたべるとこれも絶品だった。


『俺にも貝をくれ。』

(え、ヴェルってば、ニンニク食べて大丈夫なの?)


『俺は見た目は犬だが、犬ではない。そして吸血鬼でもない。フェンリルだから大丈夫だ。』

(へぇ。そうなんだ)


今日はトーマスがかいがいしくヴェルの皿に貝殻を外して入れてやっている。


もう1鍋おかわりをしようかと、

顔を上げておかみを呼ぼうとしたら、


え、デジャヴ?


何とカウンターにいる男の顔、


テイラーじゃない?


思わず声を出そうになったが、

心の中で、


(ヴェル、テイラーがいるわ)


『テイラーかどうかはわからんが、たしかにあの顔はデジャヴだな。

みんな。カウンターに目を向けずに聞け。

テイラーと同じ顔の男だ。このまま様子をみるぞ。』


カウンターの男も食べ終わりそうだったので、

こちらも慌てて会計をお願いする。


(あー、テイラーをここで見つけたってことは、

今日は騎士団に寄らない流れだったかも。

だったら、エールか白ワインがっつり飲めばよかった!)


という心の叫び(念話)に、


(((いやいや、そうじゃない。レオノーラ様!)))


全員にツッコまれた。


『酔っ払って千鳥足になったら足手まといだからな。飲まないで正解だ』


ひと足先に店を出て、テイラーを待つことにした。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。


バケツ蒸しはムール貝をイメージしております。

ワンちゃんは本来ニンニクNGです。ヴェルはフェンリルなので問題ないそうです(笑)


もしレオノーラと黒柴フェンリルの旅をもう少し見守ってもいいと思っていただけたなら、ブックマークや評価で応援していただけると嬉しいです。

次回も、どうぞよろしくお願いいたします。

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