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【完結】追放された第二王女、辺境王領の監査官になる 〜毒舌黒柴フェンリルと暴く王国の陰謀〜  作者: 柴門そら


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【第二部スタート!】第1話 港町ポール・ヴァルメール

第二部、スタートしました!どうぞよろしくお願いします。

私は、

辺境の監査官である。

名前はレオノーラ。


こう見えて、第二王女だ。


王都を追放(もとい、左遷、いやもとい派遣)され、辺境にある王領の監査官として赴任した。

どうみても王都から引き離したかったみたいな印象は否定できないんだけど。


いや、結果をだせばきっと王都に戻されるはず!

(心の中でぐっと拳をにぎる)


でも、そんなことで落ち込む私ではない。


私は超絶勘がいい、

そして運もいい超絶優秀な監査官なのだ。


馬車は揺れる。

ガタガタ揺れる。


やはり王都に遣いを出して新しい馬車を用意してもらうのはどうだろう。


最初はこんなに旅が多い仕事だとは思わなかった。


だいぶ慣れたとはいえ、

私も10代のうら若き乙女なのだ。


しかも一応王族なのだが...


「...様!レオノーラ様ってば!」


「ん?何よエイミー、聞こえてるわよ」


「レオノーラ様、もう!またどこか意識を遠くに飛ばしてませんでしたか?」


「そんなことないわよ、次の街の監査について考えをまとめていたところよ。」


「いや、違うな、甘味のことか、夕食のことか、

もしくは、この馬車の揺れはなんとかならないかな、腰が痛いとか考えてたろ。」


ヴェルが突っ込んでくる。

(まぁ当たってるけど)


この子はどうしてこんなに毒舌なのか。


見た目は聞いたところによると、東方の珍しい犬種だそうで、

たしか「シバ」と言うらしい。


黒いのでクロシバというらしいが。

小型でもふもふしているので一見可愛いらしいのだけれど、


少々、

いや、

かなり口が悪い。


前に監査に行った街、ルミナーラでの事件は一応解決、ということで

王都に報告書も出したから、次の街に向かっているところだ。


光の街、ルミナーラは、事件が解決したあとは、

到着した時に感じた、

なんとなく不穏な、そしてじめっとした感じもなくなって、


太陽の光が眩しいカラッとした空気になった。

それが本来の姿らしい。

もとに戻って良かった。


「ねぇ、ルミナーラでは、なんだかすごく感謝されちゃって恐縮しちゃったわね。」


「良かったじゃないですか、みんな喜んでいたし。

ギルドも副ギルド長がトップになったし、

小麦ももちろんすっかり黄金色に戻ったし。」


「ロッシの窯の親方とマルコがたくさんパンを持たせてくれたからな。俺は大満足だ。」


ちゃっかり柔らかめのパンを多めにって

エイミーを通して頼んでたの、知ってるわよ、ヴェル。


でも今回、体を張って私を守ってくれたわけだし、まぁいいか。


あの時のことは実はあまり覚えていないのだ。


ペンダントのことが絡むと

私の記憶は曖昧になってしまう。


なんだかぼんやりとしてしまうのだ。


光の中で人影を見たけど、

ヴェルに改めて聞いたらはぐらかされてしまったし。


そもそも、


アリガサンとかナイトウサンってなんなのよ。

そして「ナイトフォール」って何者?


なんだかすごくモヤモヤするんだけど、

聞くに聞けない雰囲気がある。

エイミーにもなんか聞けない感じなのよね。


うーん、モヤモヤする。


モヤモヤするのは、実はもう一つ理由がある。


次の街で人に会わなければならないのだ。


しかも父様からの話だから断れるわけないし。


いわゆる王命だし。


それも、報告書を受け取りに来た王都の使いが、


父様からの手紙を預かってきたのよね。


恐る恐る封蝋を切って手紙を開いたら、


「ポール・ヴァルメールに隣国の第二王子が視察で訪問する。


ついては、歓迎会が開催されるのでお前が名代として参加し、

しっかりともてなすように」


ということがすごく回りくどく書いてあった。


姉様からの手紙もあった。

ウキウキしてあけてみたら、


「レオノーラ、久しぶりにちゃんとドレスを着なさいね。

ドレスがないから参加できないって言い訳はできませんよ。


ポール・ヴァルメールの1番人気のあるドレスショップで

あなたのドレスと装飾品一式をオーダーしてあるわ。


サイズは食べすぎてなければきっと大丈夫よ。

少し余裕をもって作ってあるわ。


第二王子の瞳の色を、差し色に入れて仕立てたからよろしくね。」


だそうだ。


はぁぁぁぁぁぁ?

何がよろしくね。なの?


姉様、

いつも思うけどそこについては

私の気持ちはまったく汲んでくれないのね...


隣国の第二王子「アドリアン」


私の天敵。


なのになんであいつの色を使ってドレスを仕立てるかな!


姉様、それだけは勘弁してください。

かろうじて私の目の色が同じ青だから、自分の瞳の色だ、

という設定で押し通すべし。


ぶつぶつと独り言を言っていたら、


潮風の香りがした。


「レオノーラ様!

海が見えてきましたよ!」



トーマスが御者台から声をかけてきた。


馬車の窓から顔を出してみたら、

キラキラと光るエメラルドグリーンの海が見えてきた。


さぁ、南の港町「ポール・ヴァルメール」に到着だ!

第二部も読んでくださり、ありがとうございます。


今度は隣国の第二王子が登場...


もしレオノーラと黒柴フェンリルの旅をもう少し見守ってもいいと思っていただけたなら、

ブックマークや評価で応援していただけると嬉しいです。

次回も、どうぞよろしくお願いいたします。

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