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【完結】追放された第二王女、辺境王領の監査官になる 〜毒舌黒柴フェンリルと暴く王国の陰謀〜  作者: 柴門そら


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第2話 エイミーの謎の天職

海が見えてきて、みんなちょっとハイテンションになっていた。


「レオノーラ様!街も見えてきましたよ」


「そうね、なんだか白い壁が眩しい綺麗な街並みね」


「エイミー、今回はどこに滞在するのだっけ?」


「領主様のお屋敷だそうです。


レオノーラ様にもお手紙がきていたと思いますが、

私にもしっかり第一王女さまからお手紙をいただいておりまして。」


(ギクッ)


おそるおそるエイミーの方に顔を向ける。


「レオノーラ様、今回は逃げられませんからね。

どうぞお覚悟を。」


「うん?どういうことだ?

領主の館での滞在は何か問題があるのか?」


ヴェルが聞いてくる。


「いえ、全く問題はありません。警備も厳重ですしね。

むしろ最も安心で良い滞在先です。


なにせ、今回は隣国の王族の方が同じ時期に滞在予定なのですから!」


「ほう、王族か。」


「あー、もう。エイミーわかったわよ。

前に夜会を仮病ですっぽかしたのは謝ったじゃないの。」


「あの時は第一王女殿下のとっさの言い訳でなんとかなりましたが、

今回はそうはいきませんからね。もう少し王族の自覚を持っていただかないと。」


「うう、もうわかったわよ。」


「今回は名代として責任がありますから、

しっかりと参加して社交をしてくださいね。


本当にわかってますか?」


「おいおい、なんだ。レオノーラ、お前、社交が苦手なのか?」


「社交が苦手っていうのも確かにあるんだけど...

第二王子は本当に苦手なのよ」


「ほう、なんでだ?」


というヴェルの問いに被せるようにして話すエイミー。


「さぁさ、レオノーラ様、

お屋敷についたら、ピッカピカに磨き上げますからね。

ここのところの旅や事件でお肌も髪もお手入れを全くしてないでしょう?」


「えええ... 実際そんなことしてる場合じゃなかったじゃない。


だって天井から蜘蛛みたいな動きをする間者に刺されそうになったり、

怪しい村長の罠にわざとひっかかってみたり、


そんな毎日だったじゃない。」


「まぁ、確かにそうなんですが。


レオノーラ様は磨けば光る原石ですからね!


私、エイミーが保証します。

ああ、腕がなりますわ〜。」


ちょっと暴走気味のエイミーに

ヴェルもキースもちょっと、というかかなり引き気味だ。


「エイミー、お前、人格変わってないか?そんなキャラだったか?」


「ええ、レオノーラ様があまりにご自身の美容に気を使わなさすぎて、

私の天職とも言えるこの美容スキルを活かす機会が少なすぎるのです。


なのでこういう時は、

ここぞとばかり過剰に気合いが入ってしまうのですよ。」


「はぁ。そもそも私、エイミーには逆らえないし、

姉様にもしっかり釘をさされたから、

今回は逃げないわよ。


我が国の王族の参加者は私一人だしね。

流石にそれくらいわかってるわ。」


「そう考えると、お前も一応王女殿下なんだな。フッ」


「そこ、笑うところじゃない!」


アハハと皆の明るい笑い声が馬車の中に響いた。


こういう平和な感じ、いいわよね。


前回の調査は気が張り詰めた状態が長かったから、

今回はすこし気楽な調査だといい。


今回も、テイラー補佐官の目撃情報をもとに

ここに来ることになった経緯はあるけど、


目撃情報だって勘違いの可能性もあるわよね!


そして王都から連絡のあった

第二王子の視察というこのタイミングは

きっと偶然だろう。


偶然だと思いたい。

そこに「事件」はいらない。


そしてテイラーの目撃情報と無難にその歓迎会をこなせば、

あとは、街で美味しいものを探したい!


レオノーラは知らない。

そうは問屋はおろさない、

やっぱり、面倒ごとに巻き込まれるであろう、

引き寄せ体質のレオノーラだった。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。


隣国の第二王子、いったいどんな人物なのか?


もしレオノーラと黒柴フェンリルの旅をもう少し見守ってもいいと思っていただけたなら、

ブックマークや評価で応援していただけると嬉しいです。

次回も、どうぞよろしくお願いいたします。

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