第6話 妖精姫 ー アドリアン王子視点
明日から更新のペースは1日に1〜2話になる予定です。
<アドリアン王子視点>
今回の視察の話が出た時、
正直めんどくさいなと思っていた。
いつも王族の代表として毎年訪問しているし、
そもそも人付き合いが面倒なのだ。
表向きは完璧な社交はできる。
私は「完璧な第二王子」と言われているからね。
でも今回は、一つ違うことがあった。
レオノーラが来ると!
レオノーラに初めて会ったのは、もうかなり昔だ。
あの事件の時。
彼女の母親である、王妃が亡くなった時だ。
その時のことは緘口令が敷かれている。
しかもレオノーラ本人はその時のことを覚えていないらしい。
その後、かなりの年数を経て、
実際にお互いが王族同士で顔を合わせたのは2年前。
王都での式典だった。
「妖精のように儚く美しい」
というのが第一印象。
次の印象は、
「興味深い」
だった。
見た目と本来の姿が全く異なる。
私にはそう言った異能、とまではいかないが、
その人の本質や本音が見えるという力がある。
レオノーラは、
見た目と中身のギャップがすごいのだ。
そして最も私が興味を抱いたのは、
「私に全く興味がない」というのがわかったことだ。
これは新鮮すぎる。
私は、基本、誰にも興味を持たない。
なのに関心を持たれすぎることに辟易していたのだ。
王位にも全く興味はないし、
私の外見に惹かれて寄ってくる令嬢にも、
王位を目指さないかと囁いてくる面倒な輩も。
毎日が退屈で退屈で仕方がない。
でも2年前、珍しく興味が湧く人間に出会った。
それがレオノーラだ。
私が初めて興味を持った人間。
彼女はなかなか社交の場に出てこない。
こんなチャンス、逃すわけないだろう。
さぁ、さっさと公務を終わらせて、
ポール・ヴァルメールへ向かおう。
この2年であなたはどう変わったのだろう。
いや、やはり変わらないままなのか。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
レオノーラ、面倒なタイプに好かれてる...?
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次回も、どうぞよろしくお願いいたします。




